平成16年(2004)3月16日 火曜日
- 光の束 -

 咲きそうで咲かない桜の花ですが、浅草神社のどの木を見ても今にも開きそう
な勢いなのです。今日の日中は19度まで上がるとの予報なので、そろそろ目覚
めてくれても良さそうですね。
 ポカポカ陽気でもうコートなんて要らない感じです。モモちゃんもいつもより
も、もっともっとのんびりと散歩を楽しんでおります。あっち見たり、こっち見
たり、時々よそ見をしてあほまろの足にぶつかるのです。そんな時、あほまろの
顔を見上げるモモちゃん、ちょっと照れ笑いをしている様子で・・・。
 こんな朝は、どこかでモモちゃんとお昼寝でもしたら気持ちが良いのでしょう
ね。そんなこと考えながら本堂前までやって来ると、同じ考えをする人がすでに
実行してましたよ。愛犬と一緒に石段の途中で・・・。
 のどかな春の朝です。この春の朝を導いてくれたのは、寒くても優しかった冬
の朝から、長い夜はもう終わったよと言いながら、光の束を少しずつ大きくして
くれているかのようにも思えるのでした。
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 浅草寺境内では、示現会に使われる三基の御神輿用の屋台が運び込まれてきま
した。これから屋台の飾り付けが始まるようです。
 今年の浅草寺本尊示現会のスケジュールが決まりました。昨年は江戸開府40
0年を記念して駒形堂までの渡御が行われ、これが評判が良かったのか今年も同
様の渡御が行われるようです。
 3月27日(土)午後5時30分から浅草神社において三基の御輿に御霊入れ
が行われ、午後6時35分より御神輿を屋台に載せて浅草寺本堂まで移動、午後
7時より「堂上げ」が開始され、午後7時40分に手締めにて終了解散となって
おります。
 翌28日(日)は、午前10時30分より浅草寺本堂内にて、浅草神社神主の
祝詞奏上、浅草寺僧侶による読経のあと「堂下げ」が開始されます。「堂下げ」
後、二天門より江戸通りを経て駒形堂まで御神輿を屋台に載せた「古式三社祭巡
行」が行われ、駒形堂を参拝後雷門まで御神輿を担いでの渡御となります。
 三社祭では、御神輿が痛まないように周りの飾りが外されて白い布に覆われて
の渡御ですが、この時は飾りを付けたままでの渡御となります。三社の御輿の飾
りを付けたままで担がれる様子はお祭りでも見れないとっても貴重な瞬間なので
す。
 「堂上げ」された夜には、仲見世の参道中央に一直線に、「慈灯の道(じとう
のみち)」という灯籠が並びます。三社御輿の一夜の奉安を慶祝するこの灯籠の
中で燃える蝋燭の光は、ちょうど伝法院の桜が散るころと相まってとっても風情
の有る行事なのです。
 明治政府により神仏分離が成される以前には、観音祭と呼ばれて親しまれてき
たこの行事の復活ですが、あと2月足らずでやって来る三社祭のプロローグとで
も言いましょうか、この日から三社祭の始まりでもあるのです。浅草の若者は今
から燃えていますよ。
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 今月いっぱいの完成を予定している五重塔通りの敷石と沿道の商店の飾り付け
も佳境に入ってきたようです。昨日までは木馬館前で止まっていた敷石も、今朝
はすでに公園中央通りまで繋がっておりました。あとは、江戸情緒を醸し出すお
店の正面の演出が見物ですね。いったいどんな飾りをお披露目するのでしょう。

今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数32枚