なんとなく暑さも穏やかになってきたようですね。みなさまは如何お過ごしで
しょうか。あほまろとモモちゃんは相変わらず同じ散歩道を歩いていますよ。
“あらっ、こんなに綺麗な花が咲いている・・・”、植物の知識が無いあほま
ろなので、何という花なのか存じ上げませんが、境内の片隅に濃いピンクの花が
群がって咲いているのです。確か昨年も一昨年もこの時期にこの花を見たような
・・・。 暫し歩くのを止めてモモちゃんと見入ってしまいました。
なんとなく秋の気配を感じさせてくれるこの花はいったい何という花なのでし
ょう。日本人は桜の開花で春を感じ、菊の可憐さに冬の到来が迫ってきたことを
知るのですが、あほまろにとってはこの花を見て過ぎ去って行く暑い夏を惜しむ
かのようにも感じてしまうのです。そして暑い夏の終わりを告げているかのよう
にも。
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夏休みを利用した家族連れの観光客がやってくるこの時期、モモちゃんは子供
達に人気があります。みんな口を揃えたように、“まだ子供ですか?”って聞い
てくるんですよ。“もうすぐ12才に成るんだよ”って答えるとみなさん、一様
に驚きの顔を見せるのです。
犬の12才というと人間でいえば84才ってことです。そんなお婆ちゃんをつ
かまえて、“まだ子供ですか?”なんて聞いちゃうんですからね。確かに、犬は
人間のようにシワが出来る訳じゃなく外観から年を判断するのは難しいですね。
“あーモモちゃんに肖って外観だけでも若く見られたい・・・”、誰ですか、
そんなことを呟いているのは・・・。
アメリカの国旗をあしらった可愛い男の子が“触って良いですか”と、英語で
モモちゃんに話しかけて来ました。あほまろが日本語で答えると、今度は流ちょ
うな日本語でモモちゃんに語りかけています。“かわいいね、子供かな?”、い
つものように年をとっているってことを教えてあげると、そばにいたお婆ちゃん
が、“おや私より老人なんだね”なんて言ってますよ。
アメリカから父の母親に会いに来たっていうこの親子、ハワイに住んでいるそ
うで、親子揃ってバイリンガルなのです。おまけに、奥さんは韓国人なので、家
族全員三カ国語が話せるそうですよ。今は日本に住んでいるお婆ちゃんもハワイ
生まれのハワイ育ちなんですって。
“こっちきんさい、怖く無いケン触ってみんさい”、確かにハワイは広島弁が
日本語の標準アクセントでしたね。子供も、“噛まれたら怖いケン・・”なんて
言ってましたよ。
親から伝わる言葉のアクセント。いったい何代続いていくのでしょうね。この
親子、明日は両親に会いに韓国に寄って帰るそうです。ちなみにハワイで使われ
ている韓国語は、北のアクセントなのだとか。日本統治時代に寒い北の地方から
大勢の人達がハワイに逃げ出した名残なんだそうです。
あ〜、またまた嫌な国際問題が飛び出してしまった・・・。今まで穏やかに話
していたお母さんが急に厳しい顔になってしまいました。
“そんなこと言われたって、わしらには関係ないケンね、モモちゃんは柴ケン
ジャケンね・・・”
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浅草演芸ホール夏の吉例「風流 住吉踊り」が、今日から開催されます。古今
亭志ん朝師匠がお亡くなりになって三年目、昨年あたりからいつものような混雑
が無くなってきたそうです。
今日から20日までの10日間、木戸銭はちょっと高くなりますが楽しいです
よ。
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