あほまろとモモちゃんの今朝の浅草日記

平成18年2月14日 (火) 旧暦1月17日大安

- 春一番かな? -

日記


『今朝の浅草』
 バレンタインデーですね。この日は毎年あほまろもご多望に漏れず複数(見栄で言ってるわけじゃ無いですよ)のチョコレートが届きますが、もちろん全部義理チョコです。この年で本気チョコなんてのを望んでもしょうがないので・・・。で、でも、昨日のニュースでは、「鹿児島県で50才の男性が21才の妻を包丁で殺した」とか、「57才の男が20代から50代までの女性12名とハーレム生活」。そんな記事を見るたびにちょっと羨ましい気持ちになってしまうのも確かなのです。
 写真のチョコは、息子の婚約者がくれたものです。メッセージに、“イタリア・トリノ産のチョコです。オリンピック見ながら召し上がって下さい。”ですって、かわいいでしょ。中身はワラの中にハチとテントウムシ、その周りにキノコやイチゴが飾られていますよ。これ、息子は本気チョコとして貰ったんだろうな・・・。
 あほまろは毎年この日になると絶対に忘れられない事件があります。この日記をご覧になっている方はご存じでしょう。「あほまろがハイジャック犯になるところだった」そんな大変な事件だったのです。
 毎年同じ内容になりますが・・・。顛末記です。
 20年ほど前のバレンタインの日、ヨーロッパー出張に行く成田のゲートで、“鞄の中にハンマーを隠している”との理由で捕まってしまったのです。まさかハンマーなんて入っている訳ないでしょう、一応凶器類と思われる物が入っていた場合は、警察官に連れられ別室に連れて行かれます。おもむろに荷物を開ける係員、中には記憶に無い綺麗な包装紙にリボンを架けられた小箱。さてはチェックインの時に鞄から目を離した一瞬の間にテロリストが何かを忍ばせたのか、それともあほまろの背後で蠢く闇の組織の連中が・・・。 “これは何ですか?”“さぁ、記憶に無い物です”、係員は仰け反るような態度で恐る恐る開けています、あほまろだって、その場から数歩下がってその様子を見つめていました。
 “あった!”、係員のその声にあほまろは逃げ出したい気持ち。あーこれで、出張は取り止めだ、このまま留置場に送られてしまうのか、いつも寿司屋さんで逢う弁護士先生にお願いできるだろうか・・・。その瞬間の脳裏に真剣にそんなことが浮かんでいたような・・・・。警官も係員も大笑いでした。
 女房が、バレンタインチョコレートを鞄の中に忍ばせていたのです。それも、ブロック状のチョコレートをハンマーで割って食べるものです。その時の恥ずかしさっての、無かったね・・・。実は、そのハンマーは本当のハンマーとしても使える、中にドライバーなどが入った十徳ハンマーってやつだったんです。もちろん機内持ち込みは禁止。しかたがないので、廃棄処分の書類を書いて捨ててもらいましたよ。まったく余計なことしやがって!!!
 あほまろ夫婦にも、そんな愛情が通っていた時代もあったのですね。今じゃ女房とは義理も人情も過去のこと、チョコレートの話題を臭わすと、“欲しかったら買ってきな”ですものね。

 「春一番」が吹くかも知れない。春の訪れを告げる南よりの強風のことで、日本海で発達した低気圧に向かって、立春から最初に吹いた南よりの強風(8メートル以上)です。これがやって来ると、いよいよ春なのですね。モモちゃんもあほまろも、こらから梅雨までが、年間で一番好きな季節なのです。少しずつ緑が増えていくのが・・・。

 浅草公会堂の前には複数のダンプが並んで停まっています。これから工事が始まるのでしょうか。内部を伺うことはできませんが、何も無く閑散としてしまった公会堂の前のスターの広場だけが物寂しそうでしたよ。内部を解体したものを運び出す時には、もちろんここの手形を覆うのでしょうね。汚れてしまったあほまろの師匠の手形を見ながら、ちょっと心配したりして・・・。
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『今朝の雷門』

 これぞ東京土産っていうものがずらっと並ぶ仲見世。モモちゃんとの散歩の時間はどこも開いていないのですが、先日、日中の仲見世を歩いて気付いたのが、バレンタイン商法なのです。それも、雷おこし、おせんべい、人形焼などがバレンタインの文字と共に並んでいるのですよ。「プレゼントはチョコだけじゃないですよ」、そんな札も目立っていました。
 メーカーの宣伝に踊らされて国民的行事にまで発展してしまったバレンタイン。100年も経つと、平賀源内が考えた「土用の丑のうなぎ」と同様、「バレンタインにはチョコレート」日本の歴史的行事の一つになっているのでしょうね。このころ、この雷門も「国宝」に指定されているかな・・・。
   

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『今朝の一写』
 伝法院通りの角で、閉店後もシャッターを下ろさない古着屋さんがあります。古着といっても総て和服。ここのご主人は胡蝶さんという踊りのお師匠さんです。伝法院通りの開通式では、自ら花魁に扮して参加しておりました。
 ウインドウには、奇麗で暖かそうな冬物の衣装がぎっしり詰まって並んでいます。毎晩、向かいの伝法院の裏玄関前には大勢の無宿者が集まった寒さを凌ぐ段ボール小屋が出現します。そんな連中に見せびらかすように並べられた衣装、いつか割られるのじゃないのかな・・・。気になっています。
  
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『今朝の境内』
 影向堂のお庭の寒椿も終わってしまいました。「春一番」の予報も出て、これからこのお庭の緑も濃さを増してくるのです。
   
   

   
 六区通りから一本入った路地のお蕎麦屋「翁そば」。隠れた名店なのです。あほまろは昔からここのお蕎麦が大好きです。蕎麦といえば、細くて長いのが一般的ですが、ここのお蕎麦はまるでうどんのような太さと短いのが特徴なのです。
 内装も外装も、あほまろが浅草でアルバイトをした昭和41年頃と全く変わらないのです。変わったのは、いつも奥の格子の中で注文とお勘定をお担当していたお婆ちゃんが居なくなったってことだけかな。いつも、浅草演芸ホールに出演する芸人さんたちで賑わっている、きつねそば400円のお蕎麦屋さんです。
   

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 浅草に直接関係の無いお話も多いですが。ここは、あほまろの呟きですかね。
『今朝の余談』
 朝刊によると、先日犯人が捕まった仏像泥棒の自白から捜索した埼玉県の倉庫に、浅草寺などの盗難仏像8体を確認したそうです。
調べが住んだら浅草寺に戻ってくるようです。今後は二度と盗難に遭わないように、一般公開も厳重になるのでしょうね。戻った記念に、特別ご開帳なんてのも行われるのかな。
 一方、前回のワールドカップで村長が有名になった、九州の中津江村の地底博物館「鯛生金山」から、純金製のタイの置物(30キロ、6千万円相当)が盗まれたそうです。二匹のつがいのタイのうち、右側の雄が被害にあったそうです。このつがいは、「願かけ鯛」としてブロンズの鯛2匹も設置されています。水槽のなかの金箔をすくって願かけ鯛に張り付けると、縁結び、商売繁盛の願いがかなうと評判だったのです。
 いくらご縁があるといっても、浅草寺の仏像とは違ってこちらは純金製です。溶かされてしまったら全く解らなくなってしまうでしょうね。

   
   (写真:鯛生金山ホームページより)


今朝の写真
CANON EOS-KissDN,CANON ZOOM 10-22 F3.5-4.5他
撮影枚数45枚