平成16年(2004)12月20日 月曜日

- 正月の準備 -

 今朝起きると外は雨です。でも、だらだらと用意をしている間に雨があがった
ようなので、今がチャンスと寒がるモモちゃんを強引に引っ張って散歩にでかけ
ました。寒い境内をいやいや歩くモモちゃん、ちょっと震えています。鼻水も垂
れているんです。風邪ぎみなんでしょうかね。心配なので早めに切り上げて帰っ
て来ました。
------○------
 羽子板市が終わりました。昨夜まで大量の羽子板を飾って賑わっていた50件
を越す屋台も、昨夜のうちにすべて片づけらえてしまって再び寂しい境内に戻り
ました。それを待っていたかのように今朝から本堂前に設置される大笹や松飾り
の正月飾りが運び込まれています。いよいよお正月がやってくるのですね。
 あほまろの家でも毎年近所の鳶頭が正月の準備をしてくれます。まずは神棚の
注連縄を新しいものに取り替え、玄関と居間には松飾りと注連縄。こんなこと自
分でやればやれないことは無いのですが、鳶頭の仕事を取ってしまったら来年の
福が逃げてしまいそうなので、とりあえず他人任せなのです。でも、今年のあほ
まろ家は喪中なので・・・、先日町内の鳶頭とそんな立ち話をすると、“喪中だ
からこそ新しい年はみんなが幸せに暮らせるように飾らなければいけない”、そ
んな言葉に妙に納得。でも、良く考えてみたら今年のお正月も飾ったのに喪中に
なってしまったんですよね・・・。
 あほまろがご幼少のころ、親爺が言っていたことを思い出します。“正月の門
松用の松伐りだけは、山を持たない家の者でも自由に他人の山へ入って伐ること
が許されてるんだ・・・”なんて言って、わざわざ自分の土地の松は切らないで
よその松を切ってきたんですよ。また、自分の家よりも高い場所にある松を伐っ
てくるのが常識だとも言いながらせっせと注連縄を造っていましたよ。今、そん
なことやったら犯罪者として処罰されますよね。
 年に一度しかやって来ないお正月。その準備は毎年繰り返されるのですが、生
活環境と社会の変化によってその内容もどんどん変わってしまうんです。そのう
ちに自然環境破壊がどうのこうのと、総ての木々の伐採が禁じられてしまい、プ
ラスチックの代用品で済ませる時代がやってくるかも・・・。すでにそうなって
いるようですね。
------○------
 昨夜は、女房と助手の古麻呂を連れて羽子板市の雰囲気を撮影してきました。
三脚を構えてのじっくり撮影です。昨年も同じような撮影を行ったのですが、気
に入った写真を撮ることが出来ず、その反省もふまえてのリテイクなのです。長
時間露光なので、対象物の前を通過する人の流れが重要となります。その流れ方
によって全体の雰囲気が全く変わってしまうのです。また、お店ののれんの動き
も重要な要素なので、風の都合も考慮しまければなりません。技術はともかくと
して、全くウンをテンに任せた撮影になってしまうのです。
 じっくり撮影は全部で20シーン140カットほど撮りましたが、気に入った
のは僅か数カットでした。その中の一枚を今朝の写真に使ってみましたよ。この
他に雷門前や宝蔵門前でも同じような構図で創ってみました。これら写真を基に
あほまろ独特の手法で戯絵(あじゃらえ)に加工をほどこすのですよ。
 羽子板市の会場では、大勢の方がカメラを持って様々な構図で撮影を行ってい
ます。そんな様子を見ていると、いったいどんな構図で撮れているのかっての、
他人事ながら気になりますよね。また、会場に居ると必ずシャッターを押してく
れとの依頼も受けるのです。他人ごととは言いながら、あちこちを気にしながら
結構凝った撮り方をしてしまうことも屡々、やっぱカメラマンの本性がそうさせ
るのでしょう。頼んだ方はきっと、他の写真とはひと味違った出来映えに満足し
ているかも・・・。なんてね。
 今朝、境内に一枚のポラロイド写真が落ちていました。羽子板市をバックに彼
女を写したかったようですが、通行人が彼女の身体をちょっと隠しているのです
。いわゆる失敗作なので捨てられたのでしょうけど、“ダメダメ!”と言ってい
るような女性の真剣な顔付き、とっても迫力ありましたよ。こんな写真こそ偶然
の産物、捨てちゃいけないよね。でも、あほまろにとっては何の価値も無いので
そのままにして帰ってきましたけどね。

今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数28枚
昨日の羽子板市夜景
Canon EOS-1Ds MK2
撮影枚数148枚