平成16年(2004)10月29日 金曜日

- この秋最低気温 -

 東京はこの秋最低の冷え込みになったそうです。天気は良いのですが、吐く息
は真っ白、体感温度は雪の中を薄着で歩いているような、なんてのはちょっと大
げさですかね。そんな表現をしてしまうほどとっても寒かったですよ。
 犬という動物は気温には全く左右されない生き物なのでしょうかね。今朝のモ
モちゃんいつもより元気に散歩を楽しんでいます。なぜ判るかというと、気分の
良い朝はこっちから行こうとか、そっちは行かないなど自分で散歩のコースを決
めるのです。そんな時はあほまろがダメといっても強引に自分で決めたコースに
引っ張っていくのです。そんな訳で、今朝はいつもと反対のコースを回って来ま
した。
 よく考えてみると、日陰で寒い場所を避けたってのが正解なのかも知れません
よ、日陰になる帰りのコースを歩いている時の尻尾が下がりっぱなし、やっぱり
寒いな・・・、なんて思いながら歩いているのでしょうね。
 寒い朝にもかかわらず、とっても元気なモモちゃんでした。こんなに元気なモ
モちゃんに観光客の方が、必ず“まだ子供ですか”って聞いてくるのですよ。人
間に例えるともう老人なのにね。あほまろにもそのように見てもらいたいな〜。
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 こんな寒い中、“あ〜らよっと”、雷門から威勢の良いかけ声が聞こえていま
す。声の聞こえる方に行ってみると、人力車屋さんの取材をしているようです。
寒そうに人力車に乗っている女性二人の声が小さいと何度もリティクされ、肝心
の車引きのオッサンの声もどんどん小さくなっているような・・・。やっぱり、
みんな寒いんですよね〜きっと・・・。
 この人力車屋さんは、一匹オオカミで有名な岡崎屋惣次郎さんです。彼のホー
ムページを見ると、「日本で唯一走るだけではございません。下町の、文化、歴
史、人情話、戦争の語り部などの話しをする人力車です」と書かれているように
岡崎屋惣次郎氏の考案で、人力車も日本の古典芸能に認めてもらいたというの
が最終目的なのだとか。そんな彼の活躍は多くのマスコミも取り上げてくれてい
るようです。
 現在、浅草には人力車屋が5社で総数40台を超える人力車を雷門前で営業し
ております。そもそも人力車は軽車両なのでいわゆる交通ルールなんて無いも同
然なので、車道も歩道もお構いなしに走り回っております。また、観光客に対し
て強引な客引きも問題になっております。また、無許可で歩道を占拠しているも
の歩行者にとって困りものです。放置自転車の問題を真剣に討議するよりも、こ
っちの方を何とかして欲しいと、地元住民から行政に陳情書も出されているそう
です。
 そんな中で、ただ一件、予約だけで営業しているのがこの岡崎屋惣次郎さん。
数々の経験から身に付いた「話術」と「知識」を生かして下町の文化や歴史、そ
れに人情話も織り交ぜながら浅草の街を快適に走っているのです。
 時々すれ違いざまに聞こえてくる彼の「芸」は、流行の芸人よりも流暢で説得
力もある、正に「人力車芸能」といえるのではないでしょうか。
 岡崎屋惣次郎さんは、宅配便のセールスドライバーから身を転じ、歌舞伎町の
ホスト、吉原のソープランド店長など様々な社会を渡り歩いた経験をここ浅草で
生かしているのでしょうね。
 実は、先日故郷のニセコに行った時、ホテルに貼られていた岡崎屋惣次郎さん
が愛車の人力車で北海道を一周した時の写真が貼ってあったのです。それも、蝦
夷富士(羊蹄山)をバックに。毎日浅草で見ている人が、こんな所にも出没して
いたんだ・・・、それまで歩道を占拠している人力車がとっても嫌な存在だった
のですが、なにかとっても身近に感じる存在になってしまったのでした。
 今朝の撮影風景をみていると、あほまろの師匠三遊亭圓歌の落語で、お婆さん
が車にひかれそうになった時、運転手に、“バカヤロ〜、昔は人が車をひいてた
んだ・・・”、そんなのを思い出してしまいましたよ。
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 浅草寺裏広場には「東京時代祭」の桟敷席も完成し、町中が赤い幟で賑わって
きました。また、菊花展の大懸崖の蕾もようやく開く気配が見えてきました。あ
と3日で11月に入ってしまうのです。
 2日は「お酉さま」、3日文化の日は「東京時代祭」、4日は「歌舞伎鑑賞」
ってのは、あほまろの個人の予定ですけどね。みなさまも浅草にいらっしゃって
文化に触れる秋を感じてみませんか。

今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数34枚