あほまろとモモちゃんの今朝の浅草日記

平成18年1月27日 (金) 旧暦12月28日先負

- 女にもてる呪文 -

日記


『今朝の浅草』
 気温が2度上がっただけだというのに、体感的にはとっても暖かく感じる朝です。特に日向で太陽を浴びると暑くも感じてしまうのです。こんな日のモモちゃんも気分はハイ。やたらすれ違う人に愛想を振りまいているかのように近寄っていくのです。モモちゃんも女の子、人間と同じく、“かわいいね”、って言葉が好きなのでしょうね。
 毎朝の散歩コース、西参道の中程の喫茶店のメニュー看板の下には犬の置物が置かれています。モモちゃんはこの犬がお気に入りです。ここを通るたびに顔を舐めたりご挨拶。犬には声ってのがありませんが、きっと何らかのテレパシーのような感覚で“かわいいね”、って言っているのかも知れませんね。でも、相手は陶器の置物なので反応は無いでしょうけど。
 テレパシーといえば、一昨日からテレビのニュースを騒がせている“一夫多妻”生活を続けている男が逮捕されました。「女にもてる呪文」といわれる、特殊な霊能力を持っているようで、その呪文の餌食になった10名の女性を侍らし、仕事もせずに殿様生活を送っていたようです。
 もし、神様があほまろにも一つだけ特殊な呪文を授けるといわれたら、女にもてる呪文よりも、犬と会話が出来る呪文が欲しいですよ。そうなったら、我が家の愛犬4匹と妻一匹に囲まれるハーレム生活。毎日がもっと楽しくなるかもね。
 とはいえ、今回騒がれているあほまろと同世代の男性、20才からの若い女性たちと暮らしている・・・。神様がもう一つだけ呪文を授けるといったら、やっぱし「女にもてる呪文」が欲しいかも・・・。
 浅草公会堂で開催されていた新春浅草歌舞伎は昨日で千喜楽を迎えたのですが、今朝もまだ幟や看板はそのままです。歌舞伎興行を終えた浅草公会堂、これから改修作業に取り掛かるため、2月いっぱい閉館されてしまうそうです。どんな改修かというと、現在の舞台装置では本格的な歌舞伎やお芝居には不向きな箇所も多く、もっと本格的な舞台にしようとのことです。完成の暁には、もっともっと歌舞伎興行も増えて欲しいですね。
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『今朝の雷門』

 正面からは、特に変わることの無い雷門ですが、背面の屋根に積もった雪がちょっとずつ少なくなっているだけが変化といえば変化なのかも。雷門から続く仲見世に飾られたお正月の飾りの先頭が新春浅草歌舞伎の出演者の招き看板です。確か昨年は、この看板が取り外されて、節分会の看板になったような・・・。違ったっけ?
   

   
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『今朝の一写』
 さて、今朝の写真は残雪の石橋です。影向堂が新しくなる前までは、この石橋を自由に歩くことが出来たのですが現在は立ち入り禁止の柵の中になっていることもあって、残雪も奇麗なままで残っています。関東大震災や東京大空襲にも耐えてきたこの石橋。製造年は判りませんが、きっと江戸中期からこの場所に有ったのでしょうね。
 橋の中心がへこんでいますが、これって長年大勢の人が歩いた証なのでしょうか。それとも最初から多少へこませて造ったのかな。他の寺院でも同様の石橋を良く見かけます。それらの減り具合を確かめると、たぶん通行人によって石が減っていったのではないか、そんな痕跡を見ることができます。この石橋も同じでしょうね。
 歩けた頃には何とも思っていなかった石橋ですが、こうして立ち入り禁止の中に置かれてしまうと、妙に側に寄って確かめたくもなってしまう。
 普段当たり前に使っていた生活道具が、ある日突然、大仰な博物館のウインドウの中に展示されているような、そんなレトロな石橋なのです。
  
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『今朝の境内』
 本堂の屋根、こちらも南側の雪は溶けてしまいましたが、裏側にはまだ残っています。これだけの面積に降り積もった雪なので、その量も凄まじいものがあります。屋根の下に積もった残雪、これ総てこの屋根から落ちてきたものです。危険なので、ここは通行止めにされているようです。
   
   
   
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 浅草に直接関係の無いお話。ここは、あほまろの呟きですかね。
『今朝の余談』
 浅草寺本堂の横から見る五重塔。これって、昔から浅草寺を紹介する雑誌や絵葉書などで、有名な構図です。今朝もこの定番位置で写真を撮っている方がいらっしゃいます。それも中版カメラを使っているところをみるとマニアか業者でしょうかね。
 どこの観光地にも、いわゆる絵葉書ポイントが存在します。そこに行ったという証拠に収まる絶景というわけで、たいていそんなところには地元の写真屋さんがひな壇を構えて待っているって場所。そんなのにお金を払いたく無い人は、しかたがないので、ひな壇を避けた横からの構図になってしまうってこともあるのです。出来上がった写真と、パンフレットや絵葉書の写真と微妙に位置が違っているのがそのためですね。
 以前に、○○城の本丸をバックにみんなで記念写真を撮ったことを思い出します。もちろん、正面の最高の場所にひな壇を構えた写真屋さんが邪魔しています。どうしてもあの位置で撮りたければ、ちゃんと写真代を払って撮ってもらえば良いのですが、我々は15〜6名の集団なので、一枚の写真にそんな大金を払うのは嫌ですよね。
 その時、仲間の中の知恵者が、誰も撮る人が居なくて暇そうにしている写真屋さんを見て、良い案が浮かんだのか、俺に任せろと写真屋さんとなにやら交渉しています。交渉がまとまり、みんなでひな壇に並んで堂々と記念撮影。もちろん最初は業者のカメラに収まり、ついでに、我々のカメラでも数枚撮ってもらったのでした。
 さて、お金はというと一銭も払ってはいないのです。実は、今は持ち合わせが無いので、写真が完成したらここに人数分の請求書同封で送ってくれるのだったら撮っても良いと、会社の名刺を出して頼んで来たのです。それも、ちょっと前に拾った他人の名刺入れ、その名刺を使ってしまったのでした。同じ名詞がいっぱい入っている名詞入れの中から一枚取り出して差し上げる。ん〜、これって名詞社会の日本では絶対に信用されますよね。
 これは、30年以上も前の学生時代のお話ですが、きっと我々全員が写った証拠写真、あの写真屋さんにはまだ犯罪者たちの証拠として残っているのでしょうね・・・。
その後社会に出てから何度もその場所を訪れる機会があります。そのたびに、“写真屋さんごめんね”、心の中で呟いていますよ。
   


今朝の写真
CANON EOS-KissDN,CANON ZOOM 10-22 F3.5-4.5他
撮影枚数43枚