2003年3月4日 火曜日

今朝の写真
CANON EOS-1 Ds
TAMRON XR ZOOM 28-300 F3.5-6.3
撮影枚数58枚

春一番

 昨日ようやく春一番が吹いたそうです
。昨年の春一番は確か2月15日頃だっ
たような。それにしてもちょっと遅い春
一番でしたね。
 この冬の気象庁予報では、昨年10月
時点で「北日本は平年並み、そのほかは
暖冬になる可能性が高い」って言ってま
したが、12月から寒さが続いたことで
1月の訂正では、北日本は「寒冬」、東
日本は「平年並み」になる可能性が高い
とされました。そして2月に入ると、「
北半球規模で強い寒気が南下することを
予想しきれなかった。来冬は新しい技術
も導入して精度を高めたい」。まるで、
ご都合主義のどっかの国会答弁を聞いて
いるようです。結果、今年の冬は全国的
に「寒冬」だったんですよ。正直に発表
することによって、何か重大な影響でも
もたらすのでしょうかね。
 なにはともあれ、ようやく春がやって
来たのですね。
 弁天山の桜が開きたいのか嫌がってい
るのか、みんな中途半端に開き、外の様
子を伺っているようなのです。日中暖か
くなったら開いてくれるんでしょうかね
、毎朝見ているだけにちょっと気にかか
るんです。
 そんな事をよそに、浅草寺境内では早
くも桜茶屋の設置準備が始まりました。
そして、示現会の為の準備として本堂に
取り付けられた金網の取り外しも行われ
ております。こんな様子を見ていると、
気候とは関係なく、歳時記の準備は暦通
りに淡々と行われるんですよね。
 モモちゃんと一緒に何の変化も無く繰
り返される歳時記と、街の雰囲気を記録
し始めて4年目を迎えます。知らない土
地に行ったときには、その土地の名所や
良い景色の場所を探し回るのは楽しいこ
とですが、毎日同じ場所を散策するって
いうのに、ちょっと疲れてしまったよう
です。
 最近では地域の自然環境、ひいては地
域の人々の住環境をよりよく保つための
市民運動として、環境問題を市民にアピ
ールしたり、観察して得たデータを持っ
て、行政にもの申したりもしてしまうん
ですよ。これって、当初の純粋さを逸脱
してるんでしょうね。散歩を記録し始め
た当初は、刻々と流れる空気が感じ取れ
る写真を残そうなんてオオゲサなことを
考えてたんですよ。余計なお世話でしょ
うけどね。
 世話っていうと、世間のうわさ、世人
の言いぐさ、人のために尽力すること、
面倒をみること、また、面倒をかけるこ
と・・・。普段何気なく使っている言葉
なのですが、調べてみると奧が深い言葉
なのですね。
 昨夜は歌舞伎座で世話物の歌舞伎狂言
を観劇してきました。お芝居の世界の世
話物とは、その時代の世態・風俗・人情
を背景とし、その時代の出来事を元に創
られた物語をいうようです。特に江戸時
代の町人社会を描いたものに例えること
ができます。
 与話情浮名横櫛(よはなさけうきよの
よこぐし)ってお芝居です。
お馴染み、”死んだはずだよお冨さん・
・”の通称「切られ与三」です。
片岡仁左衛門と坂東玉三郎の絶妙なコン
ビ。この話しは、実存した長唄の家元の
半生を三代目瀬川如皐が世話狂言として
創りあげた傑作なのです。
与三「イヤサおとみさん、コレおとみ、
   久し振りだなア。」
とみ「エヽ、さうしてお前は。」
与三「与三郎だよ。お主やアおれを見忘
   れたか。」
とみ「エヽヽ。」
与三「しがねえ恋の情が仇、命の綱の切
   れたのを、どう取り留めてか木更
   津からめぐる月日も三年越し、
   ・・・・慣れた時代の源氏店、そ
   のしらばけか黒塀に、格子造りの
   囲ひもの、死んだと思つたおとみ
   とは、お釈迦さまでも気がつくめ
   え・・・・・」
 毎日見つめ合っているより、ちょっと
離れての再会の方が、お互いの変化を痛
切に感じるのは確かですね。この日記も
、一度中断した方が良いのかも知れませ
んね・・・。マンネリなんですぅ〜〜
 「切られ与三」を観てそんなこと考え
るか、ふつうぅ・・・・。