2002年4月26日 金曜日       

今朝の写真 
CANON EOS-D60
CANON ZOOM 17-35 F2.8
撮影枚数28枚

総決算!
 浅草の総決算である三社祭。今年の初めから工
事を行っていた歩道拡張工事と、それに伴うのか
地下の各種配管の移設工事がひととおり終わり、
路上は再びアスファルトで覆われた。今朝は、車
線引きが行われている。これも決算前に終わらせ
る予定で着手したのだろう。町内のあちこちに、
奉納提灯が並らび、仲見世の提灯に電球を仕込む
工事が行われていた。また、浅草寺裏には、祭り
の警備用の真新しいバリケードが大量に運び込ま
れ、警察主体で行われる厳めしい宮出しを彷彿さ
せる。また、新仲見世や、オレンジ通りの街路灯
も祭り一色になってきた。こんな光景が浅草の総
決算を、嫌が追うにも見せつけてくれる。来月の
決算で燃えつくす浅草人達は、祭りの蹟の虚しさ
と、安堵感と、充実感を余韻に、来年の決算に備
えるのだ。三社祭は正に決算であり、浅草の正月
なのかもしれない。”♪もういくつ寝ると、お正
月〜・・”そんなワクワク感が日増しに・・・。
 中国からの観光旅行が解禁されて満2年。一時
は亡命者や逃亡者が多く、中止の噂もあったのだ
が、益々増加を辿っているようだ。今朝も、広東
州から大勢の観光団がやってきた。その中の流暢
な日本語を喋るおばさんがモモちゃんに声をかけ
てくれた。戦前日本に住んでいた時に連れて帰っ
た柴犬を繁殖させ、10代を数えるそうだ。モモ
ちゃんの顔は、今一番可愛がっている犬にそっく
り。ピンクの首輪がとても可愛いので、同じ物を
探して買って帰りたいといっていた。モモちゃん
の首輪は、ここ仲見世で買ったのだけれども、ま
だそのお店は開いていない。お店の場所を教えて
あげ、おばさんと別れたのだった。
 一昨日のように、”浅草を元気にしよう”と気
勢を揚げる連中も多いが、大勢の人達に何度も浅
草に来て欲しいから、せめてここ仲見世の営業時
間だけでも統一したら良さそうなものと考える。
現在、早いお店は午前8時前に開いているが、ほ
とんどのお店は10時頃の開店で、午後5〜6時
には閉まってしまう。しかし、観光客は午前7時
頃から、夜は9時頃までやってくる。人件費など
様々な問題も有ると思うが、お寺の境内なのだか
ら自分の都合より、ちょっとでも、参拝客を意識
して貰いたいね。今、仲見世と浅草寺全体をライ
トアップする計画が進んでいるとか。そう成った
時には、ライトアップ目当ての観光客を、仲見世
以外で獲得しようとする近隣商店街の動きなどが
あっても良いではないだろうか。昔といっても、
あほまろが学生時代は夜中まで開いているお店が
いっぱいあったよ。だから観光客がいっぱい集ま
ってきたんだね。              
 ”毎日がお祭りのような賑やかさ”。明治の浅
草に生まれ、浅草を愛し、浅草を書いた作家、久
保田万太郎の浅草日記に書かれている。そんな浅
草を体験した人々の文章や写真から想像する昔の
浅草は、浅草の人々が、がむしゃらに働く事で浅
草を活性化してきたのだ。週休2日、労働時間、
休暇、余暇・・・。人間が豊かになることと、社
会の活性化は相反することなのかもしれない。