平成16年(2004)10月17日 日曜日

- 秋の朝 -

 秋晴れの朝は気持ちが良いですね。暖かな良いお天気になると、毎朝モモちゃ
んと遊ぶ浅草寺境内のお地蔵さまの僅かな雑草にも、今までどこで暮らしていた
のだろうと思うような虫たちが集まってきます。蝶々や、トンボやバッタまでも
が遊んでいます。
 また、地面の中で暮らすミミズなどの虫たちも飛び出しています。可愛そうな
ことに、ちょっと外の様子を見ようと顔を出したばっかりに、ハトたちに見付か
ってしまいました。最初にそれを見付けたハトは1〜2匹だったのですが、どこ
で見ていたのか、大量のハトが集まってきてしまったのです。
 浅草寺境内を追い出されてしまって10ヶ月余り、ほとんど見かけなくなって
しまったハトたちですが、いつもあちこちの物陰からエサの存在を探っているの
でしょう。こんなにいっぱい集まってしまったら、虫たちもびっくりして秋晴れ
の朝を楽しむこともできないでしょうね。
 久しぶりに集まってくれたハトたちに、屋台のおかみさんがお好み焼きの材料
を少しばら蒔いてくれましたよ。折り重なるようにエサを奪い合う姿、なにか懐
かしさも・・・。
 産経新聞の朝刊の一面を飾る「朝の詩」、今朝の誌は東京都板橋区の内田毅さ
んの「秋の朝」です。
 朝
 ひんやりとした大地のなかで、庭のバッタは、おひさまに何を願うのだろう
 きょう一日
 おひさまのあたたかさで、生きのびられますようにと願うのだろうか
 秋の朝は、ひそかな願いがそこここに息づいている
 同じ東京に住む方の誌です。まるで今朝のイメージとそっくりでのどかな秋の
東京の浅草で思いっきり自然を感じた朝でした。
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 その年の新穀の初穂を、まず神々にささげる「神嘗祭」の日です。モノの本に
は「一年間に神宮で行われるお祭りの中で、最も重いお祭り」と記されています
が、浅草神社では何の行事も無く静まりかえっています。本来はどこの神社でも
、 収穫したお米を天照大御神に奉るお祭りが行われるともあります。これって、
農耕地の鎮守様だけが行う行事なのでしょうかね。そいうえば、浅草神社でも、
春に稲のようなものを植えたプランタンのようなものが有りましたが、9月初め
の「抜穂祭(ぬいぼさい)」の時期に、稲穂が実らないまま刈り取られてしまっ
たのです。設置された時には、きっと神嘗祭の行事を行うために植えられたと思
っていたのですけど、残念です。
 神社の本家、伊勢神宮では15日から今日まで、盛大な神嘗祭の行事が行われ
ていることが報じられてましたよ。いにしえから伝えられてきた米を代表とする
自然の恵みに感謝し、ものを大切にする気持ちを新たにするお祭り、日本人の魂
と英知を体感できる喜びを味わいたかったような・・・。
 次の神事は11月23日の「新嘗祭(にいなめさい)」、天皇が宮中で新穀を
神々にお供えになり、自らも召し上がるのに関連して行われるお祭りです。これ
ってあまり興味の無い儀式ですが、一昔前には、その年の新米を神様が召し上が
る神嘗祭が済み、その後で天皇が召し上がる新嘗祭が済むまでは、庶民は新米を
食べれなかったのです。
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 何度も書いてきましたが、今年のお酉さまは三の酉まであります。一の酉十一
月二日(火)、二の酉十一月十四日(日)、三の酉十一月二十六日(金)、午前
0時の太鼓の音を合図に一年の商売繁昌を願う人達が福熊手を求めて境内になだ
れ込んでくるのです。
 浅草の酉の市が終わると、すぐそこにお正月が近づいているのですね・・・。

今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数26枚