平成17年1月30日 旧暦12月21日友引

- 棚からぼた餅 -

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 なんとなく日曜日の朝ってのは起きるのが遅くなってしまいます。目覚めるの
はいつもの時間ですが、カーテンの隙間から見える外の光景、あ〜寒そうだな、
見ないようにまたまた深々と布団の中に潜り込んでしまうのです。
 一緒に寝ている子犬たちも同様、一度は布団の中から這い出すのですが、寒さ
で再び潜り込んでくるのです。犬を湯たんぽ代わりにもう一眠り、いわゆる二度
寝三度寝を繰り返しているうちに遠くでモモちゃんが騒ぎだすのです。
 そんな訳で8時を回ってしまった朝の散歩となりました。日曜日のこの時間に
なると浅草寺周辺にはすでに大勢の観光客で賑わっているのです。そんな中に、
ジャージ姿の男連中がモモちゃんを見付けて集まってきました。
 この連中は、横浜の建築関係の会社の社員研修なのだそうです。つまらない研
修中で気が抜けるほんのひととき、モモちゃんを撫でているだけでも息抜きにな
るのでしょうね。モモちゃんも大人しくお座りをし、次々に差し出される無骨な
手をなめてあげていましたよ。
 こんな時、めいめいが携帯電話のカメラで記念撮影なんてのはいつものパタン
ですが、今朝の連中は誰も写真を撮る仕草なんて無いのです。不思議に思って聞
いてみると、社員研修中は携帯電話もパソコンも御法度なのだそうです。三日間
、墨田区のお寺の火の気の無い部屋に泊まり、朝5時に起こされて座禅。めいめ
いが朝の気分の作文を書いてからたくわんと具の無いみそ汁の質素な朝食をとっ
て浅草寺まで歩いて来たそうです。この不況をなんとか乗りきろうととある建築
会社の社長の発案で始まったという社員研修、今年で5年目になるのだとか。
 このような社員研修はまだましですよ。先日、日本企業の連中が、本物の韓国
海兵隊訓練を取り入れた研修が紹介されていました。「強い精神力、忍耐力、団
結力・・・」、確か韓国の軍隊(のような)の中で、そんな精神力を習うのだそ
うです。
 実際にこの研修は女性も参加することが可能なようです。平和ボケしている現
代の若者たちや、今まで以上の危機管理強化を謀りたい経営者の方にお勧めなの
だとか。元海兵隊最高訓練長官による本物の海兵隊式訓練、ソウル郊外の「冬ソ
ナ」で有名になったとある島で行っているようです。韓流ブームはこんなところ
にも商売チャンスをもたらしたんですね。
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 「棚からぼた餅」、棚の上からお供え餅がボタって落ちてくるような・・・。
今朝の新聞に、埼玉・蓮田の用水路に1万円札1500枚が落ちていたことが載
っています。
 紙幣を見つけたのは野球部の連中で、打撃練習の打者が打ったファウルボール
を探しに用水路を探しているとき、水底に札束が沈んでいるのを見つけたのだそ
うです。近くも探ってみると、用水路内に落ちている木の枝などにも大量の1万
円札がひっかかっていたのだとか。
 回収した現金約1500万円は拾得物として処理されたそうですが、遺失物法
では、届け出から6カ月と14日以内に申し出がない場合、拾得者に所有権が移
るそうです。届け出が無ければみんなの物になるんですね。山分けするのかな、
それとも野球部の部費になってしまうのかな。はたまた監督が独り占め・・・、
下世話なあほまろはそこんところが一番気になったりしてね。
 過去の高額遺失物も掲げられています。
 1980年4月、銀座の昭和通りで風呂敷包みに入った現金1億円を、当時ト
ラック運転手だった男性が発見。届け出が無く運転手の物になってテレビでも話
題になりましたね。確か、その金で事業を始めたとか。
 1989年4月、川崎市高津区の竹やぶで、現金約2億3500万円が見つか
った事件では、子供用の通販会社社長が「脱税した金だ」と名乗り出てたのです
が、拾い主2人に、拾った額の1割を支払い決着した。これもワイドショーで有
名になりました。あの通販会社の社長、テレビのインタビューの時に、バケツほ
どもあろうという巨大な湯飲茶碗でお茶を飲んでいたのを思い出します。確か、
“小さい茶碗では何度も茶葉を入れなければいけないのが勿体ない”、2億35
00万円も捨てておいて、そんなケチなこと言っていましたよ。
 2003年12月、埼玉県行田市小針の市粗大ごみ処理場で不燃ごみの中から
現金3380万円。これは大勢の方から自分の物だとの問い合わせがあったそう
ですが、結果は市の所有となったようです。
 2004年2月、埼玉県草加市のごみ集積場に出された古紙から現金2800
万円が見つかったのですが、「古紙として捨てられた以上、市のもの」と所有権
を主張したのですが、結局は県のものになったとか。
 とある元総理大臣も、1億円の小切手を「棚からぼた餅」と思って内緒にして
いたことが発覚してあわてていますね。そういえば、政治家の献金とは別の裏金
を「餅代」と称しているのも、「棚からぼた餅」に由来するのでしょうかね。
 広辞苑で調べてみたら、「棚から牡丹餅:思いがけない好運がめぐってくるこ
とのたとえ」とだけです。
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 とある経営者の集まりサイトで「棚から牡丹餅」論を見付けました。その記事
を抜粋して紹介すると。
 牡丹餅が落ちてくるのをひたすら待つのは経営者のすることではありません。
経営者なら棚を揺らして牡丹餅を落とすか、或いは、牡丹餅がのる棚をいっぱい
作るのです。商売流に言えば、牡丹餅はお客様であり、売上であり、利益です。
棚を作るということは、仕組む・仕掛けるということです。だから経営者の仕事
は棚から牡丹餅の「棚」を作ることなのです。商売に「棚から牡丹餅」はあるか
?…あります!しかもその棚はあなたが意識的に作るものなのです。

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 週末の浅草六区の場外馬券場には一攫千金を狙う大勢のギャンブラーが集まっ
てきます。今朝も早くから、9時から開場される場外馬券売り場の前に並んでい
る様子を見ていると、これも一種の努力なのかな。このような努力をしなければ
、ぼた餅は落ちて来ないようです。
 社員研修にも「棚から牡丹餅:タナボタ」論を取り入れても良さそうですね。
或る意味で・・・。

今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数30枚
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