おはよう、ビクトリー君。
今朝は日の出が少し遅くなってきたせいか、ビクトリー君が姿を見せたのは、夜がすっかり明けてからでした。
夏至を過ぎると日ごとに夜明けが遅くなり、それに合わせるように境内の鳩たちの一日も少しずつゆっくり始まるようになるのです。
これから秋が深まり冬へ向かうにつれ、朝の暗い時間はますます長くなります。
その頃になると、ビクトリー君たちも夜明けまでじっと休んでいることが多くなり、秋の終わりから正月明けまでは、何日も姿を見せてくれないことも珍しくありません。
今年もそんな季節がやって来るのだと思うと、毎朝の何気ない出会いが、いっそう愛おしく感じられます。
それでも今朝は、元気いっぱい。いつものように軽やかに飛んできて、社務所の窓口へ舞い降りると、「おはよう」とでも言いたげな表情で、あほまろのそばへ近寄って来てくれました。
「今日も蒸し暑いね。でも、明るいうちにゆっくり遊ぼうね。」
そんな声が聞こえてきそうでしたよ。
しばらくすると、ハート君も少し遅れてやって来ました。どうやら喉が渇いていたのでしょう。挨拶もそこそこに手水場へ向かい、冷たい水をごくごくと飲み始めました。夏の暑さは、人間だけでなく鳩たちにとっても厳しいのでしょうね。
そこへ今度はレインボーちゃんが勢いよく飛んで来ました。水を飲むのかと思いきや、ためらうことなく手水鉢へ飛び込み、豪快な水浴びの始まりです。
羽を大きく広げて水しぶきを上げ、全身ずぶ濡れになりながら夢中で水を浴びる姿は、まるで子どもがプールではしゃいでいるようでした。
その様子を見ていたハート君も、「それなら僕も」と言わんばかりに仲間入り。二羽そろって水しぶきを飛ばし合い、静かな早朝の手水場は、束の間の水遊び広場へと変わってしまいました。
こうして蒸し暑い朝でも、鳩たちは冷たい水で涼を取りながら、それぞれの夏を楽しんでいるのでしょうね。人間も見習って、無理をせず、時には水でひと息つくことが大切なのかもしれません。
今日もハトたちのおかげで、暑さを忘れさせてくれる、爽やかな朝のひとときを過ごすことができましたよ。
そして、ビクトリー君の乱舞が始まりますよ。
軽やかに羽ばたきながら境内を舞う姿は、まるで喜びを全身で表現しているかのようです。勇ましくも優雅な飛翔をご覧いただきながら、ビクトリー君の躍動感あふれる舞を、写真でゆっくりお楽しみください。
観音裏広場では、お母さんカラスが一羽、寂しそうに過ごしておりました。
ついこの間まで子どもたちの世話に追われ、賑やかだった観音裏広場も、今ではすっかり静かになってしまいました。巣立った子どもたちはそれぞれの世界へ旅立ち、お母さんカラスだけが広場を見渡すように、ぽつんと遊んでいたのです。