平成16年(2004)2月14日 土曜日
- 義理でも・・・ -

 バレンタインデーってのは義理のチョコレートが届く日ですね。キリスト教の
風習では、愛の日としてケーキや花などを贈り合うというそうですが、何故か日
本の仏教徒連中は、女性から男性に恋を打ち明ける意味のチョコレートを贈る厳
粛な日になってしまったようです。こんな奇妙な習慣は昭和33年に、メリーチ
ョコレートが東京・新宿の伊勢丹で販売促進を目指してキャンペーンを展開した
のが始まりなのだそうです。
 メーカーの宣伝に踊らされて国民的儀式にまで発展してしまう、そういえば。
江戸の戯作者、平賀源内があまりはやらないウナギ屋に頼まれて、「本日、土用
の丑の日」という看板を書いて張り出したのが評判になったことが伝統的な国民
行事となって今にも伝わっているのと同じようなことでしょう。他にも色々調べ
てみたのですが、「土用の丑のうなぎ」と、「バレンタインのチョコレート」の
ような大それたでっち上げは他に例を見ないようです。
 毎年、初老のあほまろの所にも義理が数個やってくるのです。義理といっても
、最近は全く行かなくなった飲み屋さんや仕事関係だけですけどね。
 数年前にもこの日記に書いたのですが、バレンタインっていえば忘れられない
事件を思い出すのです。たいした事件じゃないのですが、あわや、あほまろがハ
イジャック犯になるところだったのですよ。
 あの事件から20年近く経つでしょうか、ちょうどバレンタインの日にヨーロ
ッパー出張で、成田のゲートで捕まってしまったのです。“鞄の中にハンマーを
隠している”、係員の声に警察官も飛んできました。ハンマーなんて入っている
訳ないでしょう、一応凶器類と思われる物が入っていた場合は、警察官に連れら
れ別室に連れて行かれるのです。おもむろに荷物を開ける係員、中には記憶に無
い綺麗な包装紙にリボンを架けられた小箱。さてはチェックインの時に鞄から目
を離した一瞬の間にテロリストが何かを忍ばせたのか、それともあほまろの背後
で蠢く闇の組織の連中が・・・。“これは何ですか?”、“さぁ、記憶に無い物
です”、係員は仰け反るような態度で恐る恐る開けています、あほまろだって、
その場から数歩下がってその様子を見つめていました。
 “あった!”、係員のその声にあほまろは逃げ出したい気持ち。あーこれで、
出張を取り止めだ、このまま留置場に送られてしまうのか、いつも寿司屋さんで
逢う弁護士先生にお願いできるだろうか・・・。その瞬間の脳裏にはそんなこと
が浮かんでいたような・・・・。
 女房が、バレンタインチョコレートを鞄の中に忍ばせていたのです。それも、
ブロック状のチョコレートを小さなハンマーで割って食べるもの・・・。まった
く余計なことしやがって!!!
 そんな愛情がかよった時代も有ったのですね。今じゃ女房とは義理も人情も過
去のこと、チョコレートの話題を臭わすと、“欲しかったら買ってきな”ですも
のね。
 今朝の写真に写っているのは、飲食店の「風俗環境浄化」の講習済証なのです
。なぜ、こんな写真を載せたかというと、各地の警察署で発行されるこのシール
を集めている人が居るようで、オークションのカタログに載っているのです。良
く見ると、浅草警察署でも毎年行われているようで、年度によって色を変える懲
りようなのです。見ていると集めたくなる気持ちは解りますが、これって玄関先
に貼ってなければいけないものじゃないでしょうかね。コレクターはこれを剥が
して持っていくのでしょうか。
 紙物のオークションのカタログには、新宿警察署発行のシール20年分20枚
が5万円の下値、なんでもコレクターって居るのですね。ちなみに、自転車の登
録証東京23区完収、なんてのも掲載されているのですよ。バカみたい・・・。
 “なぜこんなカタログを持ってるの?”ですって、だって、あほまろはタバコ
のパッケージや牛乳のふたや箸の袋なんてのを真剣に集めているのですよ。
 どっちも同じようなバカでしたね。

今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数21 枚