『今朝の浅草』
　風が強い朝です。それも冷たい北風が時折強烈に吹き付けてくるのです。雷門前の路上では真っ白いビニール袋が、まるで水族館の水槽でクラゲが泳いでいるかのように踊っています。風にまかせて不規則な舞をモモちゃんとしばし見とれてしまいました。時として自然が創り出す奇妙で滑稽で、それでいて優雅な演技、どんな演出家でも真似はできないでしょうね。冷たい風も考えようによっては楽しくもなるのですね。
　今月発表された気象庁の開花予想は当初は、平年より三日早い3月25日。その後、さらに早めの22日に修正され、本当にその日に開花してしまったのです。この調子では満開は28〜29日ころになるでしょう。気象庁によると、東京のソメイヨシノの開花日は平年3月28日なので、一週間も早まってしまったのですね。
　隅田川で開催される「桜まつり」は、毎年4月第一週の土日と決まっています。2003年は満開の一歩手前の八〜九分咲き、翌年はちょうど満開でしたが、昨年の開花宣言は、平年より三日遅れの31日だったので、「桜まつり」の時にはまだ蕾の状態で花見客もまばらだったのです。この調子で咲き続けると、今年は満開を過ぎて散り始めた桜吹雪の中でも開催となるのでしょう。
　浅草寺境内で毎朝お会いするお婆さん、いつも仲良しな４匹の犬を連れています。お婆さんは浅草寺境内のお堂を総てお参りし、犬たちがちゃんとお参りをするとおやつが貰えるのです。座って待つ犬一匹ずつ、ちゃんと大人しく順番を待って貰うのです。そして、次のお堂へ・・・。羨ましいですね。我が家にも犬が４匹いますが、もしこんなことになったとしたら、みんなで取り合いになってしまうのですよ。たぶん身体は一番小さくても、一番年上のハニーちゃんが最初に獲ってしまうんでしょうね。次はやっぱりモモちゃんかな・・・。
　浅草は絵になる場所が多いのか、しょっちゅう撮影が行われています。今朝も、近所の料亭前でテレビ番組の撮影が行われていました。バイクに乗った若者が猛スピードであちこちを駆けめぐるシーンなのでしょう。そのため、色々な住所表示の看板が用意されています。この料亭に付けられた看板は「港区芝公園五丁目」、横に置いてあるのは「台東区・・・」（よく見えない）のようです。バイクの若者が、都内を駆け抜けて走る経路を看板だけで表現しようということなのでしょうね。それを総て浅草でやってしまう、そう、浅草は東京の縮図のような場所なのですよ。
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『今朝の雷門』
　昨日から掲げられた「桜まつり」のピンク色の幟、派手すぎて雷門には似合わないように思いませんか。この場所に似合っている幟は、やっぱし東京時代祭りの時の赤い幟でしょうね。同系色ですがとってもマッチしているのです。
　　　
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『今朝の一写』
　ちょっと咲いたソメイヨシノとお堂の調和が奇麗ですね。この程度の咲き方を１分咲きというのですって。さっきの散歩のお婆さんが教えてくれました。
　　
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『今朝の境内』
　風が強いので、雲の流れが極端に速いようです。おかげで、カメラを構えてアングルを決めている途中でも、どんどん露出が変化していくんですよ。
　　　
　母子地蔵のお洋服が無くなってしまいました。でも、これからは暖かくなって行くので我慢しましょうね。なんて、ついつい子ども達に声をかけてしまうのです。いつ見ても微笑ましい親子像ですね。この銅像の原画作成はちばてつや先生、お母さんの顔はどことなく奥さんに似ているんです。そういえば、今年は奥さんが還暦を迎える・・・、そんな年賀状いただきましたね。
　　　
　伝法院のお庭の桜も１分咲き。満開になると後ろの五重塔が隠れてしまうのです。
　　　
　六角堂のシダレザクラが朝日を浴びて輝いています。先日、京都「丸山公園」や、本郷の「六義園」のシダレザクラがライトアップされたことがテレビのニュースで流れていました。でも、なんとなく舞台の小道具のような不自然さを感じてしまいます。隅田公園でもこれからソメイヨシノのライトアップが始まりますが、ライトの色によって桜本来の色は失われてしまうのです。今朝のように、朝日を浴びてキラキラと光り輝いている姿、自然な桜本来の色彩を見せてくれるのですね。なんて思いながらシャッターを切っていると、側を通りかかったご夫婦の会話、“シダレザクラは人工的に作られたんだよね”、そんな言葉が。だよね・・・。
　　　
　浅草神社の「定点観測」です。まだ蕾のままでした。
　　　
　同じ木の他の花は既に開花しています。
　　　
　全部が開いてしまうよりも、こんな状態が奇麗ですね。
　　　
　　　
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　浅草に直接関係の無いお話も多いですが。ここは、あほまろの呟きですかね。
『今朝の余談』
　モモちゃん１４才。ご覧の通り、向かって右側の奥歯が抜けてしまって犬歯が飛び出したままになってしまいました。どんなに仕舞おうとしても歯が無いので皮を抑えられないのです。とってもみっともない顔になってしまったので、毎日の写真は左側から撮るようにしているのです。でも、左側の歯もそろそろダメになってしまいそうなのです。
　　　
　あほまろがお気に入りのモモちゃんは、平成１６年１２月５日に撮った下の写真です。この頃はまだ歯はしっかりしていました。毎日一緒に暮らしていると、様々な変化に気付くことは無いのですが、こうして毎朝の写真を並べてみるとどんどん変化しているのに驚きますね。過去には大病で手術をしたり、犬と暮らしていると心配することも多いのですが、大きな幸せと喜びも与えてくれるのです。モモちゃんがどんな状態になっても、ちゃんと見守っていてあげるからね。
　いつまでモモちゃんと散歩が楽しめるのでしょうね。今朝の写真を見て、つい寂しさが込み上げてしまったあほまろでした。