絵本「色里三十三所息子順禮」


 
二十八番 同所やぐらの神社 御神体 表裏裾継三社権現       
     せハしなくちうやを四ツにきりむかひ           
     朝のなをしハはさみなりけり               
     開帳銀二朱 同十五丁                  
二十九番 同所網打てら 本尊 亭主持の女房大使                ぶらぶらとぶらちょうちんを吹けして                 ともしにはいるふところの百                     蝋燭代百文 同十五丁                  
 三十番 本所山安宅の宮 御神体 としま客取上手の明神            芋くふてへをひるひなかとつぱつし                  ぽんとおならのてっぽう女郎衆                    蝋燭代百文 同十三丁                  
三十一番 同所お旅てら 本尊 一夜流れの弥勒如来               けふハふねきのふハかごをとばせても                 おたびたびたびかよひくる客                     開帳銀二朱 同十四丁                  
三十二番 一ツ目山地獄寺 本草 吸附蛸薬師如来                あしの義実寺本尊                          地ごくとハいっへども爰ハ極らくの                  ぐぜいのはらへ客をのせけり                     冥加銀二朱 同十五丁                  
三十三番 本所山吉田の社 御神体 瘡あり稲荷大明神              よこねの別当行実勧請                        ざい木のかげへねこざのやす物を                   かしたしまひハはながふぎゃふぎゃ                  御散銭廿四銅 同一里六丁