平成16年(2004)6月21日 月曜日
- 空あります -

 大型で強い台風6号は、21日午前5時には高知県・足摺岬の南南西約150
キロの海上にあり、時速約25キロで北北東に進んでいる。同日朝の内に四国に
上陸、中国地方東部か近畿を縦断して同日午後には日本海に抜ける・・・。
 今年日本に近づいてきた二度目の台風でしょうかね。浅草も風の強い朝になり
ました。それも、生暖かい気持ち悪い風ですよ。散歩に出かける前のニュースで
は横浜付近まで雨がやってきているとのこと、振り出す前に散歩を済ませてしま
いました。
 今朝の写真では解らないかもしれませんが、西の空は普段と違った異様さなの
です。陸地からまるでグラデュエーションをかけて描いたような空、そして何層
にもなっている雲の複雑な流れがこれからやって来るであろう不気味さを予言し
ているようでしたよ。何事も無く通過してくれることを祈りましょうね。
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 「空あります」。我が家から空を写すとかならずあちこちのアンテナが入りま
す。アンテナを避けると電線が入ります。電線を避けると屋根が入ります。毎日
眺めていると、東京の空ってとっても変化にとんでいるのですよ。
 東京以外にお住まいのみなさんがイメージする東京とは、いかがなものでしょ
うか。東京とは自然がなくて、人工的な街。いつも道路は渋滞しているし、いら
つく街。時代と流行の最先端の街。日本の中心である首都機能のある街。浅草の
ある街等々印象は様々でしょうね。
 「東京には空がない」とは、高村光太郎の妻千恵子さんが言った有名な言葉で
すね。この言葉をまともに信じている方も多いでしょう。でも、東京にはちゃん
と立派な空はあるのです。
 無機質な都会の空ですが、かえって高層ビルや特徴有る建物によって、限られ
た隙間からかいま見られる空。田舎の何もない空だけの空より存在を誇示してい
るのかもしれませんね。
 「空あります」。昨日女房が突然アラビア語の切手が欲しいと言い出したので
す。そんな切手ってデパートの切手売り場でも見たことがないよ。そういえば「
切手の博物館」の売店には各国の切手が売られていたような。そんな訳で、目白
の「切手の博物館」に行ってきました。
 目白といえば有名な学習院が有る街。液を降りて学習院の広大な敷地に隣接す
る「切手の博物館」までは、緑いっぱいで、特に暑くもない夏の日差しを浴びな
がら歩くにはとっても気持ちの良い道なのです。学習院の校舎を見ながら、ここ
で天皇さんも、皇太子さんも、そうでない普通の人も、高貴な雰囲気で勉学に勤
しんだのだろうなんて思いながら、のんびりと歩いていると、とある大きなビル
の入り口に、それも一際大きな看板が目に飛び込んできました。「空あります」
、つい空を見上げてしまいました。真っ青に抜けるような「空」有りましたよ。
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 中東からアフリカにかけてアラビア語を使う国ってとっても多いのですね。売
り場で切手のアルバムをめくっていて驚きでしたよ。真剣にアルバムに見入って
いる方々を見ていると、切手のコレクターってのもいつも見慣れている古銭収集
家と同じジャンルの方が多いようです。聞いてもいないのに教えようとする人、
わざと他人に聞こえるような大声で自慢話をする人等々、やっぱり若い人は居な
い世界なのですね。
 女房は切手を集めている訳じゃないのですが、アフガニスタンの戦争から始ま
った中近東の出来事。カタールの放送局アルジャジーラを見ていて、アラビア語
を覚えたくなったのです。そんな訳で、切手という一番身近な物から興味を持っ
たのでしょうね。
 切手収集家には、テーマ別、国別、意匠別などのジャンルが有ると聞きますが
、言語別ってのも切手収集のジャンルに入るのかな。そんなこと思いながら、売
店の本棚で、「ビードロ・写楽の時代」なんて本を見付けました。そう、団塊の
世代の出来事なのです。あの時代はみんな切手を集めていましたね。特に、「ビ
ードロを吹く女」と「写楽」なんてのがアルバムに入っているだけで英雄でした
よ。もっと上は、「見返り美人」と「月と雁」、でもこれは大人の話。うちの爺
ちゃんは持ってましたよ、それだけでもっと英雄。そんな懐かしい本との出会い
も楽しい切手の博物館でした。でも、この本の著者は昭和42年(1967)生
まれなんですよ。なぜ、あのころの収集家感情を知っているのでしょうね。
 そんなこんなで、また切手に興味を持ってしまいそう・・・。だって「空のア
ルバム」を買ってしまったんですから・・・。
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 写真の下段、いつモモちゃんを待っているお友達です。

今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数24枚