あほまろとモモちゃんの今朝の浅草日記

平成18年2月24日 (金) 旧暦1月27日先負

- 春の食欲 -

日記


『今朝の浅草』
 ちょっと寒い朝になりましたが、あほまろは今朝からモモヒキを脱ぎ捨てての散歩です。でも、全く寒さは感じないのです。これじゃ明日からはマフラーも要らないかも知れませんね。小一時間の散歩から帰って来ると、身体がポカポカしているほどです。これはもしかして・・・。そう、昨夜久しぶりに食べたアレが良かったのかな。
 江戸時代には、房総沖で上がった初鰹を歌舞伎の市川団十郎が一本10両で買ったなどとの逸話も残っていますが、
食料の保存や加工の技術が進歩した現在では、いつの時期でも美味しいものがまるで旬の時期で有るかのように市場に溢れています。

 それら食品の保存技術の最初は、琵琶湖を有する近江の国の特産品の鮒寿司(ふなずし)、知る人ぞ知る珍品中の珍品なのです。鮒寿司のルーツは古く、約1300年程前には税金として近江から朝廷に「なれ寿司」として献上された記録も残っているほどです。まさに寿司に限らず保存食の元祖ともいえるのでしょう。
 しかし、この鮒寿司の臭いの凄まじさといったら、クサヤどころの比じゃ無いのです。この臭いで好みが極端に分かれるのですが、乳酸の酸味と臭気があほまろには堪らないご馳走なのです。一人で一匹丸ごと食べてしまうことも有るのですよ。しかし、無性に食べたくなっても、東京で本物を売っているお店は皆無に等しいのです。もし、有ったとしても真空パックもまがい物を掴まされるだけですよ。
 一昨日、日本橋の高島屋で「近江食の市」が開催されているのを知って、さっそく女房に、“有名ところのものを全部買って来い”ですよ。最近では、この材料に使用するニゴロブナが湖岸の葦原の減少やブラックバス、ブルーギルなど外来種の増加によって減少している上、加工する手間と発酵時間のかかる製法で価格の高騰が著しいのです。大きい物では、一本一万円以上もしている超高級珍味なのです。
 昨夜は、近江長浜のお酒と共に写真の鮒寿司を頂きました。これがまた1年以上の時間をかけて発酵させた、丸々とした子持ちです。なんとも言えない独特の臭いが漂うと、我が家の犬たちも気が狂ったかのように部屋中を走り回っているのでした。でも、もったいなくて犬にはあげられないよね・・・。あ〜満足、満足。でも、まだ買いだめ、有るもんね。
 昨夜の鮒寿司のことを考えながらの散歩、ついつい食べ物屋さんが気になってしまったようです。我が家のすぐ側のお豆腐屋さんは、毎朝、暗いうちから仕込みの湯気が立っているのです。出来上がるころになると、近所の料亭の板前さんがポリバケツを持って買いに走るのですよ。出来たての一番美味しいところは、板前さんたちの朝食になるのでしょうね。料亭じゃ臭いのきつい鮒寿司はきっと出せないでしょうね。先日、いつもの寿司屋の板前が、鮒寿司を食べたことが無いというので、“今度持って来てあげようか”、親切心で言ったつもりが、“冗談じゃ無いですよ”って断られてしまいました。最も、このお寿司屋さんでは、ニンニクも置かないほど臭いには敏感なのです。鮒寿司独特な、長年肥溜めの中に浸かって発酵したウンコの固まりのような臭いを持ち込まれるのを、断るの無理も無いのでしょうね・・・。でも、食べたこと無いのに、何で臭うってこと知っていたのかな・・・。
 モモヒキを脱ぎ捨てても今朝のあほまろの元気の源は、鮒寿司に有ったのかもね・・・。さて、今夜も食〜べよっと。
------○------
『今朝の雷門』

 雷門は昭和35年に落成しました。正式名称は、風雷神門と称し、門の右側に風神像、左側に雷神像を安置しているのです。門の間口:六間半(11.8メートル)奥行:三間(5.4メートル)。中央の大堤灯は、高さ:4m、直径:3.4m、重さ:670kg。平成16年12月に改修されて新しくなりました。
 “そんなの既に知ってるわぃ” 、でしょうね。毎朝、同じ写真と同じ話題ばっかし続いているので、あほまろも何度も書いたような記憶があります。でも、再認識のつもりで見てください。
 そう、18年間の今日は「大喪の礼」でしたね。小雨のあの日、沈んでしまった都内のあちこちを撮影して歩いたのです。その時の雷門を見ると、門全体が千社札で覆われてましたね・・・。そのころは、雷神の下に、あほまろの千社札も貼ってあったのですよ。確か総て剥がされて塗装し直したのは、影向堂が出来た平成6年頃でしたね。それ以来、千社札は禁止されました。
   

   
------○------
『今朝の一写』
 母子地蔵のお母さんの帽子が新しくなりました。毛糸で出来たとっても暖かい帽子ですよ。それと、子供にピカチュウのプレゼント。だんだん暖かくなって、子供たちも顔にも笑顔がうかんでいるかのようでした。寒い頃には、心ない人によって身ぐるみ剥がされてしまったこともありましたね。先日、隅田川に住む世捨人が、お母さんの帽子を被っているのを目撃してしまいました。
 今、お地蔵さんになってしまったお母さん、生きている人のためになるのだったらと、許してあげているのでしょうね。

  
------○------
『今朝の境内』
 ちょっと離れて母子地蔵を撮ってみました。
   

 白梅がどんどん開いてきます。もうすぐ満開になりますよ。
   
 浅草寺本堂前の賽銭箱の上に、手作りの絵馬が置かれていました。「葛西南合格祈願」、きっと何枚も造って来たのでしょうね。裏にはプリクラの写真も貼られていました。紐が付いているところを見ると何処かに吊すつもりだったのでしょう。無事高校生に慣れますように。
   
------○------
 浅草に直接関係の無いお話も多いですが。ここは、あほまろの呟きですかね。
『今朝の余談』
 「大喪の礼」なので、氷の上の「体操の礼」とうとうやりましたね。それも今日は金曜日なので、金メダルってか。当初は、日本勢三人が全員メダルを取れるなんてことまで囁かれていたのですけどね。こうして表彰台に立つ三人、名前から見ると、一位:荒川、二位:コーエン(高円寺)、三位:スルツカヤ(留寿都・るすつ)と、三人共日本語に近い名前のような・・・。気のせいかな。
 そう、あほまろ、ミキティーとは4回転の技の名前と思ってたのです。今回、“荒川はミキティを成功させたのかな?”“何、寝ぼけてるの”、今朝、女房に言われてしまったよ。
本物のミキティーは、始まる前までの人気度は女性なのに、絶対に「金」だったよね。
   


今朝の写真
CANON EOS-KissDN,CANON ZOOM 10-22 F3.5-4.5他
撮影枚数64枚