あほまろとモモちゃんの今朝の浅草日記

平成18年3月20日 (月) 旧暦2月21日仏滅

- 春の嵐が去って -

日記


『今朝の浅草』
 春の嵐が去った今朝は雲一つ無い晴天の朝を向かえました。こんな日は我が家から見える富士山は雪に覆われた山肌までが鮮明に見えているのです。空気が綺麗だった江戸時代にはこんな姿を富士見坂とか富士見町とかの名前が残るように、どこかれでも眺められたのでしょうね。また、当時は町内の寄り合い組織「富士講」が大流行し、富士山がら運んで来た岩石で造られた富士山が各所にありました。 一説によると、江戸市中でピークんぽ時には50を超えたそうです。
 当然、江戸庶民の盛り場浅草にも富士山の眺望が良い場所に浅間神社(現:浅草警察署の筋向い)が建立され、ミニ富士山もありましたが、関東大震災で倒壊した後、再現されること無く神社だけが残っています。同じく台東区内で有名な富士山は小野照崎(おのてるさき)神社です。ここには、国の民俗文化財に指定されているミニチュアの富士山があります。ミニチュアと言っても、高さ5m、直径16mと、けっこうな大きさ、取り壊されずに残った貴重な文化遺産でもあるのです。毎年6月1日の山開きの時にだけ一般の方も昇ることができるのです。

 晴天の朝とはいえ、とっても冷え込んでいます。ちょっと風が吹くと身震いするほどの寒さなんです。あほまろの気温のセンサーともいえるシャッターを押す時の指先の感覚でも解るほど、といっても文字では言い表わされないですね。寒くて冷たいペットボトルのキャップがはずせない、ちょうどそんな感じでしょうかね・・・。
 そんな寒い朝ですが、浅草寺境内の桜は順調に開花の準備に余念がありません。この境内で桜を鑑賞できる唯一の場所は浅草神社です。あほまろは毎朝ここの桜を観測しており、今朝はすでに開かんとしている花を見付けてしまいました。この状態まで芽が開いてくると、今日明日中には開花してしまうのでしょうね。東京の開花予想(靖国神社)が22日、浅草神社は毎年予想よりも遅れるのですが、今年は靖国神社より早いかもね。ただ、残念なのが、あほまろが係わっている、4月2日の「第一回隅田川リバーサイド天国」のイベント。それまで桜が持ってくれる・・・、わけ無いよね・・・。
 今朝、ついつい富士山に向かって。“なんとか桜が持ってくれますように”と、手を合わせてしまいました。
 
 昨日は、「示現会」「堂下げ」が行われました。詳細は、「昨日の行事」項目をご覧ください。尚、「示現会」の様子は整理が出来次第、あほまろ写真館でも公開いたします。
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『今朝の雷門』
 ど〜です、この青空。何が抜けるのかは知りませんが、こんな空を抜けるような青空と表現するのでしょうね。あまりにも青一色なので、カメラのオートフォーカスが全く作動してくれないほどでしたよ。いつもと同じ雷門でもいつもとは違った青空の下で見るのも変わった雰囲気で良いでしょ。雷門のちょっと上の三個の点は、ちょうど飛んできたカラスです。CCDのゴミじゃありませんよ。念のため。
   
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『今朝の一写』
 六角堂の前のシダレザクラが咲き始めました。昨年まではソメイヨシノよりも遅く開花していたのです。漢字で「枝垂桜」、読んで字のごとく長い枝を垂れ下げ、その先端にたくさんの花をつけるのでその名が付けられたのでしょう。
 「枝垂桜」はなぜ枝が垂れるのか、そんな研究をしているところがあるようです。それによると、「枝は伸びると重力によって下に垂れそうになるが、ふつうの植物にはそれに打ち勝つだけの 復元する力があり上(太陽)に向かって伸び続ける。しかし枝垂桜にはその力がなく、人間が支え木などをして育てていかないと大きくならない」と、分析をしています。って、ことは自然界で生まれた木では無いってことなのでしょうかね・・・。でも、京都の丸山公園には、樹齢何百年とも言われる「枝垂桜」の古木があるのですけどね・・・。
 青空に映える「枝垂桜」、満開の時も今朝のような青空の下で撮ってみたいですね。
  
