あほまろとモモちゃんの今朝の浅草日記

平成18年7月29日 (土) 旧暦7月5日大安

- 隅田川花火大会の朝 -

日記


『今朝の浅草』
 さあ、いよいよ「隅田川花火大会」の日を迎えました。浅草の街には普段の週末とは違った雰囲気の連中が目立ってしいます。大きな三脚とカメラを持った集団は八王子の写真同好会のみなさん。今回のテーマは花火で賑わう浅草の街の様子だそうです。午前5時に花火の場所取りを終え、交代で街の様子を撮っているようです。でもね、普段の朝を知らないみなさんには、花火の朝がいつもの朝と何処が違っているのかは解らないでしょうね。そんな訳で、散歩がてらに些細な違いを教えてあげたのです。

 たとえば、境内のトイレから両手いっぱいにコンビニの袋を抱えた女性が2名出てきました。この方たちこそ普段では見られない光景なのですよ。さっそく彼女たちに聞いてみると、錦糸町の専門学校のみなさんで、総勢40名ほどの場所取りのために昨夜から交代で張り番をしているのです。そんな連中が多いため、川沿いのコンビニではおにぎりやお弁当が総て売り切れてしまい、朝食を求めてコンビニを捜して歩いていたのだそうです。

 こんなの、あほまろには普段では絶対に見られない変わった様子に見えるのですが、八王子のみなさんには、特に花火の朝の変わった様子には見えなかったようですね。それよりも、お詣り客には絶対に見えない、場外馬券売り場に急ぐ連中を珍しそうに写しているのです。彼等こそあほまろにとっては全く珍しくは見えないのですが・・・。
 それにしても、最近よく見かける写真同好会のみなさんたちは、歩いて来る人を無断でパチパチ撮って、被写体とのコミュニケーションを全くとらないのです。そんな状態ではきっとトラブルも起こるでしょう。まずはご挨拶、そして“写真を撮らせてください”とか“どちらからいらっしゃたのですか”、何でも良いからとりあえずコミュニケーションを持って撮らせて貰う。たったそれだけでより自然な雰囲気を写すことができるのですよ。

 台東区で生まれ、東京の下町や銀座周辺とそこに生きる人々の日常を、自然な形で写真に残した偉大な先輩で、あほまろが作画の師と仰ぐカメラマン故木村伊兵衛氏。彼は著書の中で、「出会った瞬間に存在の核心を見通すためには、被写体との粋な会話が重要だ」と言っているように、被写体とカメラマンの気持ちと体温が触れあう絶妙な距離感が写真には重要な要素なのです。気に入ったものに出会うと「粋なもんですね」というのが口癖だった故木村伊兵衛氏の写真技法。みなさんも、写真の技術を習う前に、まずは一般常識を習ってから撮影に挑んではいかがでしょうか。
   
 “格好良い犬ですね”、自慢そうに自分の犬たちを見るお嬢さん。こんなのだって、黙ってカメラを向けると慌てて逃げてしまいますよ。
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『今朝の雷門』
 花火大会の朝の雷門。特に普段と変わりが無いように見えますが、交番の横に見える看板には花火見物の順路が書かれているのです。
   
   

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『今朝の一写』
 花火大会の朝の隅田川周辺は場所取りのシートで歩くスペースが無くなってしまいます。手前で気持ちよさそうに寝ているお嬢さん、“写真を撮らせてもらって良いですか”、なんてヤボな言葉で起こすのは粋じゃ無いので、今朝は静かに撮らせてもらいました。でも、横で朝食をとっている仲間の方とはちゃんとコミュニケーションをとって撮影しているのです。こちらの方々は昨夜の8時過ぎから場所を確保したといってました。花火まであと12時間、頑張ってくださいね。
  

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『今朝の境内』

 花火大会の朝の仲見世。あちらこちらに花火見物の順路を示した看板が並んでいますが、どれも川とは反対方向を向いています。ここから並んで吾妻橋を渡るまで1時間を要するのですが・・・。みなさんちゃんと並ぶんですよね。
   
 花火大会の朝の観音裏の「台東薪能」会場です。すでに、座布団も運び込まれ、ビニールで覆われていますが、もし雨が降ったらいったいこの座布団はどこに避難させるのでしょうね・・・。
   
 花火大会の朝の浅草神社前を幼稚園の生徒たちが並んで歩いていきました。“みんさん、これが二天門ですよ”、おや、浅草神社は説明しないのかな。
     
 
花火大会の朝の浅草の神田です。いつもメダカが元気に泳ぎ回っていた鉢から水が無くなってしまって、メダカが一匹だけになっていましたよ。水をあげてくださいね。
   
 花火大会の朝の弁天山の梅の実です。熟しすぎてしわくちゃになってしまいましたが、最後の一個がまだ頑張っていました。
   
 花火大会の朝の弁天山で落ちてしまった梅の実です。梅の実って、カラスもハトも食べないのですね。
   
 花火大会の朝の
台東区民会館前に長い行列が出来ていました。まさか、屋上で花火を見るために並んでいる訳じゃないでしょうね。近付いてみると、靴の卸問屋「トウクツ」のバーゲンセルに並んでいる列でした。「トウクツ」って、いつも浅草神社から見えているビルの会社ですね。
   
 花火大会の朝の浅草
小学校グラウンドでは、夏休みのラジオ体操が行われています。体操が終わった方にはペットボトルが配られているようですね。昔はこんな豪勢なプレゼントなんて無かったんですけどね・・・。
   
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 浅草に直接関係の無いお話も多いですが。ここは、あほまろの呟きですかね。

『今朝の余談』
 いつも境内に屋台を出している安東さん、今朝もこれから出店です。“今日は込みすぎて商売にならないんだよ”、でも、素人考えには混雑する方が商売になるような気がするのですけど。“警察が列を乱すのを禁止しているので、並んでいる連中には売れないんだよ”、ですって。
    


今朝の写真
CANON EOS-30D,CANON ZOOM EFS10-22 F3.5-4.5 / EFS17-85 F4/5.6 IS
撮影枚数78枚