あほまろとモモちゃんの今朝の浅草日記

平成17年11月7日 (月) 旧暦10月6日先負

- 三丁目の夕日 -

日記


 いよいよ立冬になってしまいました。太陽黄経が225度になると、初めて冬の気配が現われてくる日を指しているのです。立冬を境に、一日一日が冬めいて行くと言う意味と共に、晩秋に突入する日なのです。
 しかし、暦では立冬ですが浅草では昨夜来の雨も降り止み、とっても良いお天気になりました。気温も高めでまるで立春を思わせるような陽気なのです、でも、今日から立春の前日までが冬。日はどんどん短くなり、時雨が降る季節。北国からはすでに初雪の知らせも届き、関東では空っ風「木枯らし一番」がやって来る時期なのです。
 奇麗な冠雪を頂いた富士山の姿。その眺めを楽しんでいるかのように、大きなカラスがカメラの前を遮っているのでした。
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 浅草寺を中心にドイツ映画の撮影が行われております。我が家のマンションの掲示板にも近所で撮影が行われるための協力要請が貼られているのを見ると、今週は、かなり大がかりなロケがこの一帯で行われるようです。スタッフのドイツ人がモモちゃんを見付け、犬の種類を聞いてきたので、“シバケン”と教えてあげたのですが、片言の日本語で、“ア〜、アキタケンノヨウニ、チバケンデユウメイナ、イヌデスネ”“はいそうです”なんて、適当に答えてその場を去ったのでしたが、シバケンを“千葉県の犬”って勘違いしていたのかな・・・。ま、良いか。
 いったいどんな映画を撮っているのかは解りませんが、日本人も交じったスタッフは数十名の規模でしたよ。
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 このところ若手の監督が活躍する日本映画にも話題作が多くなりました。一昨日から封切られた「ALWAYS・三丁目の夕日」に、子供の頃を思い出し、未だに感動を隠しきれないあほまろです。
 昭和33年、東京タワーが出来た年、小さな商店街で繰り広げられる人間模様を描いた作品です。戦後13年経った日本では戦後復興も一段落し、いよいよ日本経済が加速をつけて走り出そうとしていたころです。しかし、現代から見るとまだまだみんなが貧しい生活を余儀なくされていた時代でもあったのです。
 この映画の主人公はあほまろと同じ昭和22年生まれの小学5年生です。CGや当時の小道具を使って凝りに凝ったセットではありますが、そこは映画の世界、多少の時代考証の違いはご愛敬ってところでしょう。しかし、物語はあの時代を真面目に生きる人々を見事に描き出されていたのです。
 家の中で一番強かった親父、いつも親父の怒りの盾になってくれていたおふくろ。当時の我が家はおふくろが床屋をやっていました。映画のように、高校を卒業したばかりの女性が修行にやって来たことがあります。修行というよりお手伝いさんのような存在だったのでしょう。年も近いので、いつも一緒に遊んでもらったのを懐かしく思い出します。
 あの頃の我が家に、東京から知らないおじさんに連れられた男の子がやってきたのです。1〜2ケ月ほど、あほまろと一緒の部屋で、我が家から中学校に通っていたのです。今となっては、なぜ我が家で預かっていたのかは想像も付きません。何か訳ありの子供だったってのが謎のままなのです。
 名前も忘れてしまったあの子のこと、ただひとつ東京タワーが見えるところに住んでいたってことだけは覚えています。札幌で暮らすことになったと、我が家を去るとき、大切にしていた東京タワーの絵葉書セットの中から、一枚だけあほまろにくれたのです。今でも子供の頃の思い出として大切に保管しているのです。
 それが上記の写真です。これを見ると、まだ東京にも緑が多かったんですね。今回の映画の舞台となったのは、東京タワーの位置からして写真右下の民家が立ち並ぶ一帯だったのでしょうね。

 我が家にテレビがやって来た日、向かいのお菓子屋さんが、お祝いのお酒を持って来ました。近所の子ども達がみんな集まって来ました。同じ年代を同じような経験をしながら生きていた三丁目の住民。住んでいた場所は違っていても、日本中、同じような生活をしていたのですね。画面の中から忘れていた子供時代がいっぱい感じ取ることができた映画でした。もう一度子供の頃を観てみたいな・・・。
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 今朝の大懸崖(だいけんがい)
 まだどれも咲いていない懸崖に、「優等首席」の札だけが朝日に光っています。こんな見え見えのヤラセ、これで主催者は満足しているのでしょうかね。たとえば、こんな大きな懸崖を創ったってことに賞を与えたとでも適当な能書きでも一緒に吊しておいたらそれなりの理由にもなるのでしょうけど・・・。
 これで、最終的には「東京都知事賞」とか「台東区長賞」とかってのも、事務的に与えられるのですよ。そうなったら益々笑えますよね。
   
    
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 今朝の伝法院通り
 昨夜からの雨で、土橋さんはお休みです。ですから、シャッターは昨日のまま変わりはありません。先週覆いが取られた一角のシャッターに白い下塗りが施されました。いよいよここにも絵が入るのでしょうね。
   


今朝の写真
CANON EOS-KissDN,CANON ZOOM 28-135 F3.5/5.6 IS
撮影枚数54