____________________________________ 浅草はまだ雨が降り続いています。なんとなく身体中がじめじめとして歩いて いても衣類が身体にべた付くようで、とっても気持ちが悪いんです。モモちゃん は毛皮で覆われているのでそんな感覚は無いのでしょうが、毛が濡れた顔を見る とやっぱり惨めに見えてしまいますね。まだ本格的な梅雨まではちょっと早いの ですが、これから暫くこんな天気を繰り返しながら梅雨に突入していくのでしょ うね。 この時期のモモちゃん、毛が生え代わる時期です。身体はすでにほとんどが抜 けてしまったのですが、まだ首とお尻の部分が斑になっています。取ってあげた いのですが、毛根がまだ完全に抜けきれていないのでとっても痛そうなので自然 に抜けるのを待たなければいけないようです。おかげで、あほまろの書斎も、秘 密基地の中もあちこちに毛が飛び散って困っています。 犬の抜け毛対策っていうのは色々な方法があるようですが、一番良いのはやっ ぱり日々の手入れが大切だってのは判っているのですが、面倒くさいのでは無く 、なんとなく自然が一番と勝手に思ってほっぽっているんですけどね。それに、 いつも、ふわふわとした綿のような抜け毛、モモちゃんが動くたびに空気中に舞 い上がるのを見て、夏の始まりを感る、これもあほまろの季語のひとつになって いるのですよ。 今朝の写真はすっかり毛が抜けて一回り細くなってしまった身体が雨に濡れ、 更に惨めになってしまったモモちゃんです。浅草寺本堂の階段上から撮った写真 です。 ------○------ 昨日からの雨で浅草神社境内にはまるで池のように大きな水溜まりが出来まし た。ここはとっても水はけの悪い場所で雨が降るといつもこのようになってしま うのです。ここだけじゃ無くても浅草一帯は昔から地盤の悪いところなのです。 江戸時代から明治にかけて、ちょっと雨が降っただけで隅田川が氾濫し、田原町 の先まで水浸しになってしまった写真が残っています。 隅田川の氾濫を抑えるために施された、荒川放水路の拡張などによって、今で はとっても穏やかな流れになってしまった隅田川ですが、それでも雨の後には水 かさが増え、流れも速まったように見えるのです。 落語やお芝居にしょっちゅ登場する隅田川の心中や飛び込みのお話。そのどれ もが吾妻橋から下の流れを見た怖さを大げさに表現しているのです。そんな噺を 聞くと隅田川を知らない人には、とっても悪い川だったような錯覚を与えてしま うのではないでしょうか。 しかし、この隅田川に飛び込んで命が助かった人もいます。一夜で十余万人の 命を奪った60年前の東京大空襲です。空襲で投下された焼夷弾の勢いを広げた のはその夜吹き荒れた烈風でした。木造の多い下町は瞬時に猛火に包まれ、人々 は隅田川に飛び込むしかなかったのです。橋の上には火焔が走り、逃れ来た人々 は焼かれて橋上を埋め尽くしたといいます。 毎日お逢いする老人が“隅田川が俺の命を救ってくれたんだ”、あの日、火焔 に追われて母親と一緒に吾妻橋から飛び込んで難を逃れたのだそうです。母と二 人で必至に流木につかまり、かちどき橋付近で助け上げられたのです。 神社の水溜まりを見ながら、そんな会話に発展してしまう。そう、戦前もしょ っちゅう隅田川が氾濫してこの付近一帯が水浸しになったことを教えてくれたの ですね。 そんな会話で、ちょっと隅田川が見たくなりいつものコースを外れて吾妻橋ま で行ってきました。雨だというのに、泥色も無く穏やかな流れの隅田川、なぜ毎 朝行かなくなったかといえば、あの青テントの連中が・・・。でも、あの連中も 隅田川に助けられているのでしょうね、きっと。 ------○------ 早いもので、今日で三社祭の5月も終わるのですね。次の三社祭まであと何日 待てば良いのでしょう。なんて考えているのはあほまろだけじゃ無かったようで す。掲示板にもそんなこと書かれていますよ。 時の流れは速いのか遅いのか、人それぞれの感性によってその長さは異なるの でしょう。楽しいひとときは瞬間に去っていき、辛い時間が長く感じてしまう、 それって、次の楽しい時間に辿り着く過程と思わなくっちゃいけないのでしょう ね。 雨の中、穏やかな川の流れを見ながら、過ぎ去っていった思い出が走馬燈のよ うに蘇えるのですが、さっきの老人が言っていた話もだぶって見えてしまうので すよ・・・。
今朝の写真 CANON EOS-KissDN,CANON ZOOM 17-85 F4-5.6 IS 撮影枚数27枚 ____________________________________