あほまろとモモちゃんの今朝の浅草日記

平成18年1月7日 (土) 旧暦12月8日先勝

- 七草 -

日記


『今朝の浅草』
 人日の節句(七草の節句)ですね。みなさんは七草粥を頂きましたか。あほまろはちょっと失敗してしまいました。モモちゃんとの散歩に出かける前、女房が今日は七草粥が有るからお蕎麦を食べないで来てね。そんなこと言われたのをすっかり忘れ、いつもの立ち食い蕎麦屋さんでいつものようにお蕎麦を頂いて帰って来たってわけ。
 伝法院の裏口からぞろぞろと正装をした方々が出来てきます。いったい何が有ったのかな、そんなことを思っていた矢先に知り合いの方もちらほら居るじゃないですか。聞いてみると、観光連盟や浅草寺主催の行事の関係者の方々が、毎年この日の朝は、伝法院で読経を聞き、七草粥を頂くのが恒例となっているそうです。それで気付いたってわけ、あ〜ぁ、もう喰ってしまったもんね。
 七草といえば、浅草の待乳山聖天さまで「大根まつり」が行われます。正月三が日に奉納された大根を供養し、ふろふき大根にして参詣者に振る舞うという行事です。午前11時より大般若法要が終わると、ふろふき大根と御神酒を求めて長い列ができるのです。この行事は、昭和49年から毎年恒例になっているのです。あほまろも毎年御利益を頂きに行っているのですよ。
 昨日の出初め式、消防庁が行った出初め式はNHKでも中継されておりましたね。それが終わると、町火消しの連中は担当の町内に戻って地域安全を願って木遣りと梯子乗りを行っています。ここ、浅草は三番組と四番組が担当です。ビックサイトから戻り、上野の下谷神社を参拝して雷門にやって来ました。
 初詣客で賑わう雷門前で行われた梯子乗りの妙技、しっかり記録しましたよ。この後、纏を降りながら仲見世を練り歩き、浅草寺本堂前と浅草神社前でも梯子乗りが奉納されたのでした。詳細は「あほまろ写真館」にも掲載いたします。
   

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『今朝の雷門』
 正月を彩っていた松飾りもこれで見納めです。仲見世のお正月飾りは今月いっぱい飾られていますが、その後は3月の桜飾りまでの間、何の飾りも無い寂しい仲見世が並びます。桜飾りの次は三社祭。それが終わるといよいよ梅雨に時期に入ってきます。その時期になると仲見世には雨除けの屋根が被さり、軒下には新緑の飾りが取り付けられるのです。四季折々の浅草雷門から仲見世、あほまろは毎朝記録し続けているのです。
 現在、昨年の写真の整理中で、近日中に「雷門」項目で、6年分の雷門がご覧頂けますよ。
   
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『今朝の境内』
 境内の露天も今日までです。すでに、かなりの業者が引き上げてしまって、歯抜け状態ではまりますが、朝から食材を運ぶ連中が忙しそうに働いていました。特に大変そうだったのは、トイレの水道水を利用して焼きそば用なのかキャベツを洗っている方。時に冷え込んでいる朝だというのに、冷たい水を流しっぱなして素手で洗っている、見ているだけでも震えてしまいましたよ。
   
 本堂の両側には、このようなおみくじの無人販売場が並んでいます。おみくじを引いた後は、御利益を失わないようにと準備された針金に結び付けるのが一般的なのですが、本来おみくじというのはお札と同じ効果が有るものとされています。お財布の中にでも入れて大切に持っている方が更に御利益に預かれるのですよ。あほまろはそうしてますよ。
 毎朝、おみくじを結びつけた針金からおみくじを外す作業が行われています。それも、いちいち結び目をほどくなんてかったるいことはせず、ハサミでチョキチョキ、ゴミ袋にぽい。この後、おみくじの行方はいったい・・・。きっと可燃ゴミに混じってしまうのでしょうね。こんな作業の人件費も含め、一回100円は安いのかな・・・。
   
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『今朝の一写』
 さて、一般的にお正月の飾りは今日で終わりです。浅草の街のあちこちでも松飾りや注連飾りを取り外す作業が行われています。ここは六区ブロードウェイの映画館前です。一帯を取り仕切る公園地の鳶職の方々の担当なのです。松飾りで使われる竹は真っ直ぐな良い物が選ばれるため、これらの竹は再利用されるのをご存じですか。縁起の良い竹なので、再び縁起物に生まれ変わるのです。
 そう、お酉様の熊手用に業者が引き取っていくんですよ。今朝、作業の様子を見ていた人が、“これだけ真っ直ぐで長い竹なら、流しソーメンに利用できないかな・・・”、貰って帰ったら、そう言ってあげましたよ。
   
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『今朝の街並』
 初音小路の居酒屋さんの店頭からも、お正月の注連飾りがどんどん消えていって寂しくなってきましたね。お店用の「迎春」や「賀正」などと金文字で書かれた貼り紙、お酒の問屋さんが持ってきてくれるのだそです。あほまろはこれらの貼り紙、いったい何処で売っているのかが気になって、かっぱ橋の道具街に行ってみると、業種別に色々と種類がありましたよ。お店の人が教えてくれたのは、これらの印刷物に年号や干支の絵を描いていないのは、一度に大量に印刷するので何年も使えるからだそうです。そういえば、各町会の掲示板に貼られているのも、毎年一緒ですね。
   

   
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 浅草に直接関係の無いお話。ここは、あほまろの呟きですかね。
『今朝の余談』
 せっかく奇麗になった伝法院通りですが、夜になると酔っぱらいがあちこちで立小便をしている光景を良く目にします。特に狙われるのが角のお店でしょう。連日繰り返されることに業を煮やして
お稲荷さんの鳥居が置かれています。いわゆる暗黙の了解、「小便無用」って意味ですよね。こんなのも久しぶりにお目にかかったというか、これも江戸時代から伝わるおまじないの一種なのでしょう。ここに、榊と御神酒徳利を置いたら、絶対に小便をかける輩は居なくなるでしょうね。
 民間信仰から派生した街角のお稲荷さんも、こんな些細なことから殖えていったのでしょうね。これはあっぱれ、感心、感心。
   

  船頭よ小便無用浪の月 (一茶)


今朝の写真
CANON EOS-KissDN,CANON ZOOM 10-22 F3.5-4.5
撮影枚数46枚