平成16年(2004)4月14日 水曜日
- 週末の浅草 -

 三社祭まであと一月ですね。浅草寺境内では三社祭に向けての準備が行われて
おります。準備といっても神社境内を囲む石柵を鉄パイプで補強したり、警備用
のバリケードなどですが、そんな準備を見ているだけでも三社祭の喧騒が聞こえ
て来るような胸騒ぎがするのです。
 通勤で駅に急ぐサラリーマンもみなさん足を止め、忙しそうに鉄パイプを組み
立てている新門の鳶頭を見ているのでした。きっと、あほまろと同じような考え
で眺めているのでしょうね。
 今年の三社祭は5月14日(金)から5月16日(日)までの3日間です。今
年も勇壮な写真をいっぱい撮ってこのページで紹介しますよ。
 どんよりと曇って今にも雨が降り出しそうな中の散歩でしたが、三社祭のこと
を考えると、頭の中は天気晴朗で“ワクワク”。
 あと一月でお祭りなんですよ〜、モモちゃんもワクワクかな。
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 今週の浅草はイベントが目白押しです。土曜日は、芸者さんが行き交う観音裏
の小松橋通りで、一葉桜並木植樹の一周年記念イベントが開催されます。昨年、
江戸開府400年を記念して、小松橋通り全域に八重桜(品種「一葉」)130
本が、800メートルに渡って植樹されました。
 これを機に通りの名前を「一葉桜・小松橋通り」と改められ、この時期満開を
向かえております。ソメイヨシノとは趣を変えた一葉桜が通行人の目を楽しませ
てくれる素敵な通りに変身したのです。
 一葉桜の品種は、オオシマザクラ系サトザクラの園芸品種の「一葉」といわれ
、花芯から一本の葉化した雌しべが出るので、その名が付けられたそうです。そ
の名前を、台東区にゆかりが深い作家「樋口一葉」が新五千円札の肖像に選ばれ
たことを記念してこの「一葉桜」を植樹することになったそうです。あまり一般
的な名称でなかった「一葉」でしたが、ここに植樹されたことで「樋口一葉」を
忍ぶ桜として世間に知られるようになったのです。そのうちに、命名の由来も変
わってしまうのでしょう。歴史ってのは、一般的になってしまった事実が語り継
がれた結果なのですからね。
 記念イベントは、午前10時から開催されるそうです。
 また、午後からは隅田公園で「流鏑馬」が開催されます。すでにおなじみでし
ょうが、かつて鎌倉時代には、戦に勝利をするための神事の一貫として行われて
いたそうです。その後、鉄砲の伝来によって、馬の上から弓を引くなんて稚拙な
戦いは兵法からも除外され江戸期に入ってからは全く行われなくなってしまった
そうです。それが八代将軍吉宗の時代になって、武士の鍛錬成果発表と民衆の娯
楽の両方の目的から京都三十三間堂で復活を果たし、全国に広まったといわれて
おります。
 現在では、小笠原流礼法とされ、歴代小笠原家によってその技が世襲されてい
るのです。全長300メートルのコースに、三基の的を置いて古式礼法に則って
勇壮に走り抜ける射手。まさに伝統芸能を鑑賞しているかのような時代絵巻を彷
彿させてくれるのです。
 「流鏑馬」を堪能した翌日の日曜日には、隅田川で「早慶レガッタ」が開催さ
れます。ボートレースなので目の前を通過する光景しか見えませんが、隅田公園
のテラスでのんびりと楽しむのも一興ですよ。昨年は土砂降りの雨の中で行われ
たのでしたが、今年の天気予報によれば雨は無いようです。ソメイヨシノは終わ
ってしまいましたが、一葉桜は満開です。
 春の浅草を楽しむのには、最適な終末になりそうですよ。

今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数21枚