平成16年(2004)7月23日 金曜日

- 今時の商売 -

 暑さも和らいで、今朝は風が冷たく感じるほどですね。こんな朝は、いつも遅
く開くお店までも、早くから玄関先に水を打って開店の準備をしておりました。
爽やかなお天気、気持ちよくお客さんを迎えるってのは、商売の鉄則でもありま
すよね。
 最近の商売、特にネットで商売をしている連中の態度には頭に来ることが多い
ですよね。先日、インターネットオークションで購入したものが壊れて届いたの
で、メールで文句をいうと、但し書きに書いている通り、「ノークレーム・ノー
リターン」。輸送代金が普通便だったので保証は無い・・・。
 配送方法に送料をケチって普通便を指定したのが悪いなんて商売が堂々とまか
り通っているのですよ。また、あきらかに個人が不要品を売っているようなオー
クションであっても、落札価格にシステム使用手数料3%+消費税5%が付加さ
れます。なんて記載もあるんですよ。
 最近、こんな状態はネットの上だけじゃないんです。先日も、近所の100円
ショップで整理用の箱を数個買ってレジに持っていくと、客がずら〜っと並んで
いるっていうのに、レジの店員は一人だけ、あほまろが出した箱を一個づつ開け
て中を確かめているのです。
 後ろに並んでいた人が、“早くやれ!”って怒鳴ると、“箱の中に商品を隠す
お客さんが居るのでチェックしなければいけないんです!”。
 “バカヤロー!客の目の前で何てこと言いやがる”、さすがあほまろも頭にき
ましたね、この言葉に・・・。そんなこと黙ってやれば良いこと、言葉に出すと
、まるで目の前の客が100円ぽっちの商品を隠しているかも知れないと疑われ
ている、そんなことを並んでいる全員に知らせているようじゃないか。
 冗談じゃ無いぜ、“そんな言い方されてこんな物買えるか!”、そしたら何っ
て言ったと思います、このレジのババー。“あんただけが客じゃ無いよ”、だっ
て。
 いつも調剤をお願いしている薬局から、“先日の調剤でちょっと間違いが有っ
た”なんて電話を貰うと、薬が間違えてしまったのかと勘違いしますよね。良く
良く聞いてみると、領収書が間違ったので、大至急持って来てくれというのです
。数日前に貰ったものなので、後で探して持っていくというと、先方も困った様
子なので、きっと何か不合理なことがあったのだろうと、あちこち探して、よう
やく見付けた3千なにがしの領収証。昨日のクソ暑い中にも関わらず、シンセツ
に持っていってあげましたよ。
 “領収書を持って来てくれと言われたので”と、係員の女性に渡すと、“あっ
、すみませんこれコンピュータが間違ってしまったんですよ・・・”、ん〜?、
コンピュータが間違った?いったいどんなコンピュータ使ってるんでしょう?
 いちおう“すみません”とはいったものの、こんな時って絶対に自分の非を認
めたく無いのでしょうね。さかんに“コンピュータの何が何して・・・”、指さ
されたコンピュータだって、“俺が間違った訳じゃ無い、お前が打ち間違ったん
だろ!”っていってるようでしたよ。
 おかげで、三千なにがしが一万三千なにがしに訂正されてしまったってことは
、更に一万なにがしかの現金を支払わなければいけないってこと。これが、知ら
ない人だったら、コンピュータが間違ったと店長に言って勘弁して貰えるのでし
ょうかね。ちょっと昔のコンピュータの無い時代だったら、こんな場合はそっち
から頭を下げて謝って来るのが当然だったんですけどね。
 万事がこんな調子の現代の商売、つけでも配達してくれていたついこのあいだ
までのお店、こんなお店は近所では裏の酒屋さんだけになってしまいましたよう
な・・・。
 あ〜、古来からの「商」も絶滅危惧される過去の遺物になってしまうんでしょ
うかね。
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 たまや〜かぎや〜・・・。現代ではそんな褒め言葉は出ませんが、江戸時代か
ら有名な花火大会は、鍵屋と玉屋が競い合った両国の川開きのことなのです。こ
の由緒正しく続けられていた両国の花火大会も、日本が未曾有の成長を遂げつつ
あった昭和37年で、会場周辺の交通事情が悪化したこと、隅田川の汚染などが
社会問題にまで発展したことなどを理由に東京の夏の風物詩から姿を消してしま
ったのです。
 その後、隅田川の花火をなんとか復活させようと、浅草の観光協会や町内会が
頑張って復活したのは、同じ隅田川でも両国からちょっと上流の浅草周辺で、昭
和53年ついに新隅田川花火大会として復活したのでした。復活された花火大会
も、江戸時代の鍵屋と玉屋が競い合った状況を残そうと、吾妻橋を対照にして上
下二カ所で打ち上げられているのです。
 東京の夏の夜空に、江戸の風情を見せてくれる「隅田川花火大会」はいよいよ
来週の土曜日、7月31日に行われます。町の至るととこにポスターが張り出さ
れ、雷門前には交通規制区域が掲載された大きな看板が出されました。
 「拝啓、安藤広重様、隅田川の大花火は、今年も元気です。」
 そんな一言も添えられていますよ。隅田川の花火の絵といえば、やっぱり広重
の「名所江戸百景」の両国の川開きってのが有名ですものね。あほまろもこの「
名所江戸百景」シリーズをできるだけ初刷りの良いもので集めているのですが、
両国の川開きだけは高くて手が出ないんです。ちなみに、昨年のオークションで
は、後刷りであろうと思われるものでさえ280万円で落札されたのですよ。こ
のシリーズの中で、一番のレアものですからね。ちなみにあの雷門の描かれた「
金竜山浅草寺」は持っていますよ。
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 あ〜また長くなってしまった・・・、ごめんね。

今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数21枚