オハヨウゴザイマス。ソシテハジメマシテ、ボクハイッサクジツカラ、エドネットデオセワニナッテマス、ロボットノ、ジンタクンデス。
　そうです。コードナンバーＫＨＲ−１、個体番号1028。映画やアニメの世界で見ていた2足歩行のヒューマノイドロボットが、我が秘密基地にやってきたのです。
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　 実は、７月の初めの日曜日、浅草六区のサッカーコートで不思議な連中が集まっているのに遭遇したのが事の発端だったのです。普段の日曜日はラジコンカーの競技会で賑わっているのですが、あの日はみんながガンダムのような色とりどりのロボットを持っているのです。それも、全員ノートパソコンでなにやらプログラミング。これはいったい・・・。とっても興味があったのですが、他の用事で断念。
　それ以来気になっていました。いったいあれは何だったのだろう。調べてみると、二足走行ロボットの組み立てキットが出来ているじゃないですか。すぐにも買いたい衝動でしたが、編集の仕事が佳境に入っていた時期でもあり、すっかり忘れていたのです。
　一昨日の土曜日、開通したばっかりの「つくばエクスプレス」に乗って、秋葉原に出かけた時でした。大手電気店の垂れ幕に「ロボット王国」ってのを発見。もしや・・・。そうです、まさにあの日遭遇したあのロボットたちが並んでいるじゃないですか。それも、今までは５０万円以上もしていた部品のセットが、全部揃えても２０万円弱なのです。
　そもそも秋葉原に来た本来の目的は、大手電気店の広告に、「４ギガのメモリーカードが市販の半額セール」なんてのに曳かれて来たのですが、そんなこと完全にぶっ飛んでしまいました。
　これって、やっぱり衝動買いっていうのかな・・・。早く帰って組み立てなくっちゃ。大きな袋をぶら下げて、大通りでタクシーに飛び乗ったのです。
　組み立てキットといっても、関節部分のサーボモータをひたすらネジ留めをしていくだけですが、ネジの数の多いこと多いこと、総てをくみ上げるまでにおよそ４時間も費やしてしまいました。
　身長は34センチ、重量1.2キロのロボットが完成しました。組み立ては誰でも出来るのですが、実はこれからが最も難しい難関が待ちかまえていたのです。さっそくパソコンに付属のソフトをインストールし、各関節の調製。こんな小型でも、贅沢に上半身と下半身が別々のＣＰＵで構成されているデュアルプロセッサーの豪華さなのですが、ジージー、ギーギーと関節のモータの音の違和感、ちゃんと動いているのかどうかの不安感いっぱい。
　なんとか、デモソフトを動かせる状況までこぎ着けました。おや、動きがとにかく軽いのです。しかも複雑で難しそうな動作を次々とクリアしていくのです。たとえば、うつ伏せの状態から起きあがったり、仰向けの状態からも起きあがる。片足で立って屈伸する。片手で逆立ちするなどなど。おまけに腕立て伏せまでやって見せてくれるのです。こんなの見せられたら、あほまろはもうすっかりロボットの虜になってしまいました。
　メーカのデモ画像に、コサックダンスや盆踊りをする映像が公開されています。そんな映像を見ていると、このロボットに「浅草音頭」を踊らせてみたくなってしまったのですよ。その前に、もうすこし安定するように微調整が必要です。またジャイロと腰を動かす関節も取り付けなければいけないのですが、絶対に踊らせてみせますぞ。
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　さて、昨日は隅田川の親水テラスのオープンカフェ最終日です。会場のミニステージでは「浅草ジンタ」のライブが行われる予定です。あほまろはもっとロボットと遊んでいたかったのですが、時間なので撮影機材の準備に取りかかった瞬間、バタバタと窓に打ち付ける大粒の雨、それが徐々に激しくなり雷まで鳴り出してしまいました。これは無理かな・・・。案の定、浅草ジンタのマネージャから雷雨で中止になったとの連絡です。
　でも、困ったのは、写真が来月号に間に合わなくなってしまうってこと。とりあえずメンバー全員あほまろの秘密基地に集まってもらって、今後の対策を検討しようということになったのでした。
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　それじゃ、ここで撮ってしまうか。そう、あほまろの秘密基地の中に所狭しと並んでいるおよそ３００枚のホーロー看板、これに囲まれる「浅草ジンタ」ってのも絵になるかもしれませんね。おまけに、１１月号はお酉さまの月でもあり、縁起物特集にしようと思っていたのです。ちょうど良いねとばかりに、メンバー全員に秘密基地の中の縁起物を持たせての撮影となってしまいました。
　中央がリーダのダイナマイト和尚、彼が手に持っているのが完成したばっかりのロボット甚太君です。
　　
　このメンバーは元々美術系の大学出身者。みんなで甚太君と命名し、衣装や素敵なボディーを創って、ライブに出演させよう。そんなが話まとまりました。
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　10月21日、浅草KURAWOODで開催される「浅草ジンタ」のライブまでには完璧な状態にして、ライブのゲストとなって、半纏姿で正調「浅草音頭」を踊らせますよ。世界初、「ロボット甚太君が出演する浅草のライブショー」なんて大げさなポスターでも創ってみましょうかね。それまでに、もう一体女の子も欲しいですね。なんてこと考えたらまたまた無駄使いしちゃいそう・・・。