平成17年3月27日 旧暦2月18日先勝
____________________________________ 今年最初の三社神輿のお披露目が行われました。今年で6回目となる「堂上げ 」の儀式です。神仏習合のあり方を否定し、神道を仏教から分離・独立させた明 治政府の廃仏毀釈・神仏分離令により廃止されていた、かつての三社祭の儀式を 再現しようと、最初はどちらかというと観光用に始まった行事だったのですが、 回を増す事に宗教的な臭いが強くなってきたようにも感じるのです。 浅草神社において、神主と僧侶たちによって御霊を入れられた三基の神輿は、 浅草神社から浅草寺に続く参道は高張提灯を持った氏子衆が並び、松明を先頭に 総ての飾りが施された三社神輿が厳かに運ばれてくるのです。 総ての飾りと明言したのは、お祭りの渡御では飾りが取り外された胴体には、 白い布が巻かれるだけなのです。飾られた御神輿の姿は、見慣れた三社祭のもの よりも一回りも二回りも大きく見えています。 1トン以上もある御神輿が、松明に照らされた浅草寺本堂のを昇るさまは力強 く荘厳で、無事本堂内に上げられると、自然と集まった観客から拍手が沸き起こ ります。これも浅草に住むものにとって大切な氏神さま、古く縁の観音様との再 会への感謝の気持ちのようにも聞こえるのです。 堂上げされた三基の神輿は一晩観音堂内にお籠もりをするのです。浅草寺縁起 によれば観音様が隅田川より上がったのは西暦628年と伝えられております。 1300年以上も経た現在、ようやく毎年の出会いが叶うようになったのです。 まるで七夕の織り姫・彦星のようですね。 たった一晩だけですが、本堂の中では古の浅草を懐かしむ会話も有ったことで しょう。それを引き離すかのように、これから堂下げが行われます。上げられた 時の順番に下げられる御神輿の姿もまたとっても綺麗で、見る者を楽しませてく れるのです。三基の堂下げを終え、今年は本堂の周りを担いでの渡御が行われ、 午後4時の蔵入りまで浅草寺本堂前に安置されるのです。 みなさんも、今日は一足早く三社神輿は見られるチャンスですよ。ぜひ浅草に いらしてください。 ------○------ 朝7時、訪れる人もまだ少ない本堂内では浅草神社奉賛会の連中が御神輿に付 き添って、示現会の能書きを配っています。御神輿の前で記念写真を撮る人もい ます。なんとなく一つずつ触っている人もいます。手を合わせていく人もいます 。あほまろもモモちゃんと一緒に本堂の中で、30分ほど御神輿と戯れてきまし た。いつもの犬仲間も今日だけは本堂の中までやってきましたよ。そして、口々 にあと二月を切りましたね。そう、御神輿を間近に、心はすでに三社祭りなので す。 ------○------ 雷門通りのリニューアル工事の一環として、真新しい観光案内版が設置されま した。新しくなった看板は今までのように施設の方向案内だけじゃなく、現在地 が記された地図と一緒なのです。これで浅草を訪れる人にとってちょっとは便利 になるでしょう。この手の看板では珍しいのは、カーナビのように看板の立って いる現在地から見た方向が上に描かれているのです。 これで観光客も迷うことが無いでしょう。以前の看板では、浅草公会堂が隅田 川方向に感じてしまうような、北が上の標準の地図だけだったのですから。 ------○------ さて、これから堂下げの撮影にいってきます。示現会の様子はあほまろ写真館 でも公開しますよ。