平成17年2月15日 旧暦1月7日先勝

- 刑事責任能力 -

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 浅草もおちおち歩けない物騒な世の中になりましたね。昨日は近くの路上で、
浅草署の巡査が刃物を振りかざして向かってきた男に拳銃3発を発射し、1発が
男の左腕に当たって公務執行妨害と銃刀法違反の現行犯で逮捕されたそうです。
 浅草署では、男の刑事責任能力の有無について精神鑑定も含めて慎重に調べて
いるとのニュースが流れていました。調査の結果、精神異常者だったと判断され
た場合はいったいどうなるのでしょうね。まさか、刑事責任は問えないと無罪放
免なんてことに・・・。
 大阪府寝屋川市の市立中央小学校では、刃物を持った若い男が侵入して職員室
などで教職員の男女3人の背中などを刺し、男性教諭が死亡し、女性教諭と女性
栄養士の2人が重傷を負った恐い事件も発生。
 更に、東京府中市では、多摩中央信用金庫府中支店の営業課長が、帰宅のため
店を出たところ、刃物を持った男と鉢合わせになって、腹や顔など数カ所を刺さ
れて死亡。
 どの事件も総て普通の精神状態では無い連中の犯罪なのです。これらの事件の
対処として必ず登場するのが「刑事責任を問えるか・・・」そんな言葉です。で
も、これら一連の事件のどれもがまともな精神状態の人間が行うような行為じゃ
無いってことも事実なんです。
 過去にも裁判の結果、「刑事責任は問えない」と無罪放免になった異常者が平
気で街をぶらついているのも事実なのです。こういう事件を起こした精神異常者
の人権を守るのが大切なのか、被害者の生きる権利を守るのは大切じゃないのか
・・・、憲法改正なんて大義名分を論議するよりも、精神異常者の犯罪に刑事責
任を負わない現行の法律こそ是正してもらいたいですね。
 当たり前ですが、犯罪者はみな正常な判断が出来ないから犯罪を犯すんです。
人を殺めたら、それが正常な人間であろうと異常な人間であろうと、同じように
裁かれなければいけないのです。心神喪失してれば、殺人と言う事実さえ無くな
ってしまうっての、法の下の平等に反するとは思いませんか。
 今朝も、モモちゃんと観音裏を歩いていると大声を出しながら意味不明な言動
をしている男を見かけました。通勤や通学で駅に急ぐ人達はそんな人間にはお構
いなしに無視してすれ違って行きます。こんな態度で腹を立てて異常な行為に発
展しなければ良いのですが・・・、そんなこと思いながらその男には何もできず
に、散歩コースを変えてしまったあほまろ、こんな時は警察に知らせてあげたら
何か対処してくれるのかなぁ・・・、なんてことを考えながら。偽善者だったか
な・・・。
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 浅草寺本堂裏広場の自動車のタイヤ痕に水が溜まったり、イベントなどの造作
で砂利が溜まって盛り上がったりしていた砂利が整理されてとっても綺麗な広場
に整頓されました。
 おかげで、明治時代に広場の南側に造られた噴水の跡もはっきり浮き出ている
じゃありませんか。この噴水は東京大空襲までこの場所で訪れる人に安らぎを与
えてくれていたのです。噴水の真ん中で威厳を保っていたのは、高村光雲仏作の
沙加羅龍王像です。この原型は高村光雲ですが、制作は津田信夫。明治36年(
1903)東京市が境内の噴水池に造献したもので、現在は本堂前のお水屋の竜
神さまとして親しまれていますよ。(写真)
 お香と竜神さまの浄水で心身を清めてから観音様をお参りしましょう。
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 さて、今日は釈迦三大法会のひとつの「涅槃会」です。お釈迦さまが入滅した
日なので、浅草寺本堂にはお釈迦さまの涅槃図が掲げられ、お団子も供えられて
います。毎年この時期になると、あほまろが小学生の頃に入っていたボーイスカ
ウトの活動を思い出すのです。
  団長さんがお寺の息子さんだったので、「涅槃会」などの行事には、参詣客の
下足番などのお手伝いをしていました。実は、そのお寺にも精神病の人がいたの
です。寺の裏の座敷牢みたいな部屋から毎日外を眺めていたのを鮮明に記憶して
おります。
 あの頃の精神異常者は、「キ○ガイ」として社会から隔離されていたんですよ
ね、刑事責任を問えるかどうかが問われる以前に・・・。でも、それが良かった
のか、悪かったのか・・・、最近の一連の事件で考えさせられるのです。

今朝の写真
SONY DSC-F828
撮影枚数26枚
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