今朝、浅草寺境内を歩いていて、あほまろは思わず足を止めてしまいました。本堂南側、二尊仏さまや三地蔵さまの周辺に立っていた大きなイチョウの木が、とうとう伐採されてしまったのです。
覚悟はしていました。周辺の工事が始まり、木々が撤去されることも聞いていました。それでも、実際に目の前から大木が消えてしまった光景を見ると、やはり言葉を失ってしまいましたよ。
そこに残されていたのは、太い切り株だけでした。 昨日まで当たり前のように空へ枝を伸ばしていた木が、一晩でこんな姿になってしまうとは……。 「無くなる」と知っていることと、「無くなった」ことを自分の目で見ることは、まったく違うものなのですね。
このイチョウは、ただ境内に植えられていた一本の木ではありません。
昭和20年3月10日の東京大空襲では、天然記念物となっているご神木を含め、数本のイチョウの大木が火災で黒焦げになりながらも生き延び、長い年月にわたって境内に立ち続けてきたのです。
しかし、その一本がとうとう伐採されてしまいました。
これで、震災と戦災という二度の大きな災禍を生き抜いた大木は、ご神木ただ一本だけになってしまいました。そう思うと、今朝残されていた大きな切り株が、いつにも増して寂しく見えてしまいましたよ。
人間なら、とっくに一生を終えているほどの時間です。その間、このイチョウは浅草が焼け、復興し、再び戦災に遭い、そしてまた立ち上がってゆく町の姿を、黙って見つめてきたのでしょう。
木は何も語りません。しかし、古い木ほど多くのことを知っています。
境内を歩く人々が着物から洋服へ変わり、草履が靴になり、やがて誰もがスマートフォンを手に歩くようになっても、この木だけは同じ場所で見つめていたのです。
時代がどれほど変わっても、そこにあるものは、いつまでもそこにあるような気がしてしまいます。
あほまろも毎朝、その横を通ってきました。
特別に毎朝見上げていたわけではありません。むしろ、そこにあることがあまりにも当たり前すぎて、気にも留めず通り過ぎた朝のほうが多かったでしょう。
木が無くなっただけなのに、空が急に広くなったように感じます。しかし、その広くなった空を見ても、あほまろには開放感などありませんでした。
むしろ、寂しいのです。
空が広くなった分だけ、失ったものの大きさまで見えてしまったようでした。
切り株には、長い年月を生き抜いてきた年輪が残されています。
あの年輪の一筋一筋に、浅草の一年一年が刻まれていたのでしょう。
関東大震災の年もあったでしょう。
戦争の年もあったでしょう。
終戦を迎えた年、高度成長の年、東京オリンピックの年、そして東京スカイツリーが姿を現したのも見ていたでしょう。
もちろん、あほまろが浅草へやって来て、毎朝カメラをぶら下げて境内をうろうろするようになった年月も、あの年輪のどこかに刻まれているはずです。
そう考えると、切られたのは一本の木ではなく、浅草の「時間」そのものだったような気がしてなりません。
もちろん、工事には工事の事情があり、安全上の判断もあるのでしょう。古木をいつまでも残せるとは限りません。
それは頭では分かっています。
しかし、頭で理解できることと、心が納得できることは別物なのですよ。
ましてや、震災の炎に焼かれ、黒焦げになっても再び芽を吹き、80年を超えて生き延びた命です。
地震にも負けなかった。
火にも負けなかった。
戦争の時代さえ越えてきた。
それほどしぶとく生き続けてきたイチョウが、令和の工事で姿を消してしまうとは、なんとも皮肉なものですね。
今朝は、残された切り株を何枚も撮りました。
写真として美しい光景ではありません。
けれど、こういう写真こそ残しておかなければいけないのでしょう。
あほまろが毎朝写真を撮り続けている理由も、もしかすると、こんな日のためなのかもしれません。
美しい桜や朝焼けだけが浅草の記録ではありません。
昨日まであったものが、今日無くなっている。
新しいものが生まれる一方で、古いものが静かに消えてゆく。
その両方を記録してこそ、町の歴史になるのでしょう。
やがて、この場所も整備され、きれいな境内になるのでしょう。
数年も経てば、ここに黒焦げの大きなイチョウが立っていたことさえ知らない人が増えてゆくはずです。
それでも写真の中では、あのイチョウはこれからも立ち続けているのですよ。
黒焦げになっても生き抜いた姿も、夏には青々と葉を茂らせた姿も、秋には黄色く染まった姿も、そして最後に残された今朝の切り株も――。
全部が、この場所で確かに生きていた証拠なのです。
今朝、切り株の前に立ちながら、あほまろは心の中で「長い間、ご苦労さまでした」と声をかけました。
木に言葉が届くはずはありません。
それでも、百年以上も浅草寺を見守ってくれた大先輩なのですから、それくらいのお礼は申し上げても罰は当たらないでしょう。
明日の朝も、あほまろはいつものようにここを詣でます。
しかし、もうそこにイチョウはいません。
