あほまろとモモちゃんの今朝の浅草日記

平成18年3月14日 (火) 旧暦2月15日仏滅

- 凱旋門より雷門 -

日記


『今朝の浅草』
 う寒〜い朝!冬に逆戻りしてしまったかのように冷え込んでいます。そろそろ桜の便りも聞こえてきそうだというのに、昨日から今日にかけて季節はずれの雪に見舞われたところも多いようです。瀬戸内地方や広島でも真冬再びのなごり雪、昨日の日中は東京でも雪がちらついたとろこがあったそうですね。

 ♪い〜まはるがきて〜 きみ〜は〜 きれいになった〜♪

 こんな朝の散歩、モモちゃんが嫌がるのなんのって、玄関を出たがらないほどだったのです。おまけに、もの凄い早足であほまろをグングン引っ張るのです。時々、後ろを向いて“早く歩いてよ”とでも言ってるかのようです。いつもの場所で用を済ませたら帰宅しようと、我が家の方に導くのです。どっこい、そうはいかないんだよ。あほまろはこの日記のために、写真を撮らなくっちゃいけないんですよ。嫌々着いて来るモモちゃん、とっても人間ぽくって、とっても奇麗でしたよ。

 北風が強い朝は富士山が迫ります。晴天で真っ青な空に真っ白い雪を頂いた富士山、いつもよりグ〜ンと近付いたかのように鮮明です。このように遠くから眺めていると、世界遺産にも登録されても良いほど奇麗なお山なのですが、実態はゴミの山。雪で厚化粧した姿だけでも世界遺産にならないものかな・・・。なんて、バカなこと考えてしまいました。
 浅草寺の五重塔の真ん前に茂る大銀杏の老木。この木も戦災の被害に遭遇した木なのです。元々宝蔵門の反対側に有った五重塔の横に茂っていた樹木でしたが、昭和48年に現在の五重塔が再建されたのを機に、この場所に移されたのです。この樹木の大移動時の写真を見ると、大変だったのは広く張り巡らされた根だったようです。大勢の作業員が、長い根を手で持って移動している姿が写っていましたよ。戦災で上の部分は無くなってしまいましたが、生まれ育った場所を移されてしまっても昔のままの姿で育ち続けているのです。
 あほまろは、この角度のように、五重塔の屋根が銀杏の枝のように見える姿が好きなのです。新緑の初夏のこの姿、写真に撮るとちょっと不思議な光景を見せてくれるのですよ。
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『今朝の雷門』
 昨年、「パリに行くのはやめた。凱旋門より雷門」という地下鉄のポスターはとってもインパクトがあって好きでした。でも、あのコピー、どこからか抗議があって次から表現を変えたと聞いたことがあります。その後は、確か「ビッグベンも立派だが、銀座の時計塔もなかなかだ」、そんな謙虚な表現になってしまったような・・・。
 海外から日本にやって来る外人さんたちが持っているガイドブック。その表紙には圧倒的に「富士山」が多いのですが、この「雷門」が表紙を飾っている本も少なくはありません。今朝、ロンドンからやって来た観光客が持っていたガイドブックは昨年の4月初めの雷門の写真でした。なぜ、写した時期が特定できるかというと、花祭りの看板がチラッと写っているから。毎朝、毎朝、雷門周辺の写真を撮り続けていると、こんな時代考証なんて簡単ですよ。なんて自慢してもしょうがないですけどね。
 日本を代表する「富士山」「雷門」の双方が見える場所に住んでいるあほまろ、「パリに行くのはやめた。凱旋門より雷門」が、気に入ってるのです。
   
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『今朝の一写』
 おたぬきさまの「鎮護堂」の本殿には一般の人は入ることができません。柵越しに見ると、真ん中に鎮座するお狸さんが滑稽ですね。
このお堂は、明治維新に彰義隊と官軍が上野の山で戦ったときに、逃げ出した狸が浅草奥山に住みつき、近所の住民に悪戯を繰り返していたそうです。その狸が、“自分たちを保護してくれたら伝法院を火災から守ります”と、時の住職の夢枕にたったことで、このお堂が建立されたそうです。
  
 3月17・18日の両日は、建立記念日の祭礼が行われます。その時には、境内に初午のように地口行灯が
飾られます。すでに、真新しい行灯が出来上がって出番を待っていました。
   
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『今朝の境内』
 歩いて居る方達も寒そうですね。当然、撮ってる手も冷たいんですよ。
   
 弁天山のサトザクラ。
   
 浅草神社の「定点観測」のソメイヨシノ。実は、この枝があほまろの標準木なのですよ。悪戯しないでね。
   
 六角堂前のしだれ桜です。こちらもどんどん蕾が大きくなってきましたね。この桜は、ソメイヨシノよりちょっと遅く満開になるのです。
   
 修復中の伝法院のお庭です。先ほどの「鎮護堂」から良く見えますよ。
   
 梅はそろそろ終焉に近付いてきましたね。
   
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 浅草に直接関係の無いお話も多いですが。ここは、あほまろの呟きですかね。
『今朝の余談』
 新聞によると、東京の路上生活者が8年ぶりに4000人台を割ったことが書かれていました。都は各区と共同で実施しているアパートへの入居支援策の成果なのだそうです。路上生活者が多いのは、新宿中央公園、都立代々木公園、上野恩賜公園などと、浅草周辺の隅田川河畔。それらの人々を中心に、都が家賃月3千円のアパートを最大二年間にわたり提供するとともに、就労支援する「地域生活移行支援事業」を実施したことによって、これまでに1190人がアパートに移ったそうです。
 でも、それも寒い時期だけ。暖かくなると再び路上生活者に戻る人も多いそうです。現在、23区内の路上生活者数は、3773人ですって。


今朝の写真
CANON EOS-KissDN,CANON ZOOM 10-22 F3.5-4.5他
撮影枚数53枚