平成16年(2004)3月9日 火曜日
- 観測 -

 どんよりと曇った朝ですが、西の空には雲も無く我が家からも真っ白い富士山
が見えております。あほまろは富士山が見える時は必ずインターネットの富士山
中継を確認するのが日課になってしまいました。特に御殿場からの中継画像が東
京から見るのとほぼ同じ向きに見えており、確認にはもってこいのサイトなので
すが、これらのサイトが中継を続けてくれるのはせいぜい1年程度。すぐ無くな
ってしまうのでうよね。無料で見せているので文句はいえませんが、無くなって
も必ず何処かでサービスが始まるってのも富士山の魅力なのでしょうか。

 5〜6年前には、台東ケーブルテレビが雷門前の観光センターにカメラを備え
てライブを流しておりました。その当時あほまろは千代田区に住んでおり、毎日
浅草の様子を知ることができる唯一の手段でもあったのです。それが突然無くな
ってしまった寂しい思いが、浅草に引っ越して来ようとの決心をさせたのかも知
れません。
 今、浅草に住み毎朝自分の目と足で浅草寺周辺を確かめることができるように
なりましたが、同じ時間に同じ場所を巡るいわば定点観測のような日記を続けて
いると、自分もウエブカメラで浅草のライブ画像を配信してみたくもなってくる
のです。数年前に屋外用の小型カメラを購入して実験していたのですが、あほま
ろの秘密基地が有るビルは雷門通りに面してはいますが、雷門が見える位置では
ありません。ただただ雷門通りを通る車と人の流れだけを見せているだけ。ここ
の通りが賑わうのは三社祭などのイベント時だけなのです。一年ほど設置してお
りましたが、ライブカメラサイトに登録しても誰も見る人も無く、結局実験だけ
で止めてしまった経緯もあったのです。
 カメラは止めてしまいましたが、日記だけはまだ続いています。しかし、毎日
変わった話題が有るわけじゃなし、毎朝同じ場所の写真だけじゃつまらないだろ
うと、何かの変化を求めて歩いてはいるのですが結局同じ風景の連続になってし
まうのも仕方が無いのでしょう。
 今朝はちょっと変わった話題を見付けました。境内のあちこちに、“ハトにエ
サを与えないでください”というプラスティック板にシルク印刷を施した看板が
貼られました。
 この看板、今までは掲示責任者の名前が「浅草寺」だったのですが、浅草寺の
名前は消え、「台東区環境清掃部環境保全課」だけになっています。これを見て
いると、ハトを追い出したのはまるで、“殺生を禁じ、総ての生類に慈悲深い・
・・”浅草寺じゃなくって、台東区が勝手にやったこと・・・、とでも言えます
ね。
 この看板によると、「善意とはいえ、エサやりしたことにより本来生息可能な
数よりドバトは過剰に繁殖します。この結果、生態系へ悪影響を与え、また人間
にもフン害などの被害が及んできます。」なんてことが書かれています。
 “本来生息可能な数”っていったい何羽をいうのでしょう。今回の一連の行動
を見ていると、本来生息可能な数を“ゼロ”と設定して取り組んでいるかのよう
にも見えるのです。
 古来からハトで有名な浅草寺、もしハトが一匹も居なくなってしまっても観光
客が減ることは無いでしょう。浅草寺の歴史に1ページに、なぜ居なくなってし
まったかの理由はふせて、“昔は多くのハトが遊んでいた”とだけ記録されて後
世に伝えられるのでしょう。歴史なんてのは記述する者の都合によっていくらで
もでっち上げることが可能なのですから。
 こんな経緯が判るのも毎朝観測しているからなのですよ。ハトが追い出されて
しまった経緯は、あほまろの歴史には、関わった人たちの固有名詞も含めて記録
しております。
 浅草に住んでいる関係上、生涯日の目を見ることは来ないのでしょうけど。

今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数36枚