2002年10月9日 水曜日       

今朝の写真
SONY DSC-F707
撮影枚数47枚

ニュートリノ
 雨も上がり、二日ぶりでモモちゃん散歩に出か
ける。江戸神輿大会が終わった浅草寺境内には、
観光客も少なく寂しい状態。仲見世には次のイベ
ントである、”東京時代祭”の看板が取り付けら
れ、菊祭りに便乗して開催される、”秋の浅草盆
景展”が一足先に飾られた。この盆景とは、お盆
の上に、様々な世界を構築するもので、今から8
00年前の鎌倉時代の絵巻物にも描かれている。
 盆の上に泥炭を使って景色の型をつくり、その
表面にヘラで白土で岡や谷などを刻んでいくそう
だ。その中に、小さな家や船、人物、造木など、
いろいろの置物が景色上に配置されるのです。今
年は、広重の名所図会に登場するような風景や月
山、変わったところでは佐渡のたらい船、写真の
ような平安絵巻等々、ついつい盆景の小宇宙に吸
い込まれてしまうのです。          
 小宇宙といえば、星が最期に爆発して超新星が
できる際、ニュートリノが放出される、という理
論が裏づける実験で、ニュートリノなるものを捕
まえることに成功した東大名誉教授、小柴昌俊氏
がノーベル物理学賞を受賞しましたね。小柴先生
の実験は難しくて良く判らないが、1兆分の1@
のニュートリノを捕まえるために、岐阜県・神岡
鉱山の地下1000メートルに、3000トンの
水をたたえる巨大なタンク型の素粒子観測装置「
カミオカンデ」をつくって捕獲に成功したそうと
いう。なんだか良く判らないが、拘りの先生の拘
りの勝利ってことらしい。テレビの解説者も何の
ことか良く判らない説明を繰り返しているが、一
つだけ合点がいったのは、先生は16才から76
才の今まで、タバコは両切りのゴールデンバット
一筋に拘っているそうだ。ゴールデンバットって
タバコがまだ存在しているのも知らなかったね。
「カミオカンデ」の他に、建設費104億円で今
制作中の「スーパーカミオカンデ」が稼働すると
、観測感度は飛躍的に高まるそうだが、国費で賄
っているこの実験によって、景気が良くなること
は無いようでうね。下世話なあほまろには、それ
が何になるのか今一良く判らないんですよ。
 来年から新しくなるお札に、樋口一葉が登場す
る。彼女は、明治二十六年七月、本郷菊坂から下
谷竜泉寺町に転居し、翌月荒物屋の店を開いた。
静かな本郷とは一変する吉原近くの長屋住まい、
遊廓に通う人力車の喧騒、折からの雷鳴、薮蚊に
も攻められて不安の一夜を過ごしたと、越した日
の日記に一葉は記している。一葉がこの地に住ん
だのは1年足らずだったが、ここでの生活や経験
から名作「たけくらべ」が生まれたことを記念し
て昭和36年5月に、この資料館が建てられた。
お札報道が興る前は、いつ行っても訪れる人も少
なく寂しい資料館だったが、発表以来週末は長蛇
の列が出来るそうだ。そういえば、この資料館の
中にも、「たけくらべ」の舞台となった当時の竜
泉寺町の盆景のような、ゴールデンバットが似合
う小宇宙が展示されていますよ。       
 また、この近所には、有名なお酉さまの神社も
あります。台東区からも、毎年11月には”ニュ
ー酉の市”が発信されていたんですよ、小柴先生
!。って、ちょっと違うか・・。