平成16年(2004)1月6日 火曜日
- 今頃の決意 -
 浅草寺周辺でもお正月の雰囲気が徐々に消えていきます。警備のために用意さ
れた鉄柵も片付けられ、多くの出店で賑わっていた境内の出店も一つ二つと消え
ていき、まるでバブル時代に地上げで歯抜けになっていく繁華街のような寂しい
雰囲気さえ感じてしまうのです。
 希望に満ちた念頭の決意を考える間も無く、あっという間に通り過ぎていって
しまったお正月だったようです。思い起こせば、子供の頃に感じたお正月の爽や
かな空気、一つづつ重ねていく年輪を噛みしめながら、将来に向かって着実に歩
み続けようとの決意を誓った初詣。まじりものなんて微塵も感じない純粋無垢な
少年時代のお正月。そんな意識がいったいいつの頃から失われてしまったのでし
ょう。去っていったお正月をしみじみと振り返ってしまった朝でした。
 人生も終盤になると、“あと何年生きられるのだろう”、頭の中では、そんな
欲だけが優先してしまい、将来の希望や期待なんてことは考えられなくなってし
まった自分が、とっても情けなくも感じるのです。
 60才になるまでに何かを達成しよう。70才までに、80才までに・・・。
そんなことより、60才まで生きられるか、70才は無理だろう、80才なんて
・・・、余生を考えるときはいつもそんなことばかりなのです。
 “希望が持てる老人になりたい”、今年も6日を過ぎてからようやく、年頭に
あたっての決意を、観音様に報告してきました。生死を考えるよりも、長年の夢
を実現する年にしよう。そんな決意で今年の時間割りを決めるつもりです。
 ちょっと、辛気くさい書き出しになってしまいました。いつも身勝手で図々し
いあほまろも、たまには、真面目に考えることもあるのですよ。笑わないでくだ
さいね。
 携帯電話は、世界中に普及してきました。先日、ニュースの中で、戦争から復
興するアフガニスタンの様子が紹介されていた映像にも、市民が携帯電話で話し
ながら歩いている様子が映し出されておりました。また、未だ動乱中のイラクで
も一部の都市では携帯電話サービスが再開されたそうです。
 今朝の朝刊に“韓国の脱北者と北朝鮮の家族つなぐ中朝国境の携帯電話”とい
う記事が気になりました。南北朝鮮間の正規の国際電話は厳重な規制がなされて
いる現在、北朝鮮国内でも中国国境に近い場所ならば、中国の携帯電話が通じる
ことを利用した極秘の通話が脱北者北朝鮮に残された家族との絆を保っているの
だそうです。
 最近は北朝鮮当局の取り締まりも厳しく、本人確認のために、“弟が軍隊に行
ったのはいつ?”とか、“隣家のおばさんの名前は?”など、親族じゃ判らない
ような質問を重ねてから、お互いに涙声になるそうです。
 北朝鮮にとっては、このような違法な通信は、国外情報の流入や国内情報の流
出につながるとあって、取り締まりを強めているそうです。しかし、脱北者の間
でも、“電波探知機が導入された”“秘密警察が携帯電話の保持者の把握に動い
ている”、などの情報を元にイタチごっこが続いているようです。
 “携帯ひとつで世界と話せる時代なのに・・・、いつになったら家族と堂々と
電話できるのでしょうか・・・”、そんな溜息も書かれています。携帯電話やイ
ンターネットで世界中の情報が瞬時に判る世の中。きっと、強いられた生活を余
儀なくされている北朝鮮の国民達だって、とっくに気付いているはずでしょう。
食料事情もさることながら、世界が通信によって一つになっている現状を知った
北朝鮮の国民達が、その便利さを求めて革命を起こす。なんてことも充分考えら
れることでしょうね。
 今日から北朝鮮でアメリカの核査察が始まります。今年は、北朝鮮に何か大き
な動きが有りそうな予感が・・・。
今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数22枚