2003年3月6日 木曜日

今朝の写真
SONY DSC-F707
撮影枚数54枚

ああ観光地

 また雪の予報です。いったい今年は何
度目の雪予報なのでしょう。数えるの忘
れてしまうくらい多かったですね。覚悟
して外に出たのですが、思ったより寒く
は無いようです。本当に雪が降るんでよ
うかね。弁天山の山桜も昨日とまったく
変わりなし。”あぁ〜、こう寒くっちゃ
、やだねぇ〜”、そんな嘆きの声が聞こ
えてきそうでした。
 そんな寒い予報にもかかわらず、浅草
寺境内には、いつもの台湾観光団、修学
旅行の高校生、そして札所巡りのお遍路
さんと相変わらず大勢の人で賑わってい
ます。御利益を求めて来るのか、単に観
光として来るのかはそれぞれでしょうけ
れど、ここ浅草寺は、観光地の立地条件
として完璧な場所なのでしょうか。
 良い観光地の条件として、駅から観光
スポットまでの距離が小さいこと、でき
れば駅前から、それなりの雰囲気の町並
みが続くこと、それなりの雰囲気を楽し
ませてくれる土産物屋、土地の風情にあ
った喫茶店など、ちょっとしゃれた食べ
物屋が多いこと、こんな条件がクリアさ
れると、観光地として許されるとモノの
本に書いてます。しかし、これは田舎の
観光地の条件。東京のど真ん中の観光地
と言われる場所のほとんどがこの条件を
満たしているのではないでしょうか。
 だからといって何もしないで観光客が
来る訳はありません。やっぱり、何らか
のPRも必要なのです。ここ浅草でも、
色々なイベントで人を集めていますが、
普段は浅草寺仲見世一帯を反れて歩き回
る人が少ないようです。それも、そのは
ず、観光バスを停める場所も無く、ほと
んどの団体はバスを降りて30〜40分
で浅草寺観光を済ませなければならない
のです。雷門前でバスを降り、雷門〜仲
見世〜浅草寺本堂を歩き、二天門前で待
機しているバスに戻る。ちょっと反れて
歩き回る時間なんて無いんですよ。バス
ガイドの説明だけで、古い歴史を有する
浅草の総てを見聞きしたことになってし
まうんです。ちょっと悲しいですね。
 地元の商店街では、もっと浅草に滞在
して欲しいとの算段を考えているようで
すけど、観光従事者はもとより、浅草の
人達が”おもてなしの心”を持って接す
ることができるよう、浅草の住民一人ひ
とりが誇りを持って地域の歴史、文化、
観光地などを認識し、浅草が観光で成り
立っている土地である、そういう意識の
高揚を図り、住民総参加のもとにいきい
きとした魅力あるまちづくりと、観光客
を温かく受け入れる親切運動を積極的に
実施しなければいけないのです。
 浅草を訪れる観光客の方々が来て良か
った、また訪れたいと、思っていただけ
るためには、観光従事者の資質の向上や
人材育成を図るため、各種研修、教育制
度の充実はもちろん、観光ボランティア
の育成も視野に入れて真剣に取り組まな
ければ未来は益々厳しくなるんですよ。
 ”そんな面倒くさいことしなくっても
、連日観光客が来てるじゃないか!”
 ごもっともなのは、雷門から宝蔵門に
通ずるおみやげ屋さんだけですよ。
 浅草公会堂では、今年顕彰される手形
も出来上がり、過去の手形の補修作業が
行われておりました。そのすぐ近所で、
朝っぱらから慌ただしい引っ越し作業が
行われております。そういえば、先週発
砲事件が有ったマンションからの脱出の
ようです。
 観光客が減ってる現状に拍車をかける
かのような怖いイメージ。今の浅草を象
徴しているような・・・。