あほまろとモモちゃんの今朝の浅草日記

平成17年9月29日 (木) 旧暦8月26日先負

- 昔らしさの新らしさ -

日記


 雲ひとつ無い秋晴れの朝になりました。でも、風は冷たく半袖姿の散歩では寒いくらいなのです。つい先日までは暑い暑いと文句を言いながら散歩していたのがウソのようですね。でも、モモちゃんにとってこの程度の気温が快適なのか、尻尾を丸めて楽しそうに歩いているのでした。
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 浅草寺境内のお地蔵さんにお参りをしていると、背後から“モモちゃんですか”と、旅行姿の夫婦に声をかけられました。伊勢神宮でお馴染みの宇治山田で会社を経営しており、毎年秋になると夫婦で一週間程度の旅行を楽しんでいるのだそうです。一昨年はオーストラリア、昨年は韓国と海外旅行が多く、今年は中国を予定していたのでしたが、ニュースで反日感情の悪さばかりが目立っているのを嫌い今年は国内旅行に切り替えたのだそうです。それで選んだのが「東京」だったそうです。旦那の方は仕事で時々東京に来ているのですが、奥さんは修学旅行で一度来ただけ、もう一度雷門を見てみたいとの一言で決まったそうです。
 “あれは確か雷門が完成したばっかりの秋だったと記憶してます”、ということは昭和35(1960)年ですね。 奥さんは、あの時担任の先生に雷門前で若くして亡くなった親友と二人で写真を写してもらった当時を思い出し、涙が止まらなかったと語っていました。
 今回の旅行の前に、ネットで色々探している時に、あほまろのホームページを発見。それから毎日、あほまろのホームページを楽しみに見ているのだそうです。それがきっかけで、もう一度あの「雷門」を見てみたい。奥さんのそんな希望で今回の旅行が実現したのだそうです。
 ご夫婦は、浅草ビューホテルに3泊し、奥さんが修学旅行で廻った上野動物園、東京タワー、明治神宮等々を訪れてみるのだそうです。記念にお二人の写真を撮ったのですが、“写真はネットに載せないでね”と、念を押されてしまいました。
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 今日は何の日に「招き猫の日」とあります。日本招き猫協会が「9(くる)2(ふ)9(く)」(来る福)の語呂合せで制定したのだとか。これを記念した、伊勢の「おかげ横丁」では招き猫まつりが開催されるそうです。
 伊勢といえば、さっきのご夫婦の故郷ですね。あほまろも一昨年一度だけ訪れた場所。たしか、「おかげ横丁」の中に、招き猫の専門店も有りました。
 伊勢も浅草と同様に年中観光客や修学旅行で賑わっているところです。浅草と大きく違うのは、江戸時代からの旧家などの由緒ある建築が未だに存在していること。また、広大な敷地全体が統制とれた佇まいを見せてくれていることでしょう。
 メインストリートである「おはらい町」の文字通り横丁にあたる約3000坪の敷地につくられた「おかげ横丁」と呼ばれる一角には、路地裏の雰囲気を醸し出す石畳の通路をはさんで商店が並びます。おもちゃ屋さんや駄菓子屋さんにも、縁起物の小物や招き猫などが並び、独特な雰囲気が有るのです。
 浅草の伝法院通りでも江戸の街並みを再現するための工事が行われています。しかし、伊勢の「おはらい町」とは違ってコンクリート造りの家が建ち並ぶ一角です。表だけ繕っても、伊勢の石畳の道にしっくり合った、別の時代にまぎれこんだよう雰囲気は無理でしょうね。しかし、浅草独特の独自性ってのは楽しめる街になるのかもね。
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 10月1日から、仲見世120年のイベントが哉店一帯で開催されます。それを告知するポスターが浅草のあちこちに貼られました。「昔らしさの新らしさ」とのキャッチフレーズです。そうなのです、浅草には昔から古さなんてのは無いのです。いつの時代も新しいことに挑戦している街なのです。たまたま古くから発展していた街であり、その古さを維持するのでは無く、昔らしさを保ちながら新しいことに挑戦していく街であって欲しいですね。
 つくばエクスプレスの開通で、浅草の商店街がどんどん新しく変わっていきます。六区通りの枝道でもカラー舗装工事が始まりました。とりあえずハード的には奇麗に飾って、そこにどんなソフトを填め込むのか、浅草の若者達のアイデアに期待したいですね。


今朝の写真
CANON EOS-KissDN,CANON ZOOM 10-22 F3.5-4.5
撮影枚数47