あほまろとモモちゃんの今朝の浅草日記

平成17年9月2日 (金) 旧暦7月29日大安

- 物いえば -

日記


 9月だっていうのにまだまだ暑いですね。でも、いつもよりはサラッとしていて汗ばむことは無いようです。浅草寺境内では、セミも夏の余韻を残しながらまだ鳴いています。時々強めに吹いてくる風はしっかりと秋を感じさせてくれ、モモちゃんと夏の思い出を振り返りながらの散歩でした。
 「物いえば唇寒し秋の風(芭蕉)なんて句が出てきます。でも、この句本来の意味は、秋の風そのものじゃないのです。「人の短をいう事なかれ己が長をとく事なかれ」の後に添えられている句なのですから、なるべく余計なことは言わないほうがいいって意味なのです。
 でも、今朝の朝刊には、“そんな季節になりましたね・・・”、なんて間違った表現で書かれてますよ。冬の冷たい風じゃあるまいし・・・、口は禍の門ですよね。
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 六区ブロードウェイに飾られたブロンズの「六芸神」をご存じですか。1996年4月に、六区通りのカラー舗装と、22本の街路灯が完成記念した記念として、六区ブロードウェー商店街振興組合によって建立されたのです。
 「六芸神」とは、「話神(はなしがみ)」「踊神(おどりがみ)」「唄神(うたいがみ)」「奏神(かなでがみ)」「演神(えんじがみ)」「戯神(おどけがみ)」。それぞれの神様は、浅草に縁の深い方で構成されております。落語のしん生、松竹歌劇の水ノ江滝子、歌手の東海林太郎、喜劇役者のエノケンなどを模してつくられたのです。
 あほまろは毎朝モモちゃんとこの前を通って散歩をしており、いつも何気なく見ていたこの「六芸神」ですが、久しぶりに近づいてみると、なんと、東海林太郎さんが歌うマイクが無くなっているじゃありませんか。ここだけがネジ式になっていたので、誰かが外して持っていってしまったんでしょうね。大きなマイクが目の前から消えてしまった東海林太郎さん、なんとなく泣いているかのようにも見えませんか。早く返してあげてください。
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 沖縄から台湾にかけて台風が荒れ狂っています。また、アメリカでは超大型ハリケーン「カトリーナ」の被災地の悲惨な様子がテレビで流れ
ています。ブッシュ大統領も非常事態宣言で、戦略物資の放出を決定したそうです。
 まだ、昨年のインド洋で起こった津波。瓦礫と一緒に流されていく人や車の生々しい映像、が未だに生々しく思い出されます。あの時、日本人みんなが思ったことは、“発展途上国の建築物が弱かった、もし日本で起こったとしてもあれだけの被害は起こらないだろう・・・”、でしたよね。
 今回は、世界一の経済大国アメリカで起こった自然災害です。おそらく数千人の死者が居るのでは、とされるルイジアナ州ニューオーリンズ市では、今現在も水が引かず救援活動は難航、依然として多数の被災者が孤立しているのです。また、天候が回復し気温と湿度が上昇。真水が確保できず、衛生状態が悪化しており、コレラやチフスの発生も懸念されているとも言われています。
 発展途上国の災害となんら変わることが無い映像、これが表面だけ強国アメリカの実態なのでしょう。こんな状況をテレビで見ている日本人のあなた。インド洋の津波の時とどこが違っているのか判りますか。治安の悪さと人間の身勝手さ、インド洋の津波の時よりも、もっともっと遅れているって感じですよね。
 軍事経済大国であるという自意識に隠れ、国民全員が見失ってしまった何かが、発展途上国よりも更に悪い結果をもたらしてしまったのではないでしょうか。
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 「物いえば唇寒し秋の風(芭蕉)、余計なこと書いてしまいました。やっぱ口は禍の門なのでしょうかね・・・。


今朝の写真
CANON EOS-KissDN,CANON ZOOM 28-135 F3.5/5.6 IS他
撮影枚数52