撮影のアドバイス:どっちも生かしたい。

 空との露出差が大きいので、桜の枝にもっと光が欲しかったのですけど、散歩途中なので当然レフ版なんて持っておりません。どうしても反射光が欲しかったので、あほまろの白っぽいスプリングコートを花の真下に広げて光を補ってみました。全自動のカメラでは、青空で露出をとってしまうことが多いので、この場合は花が真っ黒になってしまうのを懸念したのです。また、光りの足りない花に露出を合わせると、空は露出オーバーで真っ白になってしまいます。良い写真はカメラの性能よりも、経験値の方が重要なのです。
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『今朝の境内』
 宝蔵門前には奉納提灯が並んでいますが、今年も二段目まで埋まっただけの状態です。
   

 伝法院のお庭の桜も、ちょっとずつ赤みを帯びてきましたね。ここが満開になると、後ろの五重塔が隠れてしまうほどになるのです。
   
 弁天堂に昇る階段には点々と散った花びらが貼り付いています。浅草寺境内で、たった一本だけのサトザクラもこれでお終いですね。ここの他、観音裏広場にも、同種のサトザクラが2本咲いているのです。
   
 浅草神社の「定点観測」ソメイヨシノ。これはもう開きたい願望一心であることが見え見えですね。今にもパ〜ンと弾けそうでした。
   

 鎮護堂から見える伝法院のお庭です。ようやく池の改修工事も終わり水が戻ってきました。実は、この池の水は地下水が湧き出しているのです。鎮護堂の住職によると、以前は4〜5箇所から湧き水が出ていたのですが、お隣の浅草公会堂の建築で地下を掘ったおかげで、今では1箇所しか湧いてこなくなったそうです。それで、水質が悪化して鯉がみんな死んでしまったので、今回の改修となったのだそうです。それにしても、浅草に今でも
水が湧くなんて、知りませんでした。

 このお庭にも「枝垂桜」があります。六角堂と同じくらいに開いてきたようですね。
   
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『昨日の行事』
 観音様の御示現を祝う「示現会」。一昨日の夜の「堂上げ」の直前まで降っていた雨もすっかり上がり、当初は無理と思われていた「慈灯の道」(じとうのみち)も行うことができました。総てが終了した途端に再び雨が降り出し、それも土砂降りの雨が昨日の朝まで残っていたのですが、「堂下げ」が始まる間際に止み、御神輿が下がる時には、ピーカンの青空となったのです。
 これも、観音様の御慈悲なのでしょうね。その証拠に、「堂下げ」を終えた御神輿を4時ころまで一般に公開した後、蔵入れを終えた途端に、瞬間最大風速33メートルの強風に見舞われてしまったのでした。
   
   
   
 三社祭まで後2ヶ月。一足お先に本社の御神輿を担いだみなさん。とっても嬉しそうでしたよ。  
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 浅草に直接関係の無いお話も多いですが。ここは、あほまろの呟きですかね。
『今朝の余談』
 昨日、ビルまでが揺れるほどの強風が吹いている最中、あほまろの秘密基地の前で救急車が騒いでいます。いったい何が起こったのだろう。ベランダから下を見ると血だらけの人が担架で運ばれているではないですか。
 野次馬あほまろ、カメラを持って飛び出してみると、お隣のビルの一階のラーメン・
チェーン店の看板が強風で吹き飛ばされ、歩いている人の頭を直撃したようです。
この看板は木製で、取り付け部分を見ると結構いい加減です。警察官がこの店の責任者を呼べと言っているのですが、中で働いているのは中国人のアルバイト3〜4名だけで埒が明かないようでした。チェーン店ってこんな時にはいったい誰が対処するのでしょうね。警官たちも困惑気味でしたよ。
 外の状況を余所に、中ではお客さんたちがビールを飲みながら警官や救急車の動きを楽しんでいるかのようです。こんな事態にでも営業を続けているってのもね・・・。
   

   
 これが飛んできた看板。マンホールと比較しても大きさが解りますね。こんなの直撃されたら命も危うしですね。モモちゃんとの帰りもまで強風が吹き荒れています。看板が飛んで来ないようにと、道路側を歩いて帰りました。
   


今朝の写真
CANON EOS-KissDN,CANON ZOOM 10-22 F3.5-4.5他
撮影枚数55枚