眼が見えず足もよろけているので可愛そう、そして、寒いので可愛そう、そんな勝手な理由をつけられ、暫く散歩に行けずストレスが溜まっていたモモちゃんですが、昨日から散歩に連れていってもらえるようになったモモちゃん、家の玄関を出た瞬間は寒さに震えながら立ち止まってしまうのですが、ゆっくりゆっくりリードを引っ張ってあげると、よろよろしながらも歩いてくれます。そんな様子、端で見ている方々は虐待でもしているかのように見えているのかも知れません、通りすがりの方が口々に“可愛そう”と言っているようです。そんなモモちゃんですが、雷門を潜った途端、家から雷門までのノロノロが嘘のように態度が一変してしまうのです。もしかしたら、これも観音様の御利益なのでしょうね。
モモちゃんは歩きながらも後ろ足が震えています。これは、今に始まった状態では無く、昨年の初め頃から寒くても暑くても震えは止まらないのです。特に痛いとかは無いようなのであえて病院に連れていく必要は無いようです。年のせいで震えているだけなんですよ。今朝も、境内のワンちゃんたちと一緒に、震えながらも走り回っているのですから、このままで大丈夫なのです。
浅草の公園中央通りといえば、昼間から屋台でお酒を飲んでいる方々が居る場所といえば、浅草を訪れた方はお解りですね。散歩の帰り、この通りにカラスが溜まって何かをつついていました。あほまろとモモちゃんが近づくと一斉に飛び去り、何を突いているのかを見ると、生魚の内臓を突いていたよです。赤い色なので、金目鯛のようですね。金目鯛といえば高級な魚なのに・・・。きっと、腐ってしまったので捨てたのでしょう。それをカラスが見つけて、内臓だけを狙っていたのでしょうね。たとえ腐っているとしても、金目鯛の内臓には毒がありませんが、これがもしフグだとしたら、たとえカラスであっても中毒死することでしょうね。
とある貧乏長屋に住むのが本名を「馬」、あだ名を「ラクダ」と言う男。ある日兄貴分の「丁目の半次」が訪ねて来ても返事が無い、部屋に入ってみると、何とラクダは死んでいた。そう言えば、夕べ会ったときにフグを持っていたが・・・、さてはそいつに当たってしまったのか・・・。
落語の「らくだ」の一節です。江戸時代にの武家では「主家に捧げなければならない命を、己の喰い意地で命を落とした輩」として、当主がふぐ毒で死んだ場合には家名断絶等の厳しい対応がなされたというほど、フグに関しての取り締まりが厳しかったのです。しかし、それは武家でのことで、古来から一般庶民はその調理方法を熟知し、よほどのことでは中毒にはならなかったとか。その調理方法が、今に伝わり、調理師の免許制度に繋がったそうです。
一昨日、「山形の料理屋でフグを食べた7人が中毒になり、2人が意識不明の重態になった。調理した店の経営者(65)は調理師の免許もフグ調理の資格もなく、さばいたのは今回が初めてだった」とのニュースが話題になっていました。青酸カリの1000倍というフグ毒は当たるとイチコロってのを知りながら、何で・・・。ところが、山形県ではフグ取り扱い規制条例がなく、罰則もないそうです。最も、東北や北海道でフグを食べる食習慣が無いので、みな好き勝手にやっていたようです。しかし、東北では食べないっていっても、今のご時世、流通が進んでるのですから、条例だってそのスピードに着いていかなっくちゃいけないですよね。
東京では保健所の指導で、フグをさばいたあとの毒のある部位は、カギのかかる専用の缶にいれて特別に処理しているとのことですが、山形ではおそらく普通のごみと一緒に扱っていたに違いありません。もし、今朝のようなカラスの群れが・・・。カラスよりも、もし、犬が、猫が、そんな状況は山形だけじゃないのが恐いかも知れませんね。
何はともあれ、我が家の犬たちには絶対に拾い喰いをさせないように仕付けているつもりですが、たとえフグで無くて、腐った魚であっても安心はできませんよね。
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