平成16年(2004)11月26日 金曜日

- ヨン様 -

 酉の日を順に一の酉、二の酉、三の酉と呼んでいますが、酉の日は12日ごと
に巡ってきますから、11月の1日から6日の間に一の酉のある年には、必ず三
の酉がやってくるのです。
 三の酉のある年は「火事が多い」とか「吉原遊廓に異変が起こる」という俗信
がありますが、これはお酉さまの参詣を理由に、男性が吉原に寄ることが多く、
留守をあずかる女性としては、何とかして亭主を行かせないためにでっち上げた
俗信なのだとか。月に二回も出向いている上に、三度もお酉さまがやって来たの
ではたまったものではありませんからね。
 あほまろは毎年二の酉に熊手を買うことにしております。いつも女房が一緒な
もので、もちろん仲なんぞには入れませんよ。
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 昨日までの小春日和が一転して寒い朝になってしまいました。近所の方とのご
挨拶、息もふ〜っと白く出てくるのです。ううっ、さむいさむいですよ。こんな
朝のモモちゃん、妙に元気だったりして。
 雷門前から境内一帯にかけて「羽子板市」の幟が立てられました。今年最後の
イベント、「羽子板市」は12月17〜19日までの納めの観音縁日なのです。
浅草で「羽子板市」がはじまったのは万治二年(1659)。花鳥風月や殿上人
、左義長(悪魔を払う正月の儀式)を描いた羽子板は、江戸時代後期、歌舞伎の
興隆とともに、役者絵を押絵を用いて取りつけるようになり、今にいたっていま
す。年の瀬の風物詩として、いつまでも大切にしたい日本人の心に残る行事のひ
とつですね。
 それと、毎年話題になるのが「今年の顔」羽子板です。今年は考えるまでもな
く、韓流ブームの「ヨン様」が登場するのでしょうね。昨日は、写真展の開催の
宣伝で来日したペ・ヨンジュンさんを出迎えた方は約3500人、成田空港で、
有名人の出迎えとしては過去最高の人数だったそうです。
 インタビューに答えた方、「韓国人は、威厳と品格があり、ヨン様のようなあ
の笑顔でいやされます」ですって、いやはやこの調子じゃ日本中の女性が韓国人
との国際結婚を望んでしまような勢い、日本の男性諸君、笑って見ている場合じ
ゃ無いですぞ。
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 来年も浅草公会堂にて「新春浅草歌舞伎」が開催されます。今回は松竹百十周
年の記念行事の一つとして力を入れるようです。このお芝居のポスターは歌舞伎
とは思えない斬新な発想でも注目されております。今年のポスターは、雷門前に
整列した革ジャンにサングラスの歌舞伎役者が話題になりました。今年は6人の
役者が一列になって下手を見つめているポスターなのです。左より、中村獅童、
中村七之助、中村亀鶴、市川男女蔵、片岡愛之助、市川亀治郎、そして下の方に
小さな囲いの中には市川門之助。
 演目は、「御所五郎蔵」「春興鏡獅子」「恋飛脚大和往来・封印切」、一月二
日から二十六日まで開催されます。前売り発売開始は12月2日からです。
 今年も若手歌舞伎役者ファンにとっては、喉から手の出るほど欲しがるものに
仕上がったポスター。その証拠に、我が家の近所に張られたものが早々に無くな
っているのですよ。
 ヨン様人気は理解し難いのですが、歌舞伎俳優の人気は納得。これこそまとも
な日本ですよね。

今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数27枚