あほまろとモモちゃんの今朝の浅草日記

平成17年10月4日 (火) 旧暦9月2日仏滅

- 都市景観 -

日記


 小雨の朝になりました。霧雨程度なのでポーちゃんも一緒に散歩をしようと誘ったのですが、女房は濡れるのは嫌だとまだ寝ているのです。ポーちゃんはその気になって、モモちゃんのところでストレッチをしながら出かける準備をしているのがちょっと気の毒。
 モモちゃんだけが出かけて行くのを玄関で寂しく見送っているます。こんな時の犬同士には何かテレパシーのような会話を交わしているのでしょう。“雨なので散歩は無理なのよ、急いで行ってくるから、大人しく待っていなさい”、モモちゃんは玄関を出たところからジ〜っとポーちゃんの顔を見つめながら、そんなこと言っているかのようです。それに答え、いつもは吠えまくるポーちゃんですが、今朝は、聞き分けよく見送ってくれました。
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 散歩の時間がちょっと早すぎたので、まだ街では人影がまばらです。24時間営業をしているお寿司屋さんから、酔っぱらって気勢を上げながら出てきた5〜6人の20代前半の若者、その中の一人の女性がモモちゃんの側に千鳥足で寄って来て、“あ〜、○▼×△・@●$&・・”、何かを言おうとしているのですがロレツが回っていません。それよりも強烈なアルコールの臭いに逃げるモモちゃん、しつこく追いかけて来たその女性、飲んで急に走り出したのが悪かったのか、突然歩道の真ん中で大量に嘔吐をしながらその上に倒れ込んでしまったのです。
 仲間もやって来てただ呆然と見ています。誰もゲロまみれになった女性を助けようともしないのです。“どうする、どうする・・・”、そんな連中に関わりあいになったら大変、あほまろとモモちゃんはその場を逃げるように立ち去ったのでした。
 雷門前のいつものモモちゃんの用足し場ですっきりしたモモちゃんの目の前を低めの音量でサイレンを鳴らした救急車が走って行きます。おや、何があったのかな。救急車はさっきのゲロまみれの女性の所で止まりました。遠くからなので詳細は判りませんが、仲間がゲロまみれの身体に触れるのが嫌で救急車を呼んだようです。
 その女性は、ちゃんと意識も有り千鳥足でも歩けるのです。ただ汚いからという理由だけで救急車は無いだろ・・・。案の定、救急隊員だって単なるよっぱらいと見抜き、その場を去ってしまいました。
 「汚いことは他人に任せる」、ゲロまみれで倒れた仲間すらも助けてあげることができない。これが最近の若者の実態なのでしょうかね・・・。ちなみにこの女性、モモちゃんといつもの散歩コースを40分ほどかけて帰って来たとき、スターバックスのオープンテラスで、一人ボ〜っと座ってました。薄情な仲間たちですね。
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 今日は「都市景観の日」です。都市の景観を見直し、人々の景観に対する意識を高めようと1990年(平成2年)に建設省が制定した日です。由来は「と(10)しび(4日)」(都市美)の語呂合わせだそうです。
 浅草の都市の景観を江戸街の景観にしよう。そんな発想で整備されている伝法院通りですが、歴史的建築の保存や活用とは全く無縁なテーマパークのようになるのでしょう。東京都の予算で行うのですから、多少の時代考証も含んだ街並みが欲しかったですよね。完成予想図によると、玄関にお揃いの瓦の軒先を付けて、お揃いの額入りの看板を掲げるだけ、それに「江戸」を感じさせるにはかなり無理が有るような・・・。
 浅草の伝統ある歴史と、地域に根付いた多彩な文化は、日本でも指折りの個性あふれる街なのです。この由緒を後の世まで伝えられる魅力あふれる美しい街づくりを、みんなが考えているのは確かですが、各町会ごとの思惑が高い壁となって各々の町会の考えがバラバラなことも確かなのです。
 今、江戸の街並として作業されている伝法院通りの続きには、昭和の演芸に寄与した連中を街路灯に掲げた「六区フラワー通り」があります。また、もう一本東側にの五重塔通りでは、「江戸情緒と大衆文化の出逢い奥山おまいりまち」というまちづくりをテーマに、平成15・16年度にまちなみ修景事業を約2億円の事業費で完成させております。
 これらの都市の景観事業、総てに都や区の予算が使われているのです。素人目に考え、浅草の商店街がみんなで協力して統一イメージで盛り上げるっての、難しいことなのでしょうかね・・・。
 今回、江戸の街並みを再現している通りは、昔から「伝横」と親しまれ、浅草通りに対する裏通り道として賑わっていた場所なのです。明治の中頃からすでに商店街を形づくっていた場所です。そんな訳で、一般的にこの通りのイメージは、江戸というより、明治って雰囲気が強いのですけどね。
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 影向堂の銀杏に実がなりました。まだ実が付いたばっかりで柔らかです。あと半月もすると、枝いっぱいに実が膨らみ、境内全体に秋の臭いが漂よってくるのです。そして、ちょっとの風でも葉っぱと一緒にバラバラと落ちるころになると、境内のヒガンバナも満開を迎えるのです。


今朝の写真
CANON EOS-KissDN,CANON ZOOM 17-85 F4/5.6 IS
撮影枚数38