おはようビクトリー君。
おはようレインボーちゃん。
今朝も仲良く夜明け前にやってきました。
昨日は本堂前で逢えなかったので、その分を取り戻すかのように、今朝のビクトリー君は元気いっぱい。
本堂前を何度も飛び回り、「昨日はどこにいたんだよ」とでも言いたげに、あほまろの周りを舞ってくれましたよ。
そして、ひとしきり飛び回った後は、
いつもの手水舎へ。
こうして毎朝顔を合わせていると、鳩と人間というより、すっかり朝の散歩仲間になってしまいましたね。
今日はお盆です。ご先祖さまが帰って来るといわれるこの時期、境内を自由に舞う鳩たちを眺めていると、ふと不思議なことを考えてしまいます。
昔から鳥は、空と地上を行き来する生き物。その翼に乗せて、目には見えない誰かの思いまで運んで来てくれているようにも感じられるのです。
もちろんビクトリー君にそんな難しいことを尋ねても、答えてくれるはずはありませんけどね。
ただ、「そんなことより水を出してよ」とでも言いたげに、いつもの場所でこちらを見つめておりました。
お盆だからといって、鳩たちの朝が特別に変わるわけではありません。それでも、昨日逢えなかった友が、今日は元気に飛んで来てくれた。
それだけで、いつもの境内が少しありがたく感じられた、お盆の朝なのでございました。
「盆の朝 翼に乗せて誰ぞ来る 逢えぬ昨日を鳩が埋めたり」(阿呆人也)
おはようハート君。
ビクトリー君たちが帰って静かになった手水舎に、今度は入れ替わるようにハート君が飛んで来ましたよ。
「みんなが帰るのを待っていたんだよ」とでも言いたげに、翼を大きく広げていつもの場所へ着地。
そして、あほまろの顔をじっと見つめておりました。
鳩たちにも、それぞれお気に入りの時間があるのでしょうかね。朝の手水舎は、まるで時間割でも決まっているかのように、顔なじみが次々とやって来るのでございます。
境内が少しずつ明るくなってくると、今度はゴマちゃんもやって来ましたよ。
あほまろの姿を見つけると、いつものようにちょこちょこと近づいて来て、しばらくこちらの様子をうかがっておりました。
「あほまろおはよう」とでも言ってるようでした。
朝の光を受けると、黒っぽく見える羽にも緑や紫の光沢が浮かび上がり、なかなか立派な姿ですね。
そして大きく翼を広げて、明るくなった空へひとっ飛び。
こうしてビクトリー君、ハート君、そしてゴマちゃんと、時間差で顔なじみがやって来るのですから、浅草寺の朝はまるで鳩たちが出勤簿に印を付けに来ているようでした。