あほまろとモモちゃんの今朝の浅草日記

平成17年12月7日 (水) 旧暦11月6日仏滅

- 古は・・・ -

日記


 風が無いととっても暖かく感じてしまいます。10分も歩くと身体がポカポカしてきます。同じようなお天気なのに、この時期は日によってこうも気分が違ってくるのですね。いや〜、久しぶりに気持ちの良い散歩日和でした。
 12月になると、雷門前の並木通りの中央分離帯に様々な形に造られた電飾(イルミネーション)が灯されます。大手町や神戸の三の宮のような派手さはありませんが、これも浅草の風物詩になっています。
 雷門の真正面に五重塔、その横には三社祭や金竜の舞、かつての浅草のシンボル浅草十二階等々。そして浅草通りのしんがりは藤娘の巨大羽子板で締めくくられています。実は、このおかげで、モモちゃんはとっても困っているのです。いつも、この中央分離帯の緑地で、雑草の肥やしと小用を足しているのです。朝はまだ誰も居ないのでそっと済ませてしまうのですが、夜が大変。電飾を写そうと、大勢の人がカメラを構えているのです。そんなことろに堂々と入っていったら顰蹙ものですよね。おかげで、夕方の散歩は、他の緑地を探して彷徨い歩く毎日が続くのです。モモちゃんは緑地でなければ用を足してくれないので・・・。
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 仲見世のお正月飾りに交じって、今月17日から始まる羽子板市の案内板が掲示されました。毎年、この羽子板市では今年の人気物が変わり羽子板として登場します。今年はいったい誰の顔が取り上げられるのかな、気になるところですね。今朝の朝刊に浅草橋の人形屋さんが、今年の変わり羽子板を発表したことが掲載されています。
 やはり話題は、先日結婚したばかりの黒田慶樹さんと清子さん夫妻がほほ笑む羽子板でした。スポーツ界では、ロッテの監督と思ったのでしたが、なんと、卓球の福原愛ちゃんと、ゴルフの宮里藍ちゃんのダブルアイちゃんなのです。
 そのほか、宇宙飛行士の野口聡一さんや、今年襲名した歌舞伎俳優の中村勘三郎さ
んなど今年の出来事を思い出しますね。政治家を代表して、自民党大勝利に導いた小泉総理大臣と小池百合子環境大臣が郵便マークと一緒に登場です。
 これらは、あくまでも浅草橋の人形店で選んだ話題の人。これが羽子板市になると、他の業者も趣向を凝らした変わり羽子板を創って展示してくれるのです。
 今年の羽子板市は、17日から19日まで、浅草寺本堂前にて開催されます。
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 青空の下に写っているパイプは何でしょう。足場が小屋のような形に組まれていますね。そう、ここ観音裏広場には、ちょうど羽子板市の頃から25日ころまでガサ市のお店が出来るのです。ガサ市とは、お正月の注連飾りや松飾りの材料を売るお店ですが、一般への販売はしておりません。業者の卸専用なのです。ガサ市が始まると、浅草は一気に年の暮れの様相に変わっていくのですよ。
 あ〜、今年もあとわずかになってしまいましたね・・・。
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 今ではわずか三本だけになってしまいましたが、花やしき通りに立っている電柱をご存じですか。この電柱は、関東大震災で復興した記念に立てられたものなのです。第二次大戦の戦渦にも耐え、未だに生き残っているのです。この電柱の周りに取り付けられた飾りは、アールヌボ風っていうか、なんとなく大正ロマンを漂わせています。でも、三本の内、この飾りが残っているのは、たった一本だけなのです。
 当時の写真には、この通りの両側にこのスズラン灯が並んでいたのです。飾りの上部は既に無く、下の部分も外れそうなので、針金で巻かれています。なんとか、この一本だけでも往時の姿で保存することは出来ないのでしょうかね。浅草の生き証人なのですから。
     
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 今朝の一写』
 上記の写真と同じ通りです。今は、昔のスズラン灯に変わって斬新なデザインの水銀灯が並んでいます。しかし、夜になるとこの辺り一帯は人通りも少なく恐いくらいに静まりかえっているのです。
 浅草寺と六区を結ぶ道。伝法院通りが江戸の街並みでしたら、この通りは大正・昭和の街並みとして再開発してはいかがでしょうか。昼間はとっても雰囲気の良い街並みなのですよ。
   
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 今朝の伝法院通り』
 15日に引き渡しが行われるこの通り、作業も終盤です。残るは仲見世側の数件のシャッター絵と、舗装工事だけなのです。舗装工事は、日曜日の夜に完成させたかったそうですが、雨で中止。今晩中に仕上げてしまうそうです。
 総てが出来上がったら、きっと素晴らしい通りに変貌を遂げることでしょう。日中のお店が開いている時も、朝方や夜の閉まっている時も、どっちも楽しめる通りなのです。
   
 昨日は靴屋さんがお休みだったので、土橋さんの文明開化。下書きがかなり進みました。絵の中の靴屋さんの店内では、当時普及し始めた革靴の品定めする客と店員の姿、予想図では、生まれて始めて革靴を見た客の表情、とっても楽しいですよ。
   
 仲見世角のうどん屋さん。ようやく色つけが始まりましたよ。のれんをかきわけて店内から出てくる素浪人を描くようです。
   
   
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 浅草に直接関係の無いお話。ここは、あほまろの呟きですかね。
 今朝の余談』
 あほまろが集めているホーロー看板の中には、今は無き会社の物も多く含まれています。その中でも、会社は倒産してしまったがブランド名だけはそのまま残っている「ミツワ石鹸」。民事再生法でどうにか社名だけは存続している「福助足袋」など、曰く因縁付きの看板が趣味の世界では高値を呼んでいるのです。
 浅草のお向かいに本社を構える「カネボウ」も、経営再建を支援してきたカネボウとカネボウ化粧品の譲渡先について、花王を中心とする連合体を選ぶ方向で最終調整に入ったようです。最終的に決まりそうなのは、「花王と、アドバンテッジパートナーズ、ユニゾン・キャピタル、MKSパートナーズの国内3投資ファンドの連合体」「RHJインターナショナルと大和証券SMBCの連合体」「CVCキャピタルパートナーズ陣営」の計3陣営のどれかに決まるようです。しかし、どれも海外の資本が優先される企業体です。
 カネボウといえば、看板類も多く今でも名高い会社です。そんなどさくさに紛れて、最近はカネボウのホーロー看板がネットで高値を付けるようになってしまいました。その反面、花王の看板の価値が下がっている。趣味の世界の価値は、現実の経済状況と反比例しているのですよ。ちょと不思議な現象、なんとなく気になったもので。


今朝の写真
CANON EOS-KissDN,CANON ZOOM 10-22 F3.5-4.5
撮影枚数71