おはよう、ビクトリー君。
おはよう、レインボーちゃん。
昨日の台風は怖かったでしょうね。それでも今朝は、何事もなかったような澄まし顔でご登場です。まずは元気な姿を見せてくれて、ひと安心ですよ。
羽根もきれいで濡れていないので、昨夜はちゃんと雨風をしのげる安全な場所に避難していたようですね。夫婦そろって無事で何よりでしたよ。
昨日の激しい風雨の間、いったいどこに隠れていたのでしょうね。
あほまろは心配していたのに、二羽は「台風くらい慣れたものですよ」とでも言いたげな顔。どうやら浅草のハトには、あほまろの知らない秘密の避難所があるようです。
まだ薄暗い境内ですが、今朝も本堂前で遊びましょう。ビクトリー君、さっそく羽根をいっぱいに広げて、あほまろのところへ飛んできましたよ。
はい、おいで。
ビクトリー君は、あほまろの手に着地するのが本当に上手になりました。こちらは毎朝のことですが、こうして飛んできてくれる瞬間だけは、何度見ても嬉しいものなのですよ。/p>
大きく翼を広げて、あほまろの手のひらへ見事に着地。まるで飛行機のようですが、こちらの滑走路は手のひら一枚ですからね。
手の上でひと遊びすると、
どうやら、あほまろをおみくじ売り場へ誘っているようですよ。
昨日の台風も無事に通り過ぎてくれたことだし、今日の運勢でも占ってみましょうか。
ビクトリー君は、おみくじ売り場の前で「あほまろ、今日は財布を忘れてないでしょうね」と確認しているようでしたよ。
「それじゃ、早く引いてください」と催促です。いつの間にやら、おみくじ売り場の案内係まで務めるようになってしまいましたね。
それでは100円を納めて、ガラガラガラガラ……。
出てきた番号は、第三十六番でした。
ビクトリー君が見守る中、棚から三十六番のおみくじを取り出してみると――、
「第三十六番 末吉」でしたよ。
あれまぁ、台風が去って青空が戻ったというのに、「大吉」ではなく「末吉」ですか。
でも、末吉というのも悪くありません。今すぐ何もかも絶好調というより、これから少しずつ運が開けていくと思えば、楽しみが先に残っているということでしょう。
昨日の暴風雨を無事にやり過ごし、今朝もビクトリー君とレインボーちゃんが元気な姿を見せてくれました。それだけでも、あほまろにとっては十分に「大吉」の朝なのでしたよ。
そこにハート君もやって来ましたよ。
おはよう、ハート君。昨日の台風を無事に乗り切ったようですね。足元もしっかりして、いつもの元気な姿を見せてくれました。
あほまろを見つけると、地面からひょいと飛び上がって、いつもの場所へ。毎朝見慣れている光景とはいえ、こうしてこちらを目がけて飛んで来てくれるのは嬉しいものですよ。
そして、ピースちゃんも飛んで来ましたよ。
おはよう、ピースちゃん。これでハート君もひと安心ですね。
ビクトリー君とレインボーちゃん、そしてハート君とピースちゃん。今朝も二組の夫婦がそろいました。
昨日はあれほどの暴風雨だったというのに、一夜明ければ、いつもの顔ぶれが、いつもの場所に集まってくるのです。人間のあほまろが台風のニュースを見ながら心配していたことなど、彼らにはどこ吹く風だったのでしょう。
まだ夜明け前の薄暗い境内。観光客もほとんどいない静かな時間に、四羽とあほまろだけの賑やかな朝が始まりましたよ。
こうして毎朝顔を合わせていると、「野生のハト」というより、すっかり浅草の朝友ですね。
台風が去った翌朝も、誰ひとり欠けることなく、いつもの場所に集まってくれました。 それが何より嬉しい、今朝の出来事なのでした。
やがて陽が昇り、薄暗かった境内も朝の光に包まれて明るくなってきました。
ビクトリー君とレインボーちゃん、ハート君とピースちゃん。今朝も二組の夫婦が元気にそろい、あほまろと一緒に、台風一過の爽やかな境内で楽しい朝のひとときを過ごしましたよ。
昨夜の暴風雨がまるで嘘だったかのような、穏やかで平和な浅草の朝でしたね。
雀も見てましたよ。