あほまろとモモちゃんの今朝の浅草日記

平成17年12月22日 (木) 旧暦11月21日先勝

- 毎朝の拘り -

日記


 今朝の浅草』
 日本全国低気圧に覆われ、各地で大雪に見舞われているのですが、東京は何故かとっても良いお天気なのです。この時期のこんな日には必ず富士山が見えている西の空は、真っ黒い雲に覆われているのです。なんたって、天気予報では東京と沖縄を除いた総ての地区に雪の予報が出ているのです。おまけに、八丈島までが・・・、そうでした、八丈島は東京都でしたね。っていうことは、雪が降らないのは沖縄だけってことですね・・・。
 発達した低気圧と日本上空に流れ込んだ非常に強い寒気のためこのような状況になったのだとか。どうりで寒い訳ですね・・・。
 とはいってもモモちゃんの散歩は欠かせません。モモちゃんもひとりでに足が向くいつもの時間にいつものコース、今朝は、ちょっと隅田川が見たくて、浅草寺境内からいつもとは違う二天門の方に向かうと、モモちゃんが吠えて極端に嫌がるのです。我が家や事務所では知らない人が訪ねてくると吠えまくるのですが、散歩中に吠えるってことは過去に一度も無かったこと。いったい何が原因なのか、あほまろのズボンに噛みついてまで嫌がっているのです。
 それじゃ、いつもの方向に・・・。おや、時々モモちゃんにおやつをくれるおじさんじやないですか。そっか、モモちゃんは遠くを歩くおじさんの姿を
見付けたのですね。仲見世でお店を経営するおじさん、いつも犬用のビスケットを持っていて、モモちゃんが大好物なのです。確か、夏の終わり頃にお逢いしたっきりでしたね。それでも犬ってのは、ちゃんと覚えているんですね。
 でもね。モモちゃん。おじさんは時々おやつをくれるだけですよ。あほまろは毎日ご飯をあげているんですから、どっちかというとあほまろの言う通り従わないといけないんじゃないのかな・・・。倫理的にいっても、とはいえ、倫理は“人のみち”でしたかね。
 モモちゃんがまだ子供の頃に、近所のブティックのママさんに一度だけお菓子を貰ったことがありました。それ以来、毎朝そのブティックの前を通ると、中をのぞき込んでいたのです。その味がよほど忘れられないのか、何年も何年もですよ。毎日エサを与える者よりも記憶に残ってしまうアジ。いったいどんなアジだったのでしょう。
 アジといえば、あほまろが北海道で小学生の頃、近所の居酒屋さんから臭ってくるジンギスカン。一度だけ祖父にそのお店に連れていってもらったことがありました。毎日学校の帰りに臭っていたジンギスカンを始めて食べた時の感動といったら今でも忘れられないほどです。“よ〜し、大きくなったら、毎日ジンギスカンを食べてやるぞ〜”、真剣にそんなこと思いながら、毎日お店から漏れてくる臭いを嗅いでいたのです。
 あほまろのそんな思いと、モモちゃんのアジの思いも一緒なのでしょうね・・・。

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 昨夜は寒いので、早めにモモちゃんの散歩を済ませ、一緒に夜の仲見世を歩いてみました。こんな時間に歩くのは久しぶりです。というか、毎朝通っている道なのに、なぜか久しぶりに訪れた想いがするのです。
 全く同じ空間であっても、お店が閉まった状態と開いている状態が別の顔ってのは当然ですよね。“おや、こんな所に団子屋が出来たんだ、このお店は内装を変えたな”、等々、たまにはこんな時間のチェックも必要なのかもね。
   
 午後6時半ころの浅草仲見世でした。
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 今朝の一写』
 毎朝同じような場所で撮っている「今朝の一写」ですが、まだ雷門が登場していないことに気付きました。雷門だけは毎朝記録を撮っているのですが、ちょっと違ったアングルも紹介しますね。この五重塔は、毎年12月から3月終わりまで灯されるイルミネーションのひとつなのです。夜に点灯されると奇麗ですが、昼間はこのように何の変哲も無い単なるアルミの枠。こんな光景にカメラを向ける人は居ないでしょうね。
 今朝の写真に関して、色々な方からメールを頂いております。特に、“空の色を加工しているの”、とか、“複数の写真の合成でしょうか”、そんな問い合わせが多いのです。そんなことしてませんよ。実は、写真の中に空の面積を大きくとりたいので、PL(偏光)フィルターという特殊なフィルターを取り付けて撮影しているのです。それによって、青空や樹葉などの色彩コントラスト効果が得られ、被写体本来の色が忠実に再現されるのです。いわゆる“目で見たまんま”写し込むことができるって訳。
 実際、奇麗な雲や夕日など、“ま〜奇麗だわ〜”、なんてデジカメや携帯でパシャ。帰ってから見ると、もっと奇麗だったのに・・・。ってこと有りませんか。そんなことにならないように、あほまろは朝っぱらから様々な機材を入れたカメラバックを持って散歩に出かけているのです。
 「今朝の一写」も、PLフィルターの効果で青空と雲が浮かんできたのです。これがフィルター無しだったら、空は真っ白に飛んでしまうのですよ。
   
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 昨夜の伝法院通り』
 江戸の街並みが完成してから、普段の平日は閑散としていた伝法院通りに人が増えたようです。こうして見ると、夜の光景も雰囲気あるでしょう。
   
   
 今朝、浅草寺境内でこの通りを創るのに奔走された、よろゐ屋のご主人とお逢いしました。お顔は存じていたのですが、ご挨拶をするのは始めてです。モモちゃんを連れ、カメラを提げている格好を見付てあほまろと判ったようです。ありがとうございました。
 今度ゆっくりお逢いいたしましょう。
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 浅草に直接関係の無いお話。ここは、あほまろの呟きですかね。
 今朝の余談』
   
 しめ縄など正月飾りを扱う歳の市。しめ縄などを動かすたびにガサガサ音がしたので「ガサ市」といわれるようになったそうですが、このガサって言葉が本当にワラの音から派生したとはあほまろには考えられないのです。
 ガサといえば、 家宅捜索などのため警官が踏みこむことをいう「ガサ入れ」って言葉。この語源はサガス(捜)のサガの倒語なのです。実は、「ガサ市」は、この「ガサ入れ」から派生した言葉じゃないのでしょうか。
 先日、近所の鳶頭が、昭和の初め頃は、「ガサ市」で売られる物のほとんどが、盗品だったと語っていました。盗品といっても、注連縄や門松の材料だけですが、農家の畑に干してあった稲を盗んできたり、余所の山から松や竹を無断で切ってくる。そんな盗品なのです。そこにはしょっちゅう警察の手入れの入り、そこから「ガサ」を使うようになったのかも知れませんね。
 もちろん、当時からちゃんとした縁起物商店では、今のようにまともな物を扱っていたのです。しかし、お正月だけ飾る物にそんなにお金をかけたくないという庶民のために出来たのが、この「ガサ市」だったのでしょうか。
 間違っていたらごめんなさい。なんとなくそんなこと感じてしまったもので・・・。


今朝の写真
CANON EOS-KissDN,CANON ZOOM 10-22 F3.5-4.5
撮影枚数43枚