序 印:品楽

それしょぐハ たふとき  これ  のぶ    けんこん わた    これ    
夫書画の尊や。是を舒れバ乾坤に彌り。是 を 
まけ くわいしゃう かく         しょ  げんげよ かたち  あらハ   
巻バ懐掌に蔵る。されバ書ハ言語の形を 顕し。

え   まんぞう  じざい   うつ    しょぐ      りょうりん ごと 

画ハ万像の自在を写す。書画ハこれ 両輪の如 
          しばら    はな             よ  てなら  
くにして。須臾くも離るばからず。 世に手習 

  わらべ  しょうばいおうらい まな                     

ふ童の。商売往来を学はざるはな しといへど。

はんくわ そだち    ひな  ようぐ          へんち   い    

繁花に育て。鄙の用具をしら ず。辺地に居て。
とくわい  きざい   み     ゆえ  いまこのさつ   そのことばにその
都会の器財を見ず。故に 今此冊ハ。其言語其
しな  えがき   このしょ  うえき         こどもしゅたち     
品を画て。此書の有益なるを。童蒙婦女子に。
ときやす            しかいう                    
解易からしめん と爾云。          

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