2002年9月11日 水曜日       

今朝の写真
SONY DSC-F707
撮影枚数33枚

グランド・ゼロ
 アメリカの繁栄と力の象徴を狙った、乗っ取り
旅客機による体当たり攻撃は、史上最悪のテロと
なった。今日はちょうど1年目。早朝からマスコ
ミ各局は一斉に、ニューヨークの”グランドゼロ
”から中継を行っている。アメリカでは、あの忌
まわしい事件をきっかけに、団結と愛国心を呼び
かけてきた。今では、アメリカ人全員の意識の中
に、正しくない正義感にも思える、憎むべき”敵
国”像を築きあげてしまったようだ。これで、い
わゆる”敵国”に戦争を仕掛けても世論の賛同が
得られるようだ。アメリカ政府は本当にやる気ら
しい。                   
 ところで、テロによって破壊された貿易センタ
ービルの跡地を、”グランド・ゼロ”と表現した
のは、いったい誰だったのだろう。本来、この”
グランド・ゼロ”という言葉は、アメリカのマス
コミが、第二次世界大戦末期、広島に投下された
原爆の成果を現した表現なのだ。いわば、”地面
の建物を総て木っ端みじんにしてやったぜ!ざま
ーみろ!”って感じ、攻撃側が成果を誇って言っ
た言葉なのだ。ビンラディン一味徒党が、”ニュ
ーヨークの貿易センタービルをぶっ壊してやった
ぜ!ざまーみろ!”と、使うのは判るが、やられ
た側があえてこの言葉を使うのには、何か意味が
有ったのだろうか。それとも、単なる間違えから
広まってしまったのかもしれないね。そんな事も
判らないで、マスコミ各局がこぞって使うこの言
葉、我々日本人にとっては、決して良い意味の言
葉では無いのですよ。”グランド・ゼロ” 
 さて、今朝の浅草寺境内は、ポカポカ陽気で久
しぶりの秋晴れ。夏の間に伸びきった、雷門前の
しだれ柳を始め、境内の植木の剪定が始まった。
あちこちに散らばった造園業者の車、ざっと数え
てみても7〜8台も有るだろうか。切り取られた
枝を満載して忙しそうに走っていた。     
 梯子の上で手を休め一服している職人さんから
、剪定作業に関して、少々聞かせてもらった。樹
木は、枝や葉が茂りすぎると、日光が十分に届か
なくなったり、風通りが悪くなって、虫や病気が
発生しやすく、枝や木そのものが、枯れたりする
。この剪定は、見た目をきれいにするだけでなく
、木の成長には欠かせない事らしい。また、周り
の雑草刈りも同時に行われている。これは、見た
目が美しくないだけでなく、せっかく花や木に与
えた栄養分が、雑草に取られてしまう。そうなる
と、木の成長には良くないのだ。さすが専門家。
柔らかい江戸弁で、流暢に解説をしてくれたので
した。この道50年というこの職人さん。以前も
ここでお逢いしましたね。          
 外観もきれいに、花や木もすくすくと成長させ
てあげるのには、こんなこまめな除草や剪定が必
要なのです。しかし、こんなに丁寧に人の手で育
て上げれれた樹木達。自然生息の本能(そんなの
あるのかな)を忘れてしまうんじゃないでしょう
か。ペット同様、二度と再び自然界に復帰は難し
くなってしまったでしょうね。    
 それと同時に、境内では秋の菊花展の用意も始
まったのです。この日記で、菊花展の定点観測を
やってから、”グランド・ゼロ”同様、一年も経
ってしまったんですね。           
 2001年9月11日のワールドトレードセン
ターテロ事件で亡くなられた方々のご冥福をお祈
りいたします。(アーメン)