平成16年(2004)9月30日 木曜日

- 自然との共存 -

 関東地方は台風21号の影響は少なかったのですが、台風が上陸した九州、四
国を始め、日本列島を縦断する形で進路となった地方では、かなりの被害が出て
いるようです。当たりといえば良い響きですが、台風の当たり年なんてのは困っ
たものですね。今年日本に上陸した台風はこれで8個目、しかしまだまだ台風が
発生するようです。
 昨夜は東京も風が強く空全体を覆った低く垂れ下がった雲、その表面を繁華街
の明かりが反射してまるで昼間のような明るさ。とっても不思議な現象を見るこ
とができました。特に浅草からは西の空が特に明るく光っておりました。新宿、
池袋周辺の明かりなのでしょう。ゴーゴーと唸る暴風の音と合わせて、天変地異
の序章のようで不気味でした。
 東京は予想よりも早く雨はあがってしまったのですが、相変わらず西の空はど
んよりと曇り風も強いようです。昨夜の暴風がいかに強かったかを表す指針とし
て、歩道に放置された自転車はなぎ倒され、商店の看板もところどころ歪んでい
ます。また、路上にはまだ落葉には早い青々とした街路樹の葉も散乱しています
。台風の進路になった地方の方々は眠られない夜を過ごしたことでしょう。お察
し致します。
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 浅草寺では、台風が近づくと風の被害を最小限にしようと、総ての大提灯が畳
まれます。それでも今朝は時折強く吹く風で畳まれた状態のまま大きく揺れてお
りました。これがもし畳まれていないと、四方の柱にぶつかってしまうのでしょ
うね。菊まつりの準備に忙しい境内を受け持つ業者の人達に、台風は余計な仕事
をもさせてしまったようです。
 その一方、菊まつりの菊棚を展示する柵を覆っているすだれの一部が風で飛ば
されています。昨日業者の方々は菊まつりの作業を一旦中止し、大勢で大提灯を
畳む作業をしておりました。おかげで提灯は無事だったのですが、菊まつりの菊
棚はめちゃめちゃ、まるで“軒先を貸して母屋を盗られた”って心境でしょう。
台風一過、まずは大提灯を元に戻してから菊棚の修復作業からの開始ですね。ご
苦労さまです。
 “自然はそれに従うことによって支配できる”という諺があります。過去人類
は自然の猛威に苦しめられ、そのたびに自然から知恵を授かって利口になってき
たのです。しかし、人類の生存を保証する必要上、自然環境に対して非建設的・
非友好的な多くの行為を止むを得ずなしてた結果、必然的に自然を傷つけてもい
るのです。これまでの台風の被害状況を見ていると、直接台風の被害というより
も、無理な開発で山を削り、川の流れまでも変えてしまった天罰にも思えてくる
のです。
 自然と人間の関係を論ずるときに心に刻んでおきたいのは、「人類の優しき母
なる自然」の原点を忘れてはいけないのでしょうね。
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 昨日の日記を読まれたという方が、“もし、モモちゃんが逃げ出した時のため
に、エサを持って歩いた方が良いですよ”って、鳥の笹身の薫製を持ってきてく
れました。早朝からあほまろとモモちゃんを待ってていただき、感謝します。モ
モちゃんも喜んでいますよ。
 でも、昨日のモモちゃんは、いつも遊んでくれる犬を見付けて飛び出していっ
たのです。この犬は、ご主人の自転車の後を走って散歩しているので、それに着
いて走ってしまったのです。仲見世の途中で迷ってしまい、あほまろがお願いし
た知らない人に追いかけられたりで、ちょっと混乱してしまったのですよ。
 こんな状況じゃエサでつる訳にはいかないでしょうね。あほまろを見付けたモ
モちゃんは素直に帰ってきたのですよ。でも、何かのために毎朝エサを少しだけ
持って散歩にでかけることにします。ありがとうございました。

今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数34枚