平成17年3月16日 旧暦2月7日友引

- 浅草の「春」 -



____________________________________
 ポカポカ陽気に誘われて久しぶりに隅田公園を歩いてきました。久しぶりとい
っても一週間ぶりなのですが、早咲きの桜が咲き乱れ、ところによってはすでに
散ってしまった木もあるのです。毎朝浅草寺境内の桜ばかりで浅草の「春」を伝
えていたのですが、ここは別世界にも見えてしまいましたよ。
 吾妻橋から対岸の墨田区側を言問橋までの散歩、浅草寺からわずか数百メート
ルしか離れていないのですが、隅田川の流れが外気温を高めているのでしょうか
ね。朝からカメラを持った人達が桜の花を求めて歩いています。もうすぐ始まる
花見小屋設営の材料が積まれています。これから月末にかけてこの辺一帯は花見
客でいっぱいになるのでしょう。浅草の「春」を間近に感じた朝の散歩でした。
------○------
 最近では当たり前になった都営の「ラッピングバス」、様々な広告で目を楽し
ませてくれますね。でも、この広告は路線事に契約をするようで、地区によって
内容も変わっているようです。人目に付く場所によって広告料金も変わっている
のでしょうか、銀座などの都心部を走るバスは浅草では全く見かけない車や家電
などの大手企業のそれもド派手な広告が多いようです。
 お新宿や渋谷を走るバスは、小田急や京王も同様、若者向けのゲームやアニメ
のキャラクターが多く、先日、老人の原宿と言われている巣鴨に行った時には、
墓地や仏壇の宣伝もありましたよ。
 このように目的によって路線を選んで広告できるのもバスの利点なのでしょう
ね。ここ浅草でもラッピングバスが走っています。浅草という土地柄はいったい
どんな広告が似合うのでしょう。そう考えながら走り過ぎるバスを見ていると、
ほとんどがお菓子の広告なのです。それも、クッキーとかチョコレートなどどっ
ちかというとバター臭い洋風イメージのお菓子ばっかり。これが浅草に似合って
いると広告主が判断したのでしょうかね。浅草には浅草名物の雷おこしとか、人
形焼き、揚げまんじゅうなんてのも有るんですけど、なんて思っても宣伝しなく
ても浅草の顔として売れているから高い宣伝費は必用無いのでしょうね。
 なにか浅草に似合う広告って無いのかな、そんなことを考えながら見ていると
、目の前に止まった「富山のくすり」。そう、しょっちょう見かけるこの広告で
すが、これこそ浅草らしいっていうか、あほまろ好みの広告ですね。富山県薬業
連合会が出しているこの広告、浅草とは直接の関係は無いのですが、どことなく
昔のホーロー看板やどこの家にも有った薬箱を彷彿させてくれるのですよ。いつ
までも過去にしがみついて生きている浅草の人達のようで、誰もが当たり前に使
用するレトロな家庭薬のようで、いつまでも不滅で有るかのように・・・。
------○------
 踏切の遮断機、昔はどこも係員が居て手動で上げ下げをしていたのですが、高
架によって踏切そのものが無くなってきましたね。でも、昨日の事故を見る限り
、まだ都内にも手動で操っている遮断機が有ったってことに驚きました。
 東京都足立区の東武伊勢崎線・竹ノ塚駅付近の踏切で、係員の勘違いにより2
人が死亡1人が重傷を負う事故が起こりました。遮断機を操っていた係員は、「
下り準急の通過まで1分20秒から30秒ぐらいの余裕があることから通行人が
渡れると判断し、遮断機を上げてしまった。上り準急のことはよく確認しなかっ
た」と証言しているようです。浅草を通る電車は総て地下や高架を使っているの
で、踏切なんてのは無いので意識したことが無かったのですが、以前に下北沢の
踏切で延々電車を待たされたことがありましたが遮断機を操っている係員なんて
居なかったように記憶しています。確か総て自動だったような。総てがコンピュ
ータ時代だっていうのに、未だに手動で行っていたとは・・・。
 無味乾燥なコンピュータに操られるよりも、人の温もりを感じる方が良い。そ
んな意見も多いようですが、こと人命に関わる作業には人の勘だけに頼らない方
が安全な世の中になってきたのかもしれませんね。
 東武伊勢崎線といえば、浅草が終点。浅草と全く関係の無い事故とは思えない
のです。隅田川の早咲きの桜の間を走る東武線の電車を見ながら、昨日の事故で
亡くなられた方々の冥福をお祈りしてあげました。

今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数51枚
____________________________________