今は、これから我が家に何が起ころうとしているのかを考える事も出来ない朝を向かえました。

　ここからの文章、心の整理が付かず支離滅裂のままで記したことをお許しください。
　
　昨日はあほまろの腰の腰痛の痛みもだいぶ治まったようなので、雷門まで歩いてみようと出かけましたが、思ったよりも快適に歩けたので、この様子じゃ本堂まで歩いて二週間ぶりにお参りをして帰ろうと仲見世に入った瞬間、激しい痛みが襲ってきたのでした。やはりまだ長距離を歩くのは無理かも知れないので、新仲見世から戻ったのでした。

　家に戻ると、女房もナナちゃんの散歩を早めに終え、ベランダで朝顔の蔓が伸びてきたのでと、数本の紐をベランダの柵に張っていました。あほまろは書斎に戻って少ししか撮れなかった写真を整理していると、台所から娘を呼んでと言っているような女房の声が、何だろうと台所に行ってみると、台所の隅に積んでいた猫の餌の上に倒れて小声で身体が動けないと言っているのです。

　いったい何が起こったのか、こんな時はただただ慌てるだけで、何をしたら良いのか全く考えも及びません。とりあえず、歯磨きの最中だったようで出しっぱなしの水道を止め、女房を居間に運ぼうとしたのですが、越が痛くて持ち上げることが出来ないので、とりあえず近所に住む娘に電話をしたのですが応答無く、まずは救急車を呼ばなくちゃと、電話をしようとしたのですが、普段全く使う事の無い番号なので救急車の番号が思い出せず、とりあえず110番にかけてしまったのです。電話の相手は、慌てずに冷静になって、119番にかけ直してくださいとのこと。そこで救急は119番だったことに気付き、お礼を言ってかけ直したのでした。

　119番にかけると、すぐ返ってきたのは、「火事ですか救急車ですか」とのことで、女房が倒れたことを告げ、聞かれた様態の問いに答えたのは良かったのですが、自宅の住所を聞かれて再びあせってしまいましたよ。普段、自宅の住所も全く使うことが無かったので、机の上の手紙で住所を確認、係員は、すぐに向かいますので、患者をその場から動かないでくださいとのことでした。もっとも、越の腰痛で動かさなかったのが良かったようで、頭に座布団を当てただけで、なんとなく冷静に対処できるようになったので、女房に声をかけると、うつろな声で、”ありがとう、でも子ども達のために再婚はしないでね・・・”、こんな状況下でも、そんなこと考える女房の顔をさすりながら、”大丈夫だよ”と、涙がこぼれてしまったのでした。

　娘がなかなか電話に出ないので、ショートメールで連絡をすると、すぐに驚いた娘から電話が来て、今すぐ行くとのこと（娘への電話、慌てて女房の携帯にかけていたのを後で気付きました） 、電話の間に救急車が到着して、玄関のベルを鳴らしてましたが、普段、家のことは総て女房に任せっぱなしだったので、マンションの玄関のドアを開けるにのも戸惑ってしまいまったのです。数名の救急員が手際よく女房を運ぼうとしているところに、娘が駆けつけ、一緒に救急車に同乗して救急病院に向かったのでした。

　女房はかろうじて声が出せるよですが、救急車の中でまだ知り合いの医者にも誰にもこのことを知らせるな、ヒロちゃんの餌が、支払いの請求書が、等々、余計なことを心配していたのですがあほまろはただ、大丈夫だからガンバレと心のなかで叫び続けていたのでした。

　運良く、近くの救急病院が受け付けてくれたので、病院まで１０分ほどで到着。そのまま集中治療室に入って行ったので、娘と病院のロビーで待機していると、女房を乗せたベッドがＣＴ室に入って行くのが見えました。自分の命と引き替えてもよいから、女房を生かして欲しい。ただひたすら真剣に神にも祈る気持ちになっていたのです。

　今は新コロ感染防止のため、一般の人は病棟の出入りが禁止されているため、外に出ずに結果が分かるまでは院内で待機しなくちゃいけません。集中治療室に入ってから約２時間後、主治医からＣＴ画像を見せられ、脳出血でこれ以上出血が広がなければ命は助かるだろうとのことでした。今は、まだ小さな出血ですが、点滴治療を続け昼過ぎにもう一度ＣＴ検査で様態を判断するそうなので、そのまま院内で待期。そこで始めて治療中の女房との面会が許されたのでした。

　二度目のＣＴも結果は一緒なので、これ以上大きくなることは無いようなので一安心。これから、弱った血管からの出血が収まる様子を見なくちゃいけないので、２ケ月程度の入院が必要、左半身が麻痺しているので、退院後もリハビリが必要になるとのことでした。

　これからは料理はもちろん、掃除、洗濯機、風呂の使い方、犬と猫のケア、更に秘密基地（事務所）の請求書などの帳簿管理等々を考えると、腰の腰痛の痛みなんて吹っ飛んでしまいそうでした。

　昨日は大雨で新幹線が遅れていたので、２時過ぎに大阪から息子も駆けつけてくれましたが、新コロ感染防止のため、病室には入れてくれませんでした。

　ナナちゃんとヒロちゃんもわが家の異変に気付いているようです。そうだ、餌はどこにあるのかな・・・。

　昨日は一日中走り回ったおかげで、９８％の熟睡が出来ましたが、夢に出て来たのはうるさい女房の姿ばかりなり。

　今朝、珍しくナナちゃんがおかあさんが買ってくれたお人形さんと遊んでいましたよ。

　あっちこっちお人形さんを銜えながら歩いていました。はやり、おかあさんが心配なのでしょう。

　昨日は、朝食も夕食もとれず、病院を出たところで久しぶりのお蕎麦を食べましたが、何故か喉を通らず、半分以上も残してしまいましたよ。
　これから数ヶ月、大好きな久しぶりのお蕎麦もトウモロコシも食べられないようです。

　ヒロちゃんのチュール、どこに有るのか探してあげるので待っててね。

Memo
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