平成16年(2004)2月29日 日曜日
- うるう年 -

 花曇りって表現がぴったりの暖かい朝になりました。隅田公園の八重桜にはど
んどん花が咲いています。それにつられてやってきた見物客もちらほら見られる
ようになってきました。明日から3月になるので、日増しに花見客は増えていく
のでしょうね。すでに、公園のゴミ箱の中にはお弁当の空箱と一緒にビールの空
き缶も混じっているようです。気の早い連中、昨夜は花見でしたね。
 浅草寺境内も同様、いつもの日曜日の朝とは思えないほど混み合っています。
毎日の台湾からの団体客はもちろんですが、今朝は個人の方々の方が多いように
見受けられるのです。こんなのどかな浅草寺境内、昨年まではあちこちでハトと
戯れる人達も見えたのですけどね・・・。
 雷門通りの歩道の整備が続いています。この工事は3月末日の完成と書かれて
います。クレーンで大きな荷物をつり上げる作業などには、ガードマンによって
歩道が止められるのです。今朝のように観光客と競馬の除外馬券売り場に急ぐ人
たちでごった返している日曜日くらいはお休みしても良さそうなものですね。地
下鉄から流れて、場外馬券場に向かう一団はガードマンの制止などお構いなしに
歩いています。年老いたガードマン、客と親方と両方から怒鳴られて困惑してい
る姿、とっても情けなさそうでしたよ。あほまろとモモちゃんはちゃんと制止を
待っているのに・・・。
 「申年に赤い肌着を贈るか、贈られた肌着を着けると病が去る」上信越地方を
はじめ全国各地にそんな言い伝えがあるようです。デパートやスーパーなどでは
12年に1度の商機の年でもあり御老人向けの赤い肌着を並べているお店が目立
っています。全国の大手スーパーのジャスコでは、うるう年の今日29日は大安
で、カレンダーの色も「赤」の日曜日。こんな偶然は168年に1度しかなく、
“古来からこの偶然は珍重されてきた・・・”などと派手な宣伝で賑わっている
ようです。
 縁起にあやかりたいのか、わざわざ偶然の確率まで計算したこのセールですが
、日本で新暦を使うようになったのは明治6年(1872)1月1日からなので
まだ132年しか経っていないんですよ。それに、仏滅、大安・・・と呼ばれる
六曜も明治の新暦移行後に広まった新しい暦注、もちろんうるう年の数え方も新
暦なのです。それにカレンダーの日曜日が赤く表示されるようになったのは、戦
後進駐軍が関与して制定した祝日法が施行された以降なのです。
 今から168年前を計算してみると、天保10年となり、渡辺崋山、高野長英
らが処刑された蘭学者に対する弾圧事件、「蛮社の獄」が起きた年であったこと
以外に「赤」に関する由来も記録もどの歴史書にも無いのですけどね。
 いくら縁起にあやかりたいといって、歴史を塗り替えようとする言動はいけな
いことじゃないでしょうか。“古来から・・”って宣伝文句を、“これから・・
・”と改めて欲しいものです。ただ一つ、申年であることだけは事実ですけど。
 4年に一度のうるう日。1年の日数が365日ではなく365、2422日な
ので、そのずれを調整する為です。西暦の年が100で割り切れ、かつ、400
で割りきれない年は閏日を入れない平年とされております。この日に産まれた人
は、平年には2月末日の満了の時、つまり2月28日が終了する瞬間に年齢が変
わります。これはちゃんと法律で決められてもいるのです。
 「年を単位として期間を定めた場合には、起算日の応答日の前日に期間が満了
する。ただし、応当日がない時はその月の末日を満期日とする。」とね。

今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数24枚