平成16年(2004)7月13日 火曜日
- 浅草も磯の香り -

 ようやく梅雨が明けそうですね。でも、今年は空梅雨でいわゆる梅雨独特のジ
メジメ感なんてあまり感じなかったような。それよりもこの猛暑、真剣に雨が欲
しいねなんて思ってしまう天気でしたね。
 梅雨が明ける頃になると、浅草には独特なカゼが到来するのです。それは、い
わゆる浜風っていうのでしょうか、毎日夕方から未明にかけて南東方向から吹い
てくる風が潮の香りをを運んでくるのですよ。昨夜もベランダからまるで、海の
家にでも居るかのような潮の香りが漂っておりました。
 潮の香りといえば、子供達が小さい頃に連れていった南紀白浜の温泉旅館で、
家族全員で窓に並び潮の臭いを楽しんだのを思い出します。確か旅館に到着して
くつろいでいた時、娘が“良い臭いだね”と、窓の側から離れなかった・・・。
その言葉で、全員が窓に並んで臭いを嗅ぐ、とっても幸せな気分でしたよ。
 昨夜の香りは正に、その時の香りが蘇ってくるようでした。磯の香りなんての
は既に過去のものとなってしまった東京湾ですが、まだこんな香りも残っていた
のですね。いったい、この風は何処から吹いてくるのでしょうね。
 夕方の散歩時、モモちゃんも鼻をクンクンさせてましたよ。そういえば、モモ
ちゃんはまだ海を見たこと無いのです。
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 白浜で思い出したのですが、今、長野県安曇村の白骨温泉が問題になっており
ますね。白濁している温泉で有名になったので、白濁が無くなるとイメージダウ
ンになってしまう。そんな理由で、草津の入浴剤を入れてお客様を楽しませてい
たのだそうです。これって、やっぱり詐欺にあたるのでしょうかね。組合の弁で
は、「乳白色の温泉のイメージを壊すわけにはいかなかった」と言ってますが、
ここのお客さんは効用よりも白濁を求めてやってくるのでしょうかね。効用だっ
たらお医者様にも勝る草津のエキスの方が良いと思うのですが・・・。
 それよりも、もっとサギっぽいのは鬼怒川温泉ですよ。鬼怒川の温泉街の元湯
は30年以上前に途絶えてしまい、鉱泉を沸かして温泉と称していたのですが、
その鉱泉も無くなってしまった現在では、水道水を沸かしているだけなのですよ
。ですから、湯煙の臭いはカルキの臭いなんです。これじゃその辺の銭湯と全く
変わることが無いのです。でも、鬼怒川温泉という地名で営業している以上、温
泉じゃなくても鬼怒川温泉と表記しても良いそうな。確かに、ホテルや旅館のパ
ンフレットには、「温泉」とか「効能」なんてのは一切書かれておりませんでし
たよ。「大浴場」、「露天風呂」、そんな表現だけです。それで、温泉をイメー
ジする人が悪いんですね、きっと。
 そう、白浜の思い出ですが、温泉の話題じゃないのですよ。名前にも成ってい
るあの有名な真っ白い砂浜のことです。実はあの砂は偽物なんです。街の人の話
では、戦前までは確かに白っぽい砂に覆われていたそうですが、今のように真っ
白じゃ無かったそうです。何を隠そう、とはしてませんが、実はあの砂、オース
トラリアから定期的に輸入しているのですって。
 「青い海、白い砂、自然とのふれあい、温泉につかったり遊んだり・・・・」
南紀白浜の観光パンフレットにも、自然とのふれあいとは書いてますが、砂との
ふれあいとは書いていないので、サギにはあたらないのです。 賢いね。
 観音裏で行われる「よさこい踊」。池袋や埼玉で活躍している“本場”高知の
よさこい踊りなる表現。北海道に至っては、「本場を凌ぐよさこい・・・」なる
奇妙な表現。毎年8月に高円寺で行われている本場高円寺の阿波踊り等々。サギ
まがいな表現って良く見かけますよね。
 “本場高知のようなよさこい踊”とか、“本場のような阿波踊”なんて謙虚な
表現をするところも有って良いのでは・・・。
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 次々とやって来るイベント。我々一般人はその日が来るのを指折り待っている
だけ。当たり前のようにやって来るイベントの当日、当たり前のように楽しむの
も恒例なのでしょうが、イベントの準備ってのがまた大変な作業なのです。
 浅草の次のイベントは、三社祭に匹敵するほどの観光客で賑わう隅田川花火大
会ですね。毎月7月の最終土曜日に開催されるので、今年は31日の開催となり
ます。当日は隅田川に架かる厩橋、駒形橋、吾妻橋、言問橋、桜橋の5つの橋が
通行止めになり、また川の両岸には危険防止の鉄柵が取り付けられて河川敷への
進入が規制されます。
 この準備に延々3週間を要するのです。隅田川のおよそ10キロの両岸に鉄柵
を巡らし。公園の立木や施設を防御するための囲い。また、浅草周辺の道路には
はみ出している看板や販売台はもちろん、放置自転車や自動車なども完全に規制
されてしまうのです。楽しイベントの裏では、このように大変な努力が成されて
いるのです。
 この日の見物客は昨年は95万人、一昨年は105万人と警察が発表している
のでもお解りの通り、浅草周辺はとんでもない人の波に覆われてしまうのです。
あほまろの家に招待した方々も、午後5時前に浅草に到着していなければ大変な
のです。以前、ある方は地下鉄の駅に着いた途端から身動きが出来ず、ようやく
あほまろの家に辿り着くまで1時間半を経過していた。そんなこともありました
。普段は、地下鉄の出口から我が家まで歩いて3分だっていうのにね。
 当日見物に来られる皆様、浅草の通りはすべて歩行者でも一方通行となります
。主催者の指示に従って事故の無いように行動してくださいね。また、ゴミの持
ち帰りにもご協力くださいね。

今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数16枚
温泉の写真は南紀白浜HPより拝借しました。