しばらくは通るたびに、「ここにあったんだよな」と、立ち止まってしまいそうです。
あることが当たり前だったものが、ある朝突然、思い出になる。
町が変わるというのは、きっとこういうことなのでしょうね。
そして、そんな小さな別れをひとつひとつ記録してゆくことも、毎朝浅草を歩き続けている、あほまろの役目なのかもしれませんね。
「戦災の 炎を越えし銀杏さえ 人の都合に年輪を閉じる」(阿呆人也)
今日は移動性高気圧が日本列島を広く覆い、全国的に穏やかな晴天となるようですね。
今朝の外気温は17℃。朝は空気が冷たく、少しヒンヤリと感じられましたが、昼間は24℃前後まで気温が上がり、日差しの下では暑いくらいに感じられそうです。
今週末も絶好のお出かけ日和となりそうですが、朝晩と日中との気温差が大きく、日中は汗ばむ陽気となる所もあるようです。お出かけの際には服装で上手に調節し、屋外で長く過ごされる方は、秋だからと油断せず、こまめな水分補給を心がけたほうが良さそうですね。
朝はヒンヤリ、昼は汗ばむ――。秋も深まってきたというのに、まだまだ夏の名残が居座っているのかも。
今朝の日の出は午前5時48分。平成中村座。
ハナカイドウの実。
十月桜。
これが残り最後となってしまった浅草寺のご神木です。
昭和20年3月10日の戦災では大半を焼かれ、幹はいまも大きく裂け、近づいて見ると黒く焼け焦げた跡が生々しく残っています。それでも枯れることなく、焼け残った幹から新しい命をつなぎ、毎年青々と葉を茂らせてきました。
その姿を見上げていると、これはもう単なる一本のイチョウではなく、浅草が経験してきた苦難と再生を、身をもって伝え続けている「生きた歴史」なのだと思えてきます。
かつては同じように戦災をくぐり抜けた仲間の大木が何本か残っていました。しかし、その一本、また一本と姿を消し、とうとうこのご神木だけになってしまいました。
今朝はいつも以上に、幹に刻まれた焼け跡をじっと見つめてしまいましたよ。人間なら傷を隠したくなるところでしょうが、このご神木は八十年以上もの間、その傷を隠すことなく、浅草の空の下にさらし続けているのです。それはまるで、「浅草は一度焼け野原になった。それでも、ここまで蘇ったのだよ」と、後世の私たちに語りかけているようでもありますね。
戦災の炎にも負けず、生き抜いてきたご神木。
どうかこれからも元気で、浅草寺を、そしてここを訪れる人々を、いつまでも静かに見守ってください。
仲間たちの分まで、長生きしてくださいね。
あほまろも毎朝、このご神木を見上げながら、その姿を写真に残していきますよ。
「焼けながら 八十余年を生きし木よ 浅草守れ仲間のぶんも」(阿呆人也)
今朝は、そんなことを思いながら、朝日に照らされて輝く観音様をお詣りしてまいりました。
戦災を生き抜いたイチョウが、また一本姿を消してしまった朝。それでも観音様は、いつもと変わらぬお姿で、静かに浅草の朝を見守っていらっしゃいましたよ。
消えてゆくものがあれば、残されるものもあります。その両方を見届けながら、あほまろもまた、明日の朝もここへお詣りに来るのでしょうね。
おはよう益美さん。
中村さん、おはようございます。
今朝も、いつものみなさんが元気にお参りされておりました。こうして毎朝、変わらぬ笑顔でお会いできることも、考えてみれば何よりありがたいことなのですね。
みなさん、これからもどうぞお身体を大切に、いつまでもお元気でお過ごしくださいね。また明日の朝も、いつもの場所で、いつもの笑顔にお会いできますように。
おはようございます。今朝は開門4分半前にやって来た、みなさん、
金山さん、山本さん、平塚さん、野崎さん、梶原さん、高橋さん。
益美さんも加わって、浅草寺七福神。
子育地蔵さま、わが家の子どもたちと猫の安全をお守りください。
日本のナイチンゲールと称される瓜生岩子像。
少しずつ色づき始めたイロハモミジです。
定点観察を続けているソメイヨシノの木。あほまろは、風格ある幹や力強く伸びる枝ぶりはもちろんのこと、とりわけ葉の移ろいに心を惹かれております。
昨年から落ちることなく枝に残り続けている二枚の葉。これからもあほまろは毎朝逢いに来ますので、いつまでも頑張ってくださいね、
令和の大改修を終え、広々とした境内西広場。
今朝は天空半影の出現無し。
お店の取り壊し作業が終わった伝法院通り。
あほまろは今日も秘密基地にて、「浅草は、朝が深い」の原稿書きに勤しみますよ。
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夕べの睡眠は87%でした。
おはようヒロちゃん。
今朝の朝の朝食は、ところてんとハムチーズサンド。デザートは巨峰。
妻のコレクションは、モミジさんと早苗さん。
昨日の東京スカイツリー。
しゅと犬くん。
あほまろお帰りなさい。
夕べの夜の夕食の晩ご飯は、娘が買ってきた刺身。デザートは山梨の無し。
妻のコレクションは、千草ちゃんとウメちゃん。
MemoiPhone 17 ProMAX