平成16年(2004)3月8日 月曜日
- 昨日は雪でした -

 明け方まで冷え込んでいたのですが、日が昇るにつれポカポカと暖かい天気に
なってきました。気持ちが良いのかモモちゃんを向かえに行ってもベッドから離
れようとしないのです。ウトウト気持ちよさそうに目を閉じています。犬にも、
春眠不覚暁(しゅんみんあかつきをおぼえず)なんて感覚があるのでしょうね。
陽が高く昇ってもなお静かに眠るモモちゃんはどんな夢を見ているのでしょう。
 昨日の日曜日、陽気も良いので女房と二人で近所を散策しようと家を出たので
すが、途中から雲行きが怪しくなり、肌寒くも感じるのです。それもそのはず、
雪が舞い散る天気になってしまったじゃないですか。時ならぬ雪でしたが、早咲
きの桜が咲く上野公園の忍の池に降る雪、ちょっと風流でしたよ。
 我々は雪を避けるように、「下町風俗資料館」に駆け込みました。入場料三百
円のこの資料館は、上野・浅草の近世の庶民文化を中心に展示している資料館な
のです。あほまろは展示物が変わることの無い場所なのに、年に数回足を運んで
しまう場所でもあります。ここの一階に建てられた駄菓子屋と路地の調和が、貧
しくても楽しかった子供時代が蘇ってくるのです。
 なつかし街並みに、ごく普通に置かれている生活道具。その変化とともに忘れ
去られたもの、消え去ったもの、姿形を変えたものなどさまざま、夕方には路地
で焼くサンマの臭いが立ちこめて来そうな、そんな資料館なのです。
 以前、あほまろは夏の暑い日に畳の部屋に上がり込んで昼寝をしてしまったこ
とだって有るのです。週末には家族連れで混雑していますが、平日は誰も居ない
こともしょっちゅうなのです。
 昨日は休日とあって、紙芝居のイベントが行われておりました。昔、本当の紙
芝居屋をしていた方が、流ちょうな語りで猿の物語を語っています。紙芝居を今
見てもおもしろさを感じないのですが、子供の頃はとっても楽しかったことを思
い出します。でも、あの頃は、紙芝居のお話がおもしろいのじゃ無くって、紙芝
居のおじさんが持ってくる駄菓子がおもしろかったような・・・。棒に付いた平
べったい飴に描かれた絵を折れないように抜くともう一つ貰えるとか、そんなの
が有りましたね。
 ズルもしたっけ。家に持って帰ってハサミやナイフで綺麗に抜いて翌日持って
いって新しいのを貰う、そんなたわいのないズルであっても、何か後ろめたい気
持ちになってしまう、それを見付けた友達がおじさんに言いつける、叱られる、
でもまた行ってしまう。
 紙芝居のお話なんてのは全く記憶が無いのに、そんなことだけが脳裏に浮かぶ
のでした。真剣にお話を聞いている人達、皆さん若い世代で本物の紙芝居なんて
知らないのでしょうね。正直言ってたいしておもしろくないお話し、真剣に語る
おじさんには悪いのですが、入れ替わり立ち替わり・・・、デジタル時代が当た
り前になってしまった子供達には、動かない漫画映画みたいに見えてしまうので
しょね。昔のように抜き型の飴を買って貰ったら、もっと真剣に見てくれるかも
しれませんね。
 紙芝居は毎月第1,3日曜日、その他に木版画制作や花緒制作の体験会が、毎
月第2日曜日(奇数月:木版画、偶数月:花緒) に行われております。
 上野公園忍の池、「下町風俗資料館」に行ってみませんか。きっとあなたの青
春が見つかるかも知れませんよ。っていってもあほまろと同世代の方へのメッセ
ージ ですけどね。

今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数38枚