平成16年(2004)9月27日 月曜日

- ニセコ -

 北海道ニセコ町で朝を向かえました。当然ですがモモちゃんは東京でお留守番
です。モモちゃんが居なくても朝の散歩が癖になってしまったあほまろ、まだ夜
が明けないうちからそわそわです。
 朝四時、窓外で大きく光る星が眩しくて目が覚めてしまいました。東京で見る
月よりも眩しい星なのです。それも、満天の星空。こんなの何年ぶりでしょうか
、オリオン座も北斗七星も・・・、都会では絶対に見られない数十等星までもが
輝いています。星に夢中になっているうちに、東の空から明るくなって星が消え
てしまうまで眺めていたのです。
 “星に願いを”、こんな夜空にはぴったりの言葉ですね。毎朝観音様に願いを
叶えてもらうお祈りをしていますが、こっちの方が御利益がありそうです。こん
なすばらしい故郷であほまろは育ったのです。故郷を再認識した朝でした。
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 真っ赤な太陽が眩しく顔を出した6時ころ、ホテルの外を歩いてみました。あ
ほまろが住んでいた頃には無かったスキー場のホテル、ニセコの山の頂上付近ま
で大きな傷をつけています。秋になるとコクワや山ブドウを採った裾野の木々も
切り倒されてゴルフコースにされてしまいました。ちょっと寂しい気持ちになり
ながら歩いてきました。
 徐々に高くなってくる太陽が人工的に造られた芝生にくっきりとあほまろの影
を映しだしています。これも都会では絶対に見られないほどまるで輪郭を強調補
正したかのようにくっきりしています。そう、空気だけはあの頃と全く変わるこ
となく綺麗なままなのです。さわやかなのです。くっきりさわやかな初老のあほ
まろですが、“青年よ大志をいだけ!”なんて大声で叫んでしまいましたよ。
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 上の写真は昨日の夕方ニセコ駅で撮影したニセコの夕景です。下の写真は今朝
日の出るちょっと前の羊蹄山(蝦夷富士)の雄姿です。あほまろの家はニセコの
駅前に有って、毎日この羊蹄山を見ながら暮らしていました。子供の頃読んだ、
野口英世の伝記で、彼は毎日自宅から見える磐梯山を見上げながら、“あの山を
越える人間になりたい・・・”、そう誓った一節を読み、あほまろは羊蹄山を見
上げて同じ気持ちになっていた幼い日々。人生の終盤に近づいたいま再び、羊蹄
山はまだがんばれるぞって、いっているようにも見えましたよ。もう少し頑張ら
なくちゃいけないですね。
 品川ナンバーの車の下でモモちゃんのような犬があほまろを見ています。一緒
に旅行しているのでしょうね。でも、ホテルの中には連れていかれないので、駐
車場で一晩過ごしたようです。アメリカのリゾートホテルでは、飼い犬も一緒に
泊まれる部屋が用意されているのですが、日本ではまだ無理なようです。もし、
あほまろがモモちゃんを連れて旅行をしたとしても、こんな状態で一晩ほっぽっ
ておくことは無いでしょうね。風呂や食事はホテルでとっても、寝るときはきっ
と、車の中で一緒に居るのでしょうね。
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 今日、これから母の四十九日の法要です。我が家のお墓はここニセコ町に有り
ます。母もようやく祖先が眠るお墓の中に入れるのです。そのうち、あほまろも
羊蹄山の麓のこの町で両親といっしょに悠久の時を過ごすことになるのでしょう
ね。  

今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数120枚